6月6日放送の未来世紀ジパング。ドイツNo. 1家電メーカーのミーレという会社…
凄かったですね。代表者は4代目になるという同族経営者の2人で、株式会社では
ないからこそ、本当に自分たちの創りたいものを突き詰めて、デザインから
技術に至るまで納得出来るものに仕上げていく…。株主支配の多い中、貴重な
家電メーカーで、ものづくり日本家電の黄金時代を彷彿させられました。
看板商品は、ドラムと洗濯物の間に水が膜をつくり衣類を守る構造になっている
特許取得の洗濯機。ドイツの口コミサイトには、世界トップの洗濯機、
これで洗濯が楽しくなる、高価だけれど、その価値があると高い評価が並び、
ひとたびミーレの製品を使うと家中の家電をミーレの製品にしたくなってしまう
という完成度の高さ。
洗濯機の生産ラインでは、熟練工の手で洗濯機が作られていて、特許を持つ
ドラムのチェックには、ナイロン製のストッキングが使われていました。
非常に繊細な網目なので、少しでもドラムに突起があれば伝線して、問題を
すぐに発見できるというのです。
自社工場の中に溶鉱炉まで設け、部品製造から一貫で製造するミーレ式。
時代の流れに逆行しているコストのかかる製造法ですが、そうした環境下に
あるからこそ、細かい不具合や調整にもトコトン対応でき、本当に良いものを
創っていく事が出来るようです。
ミーレは、1899年に誕生したモノづくり企業。まだ手洗いだった時代に
投入した木製で手動の洗濯機には「常により良いものを」という社訓が
刻まれています。大企業になると崩壊していってしまうこうした信念を
持ち続けていく事、大切ですよね。
日本の家電メーカーも、基本に立ち返って頑張って欲しいものです。
技術もこだわりも負けるような日本ではないし・・・頑張れニッポン!
所さんの学校では教えてくれないそこんトコロ 6月3日放送の・・・
『学歴だけでは測れないあっと驚く人生SP』ご覧になりましたか?
いつものように私は4日遅れで昨日録画を見たのですが、内容の概略はこんな感じでした。
●あっと驚く人生を送っている人々を紹介…。帰国子女で東大卒の超エリートが
辿り着いた誰にもマネできない唯一の仕事…ドルフィンスイマー
●東大卒でなぜ大工に?灘高から東大…官僚の道を捨て見習い大工になった驚愕の理由
●不良で高校中退までした年商20億円の中卒社長!社員3人で自身の給料はゼロという
所からスタートし…業界に終身雇用という革命を起こした波乱万丈の人生ドラマ
●学費格安で就職率100%!?専門すぎる大学に潜入 他
そんな中でも1番目を引いたのがこちら…名門灘高出身・東大卒の超エリートのお話。
その人は、この春、東大を卒業し、官僚の道まで開けていた栗林さん。小さな部屋で
朝、作業着に着替えると、仕事場を見せてくれると言い、30分歩いてついて行くと、
マンションを建てているという建設現場に到着。そう、彼の仕事は、大工さん。
通常は若いうちから修行し職人になって行くけれど、彼が就職を決めた会社は
大卒からでも丁寧に指導して育ててくれるという事で飛び込んだとのこと。
東大を卒業し、この春から見習いをしています。現場では『東大くん』と呼ばれて
使われ、まだ見習いの為、雑用がメイン。
一体なぜエリート街道を歩んできた彼が、学歴にとらわれない人生を選んだのか?
建築業界で働くなら大手ゼネコンではなく『自らの手で家を建てたい』と思い、
これまでの経歴とは全く違う大工になることを決意したと言います。もともと
建築に興味があったという彼ですが、高校時代は1日12時間もの勉強を毎日しており、
将来の夢は『良い大学に入り、中身も分からず官僚になる』事だったのかも…。
東大まで卒業して、なんと勿体無いと思う人が多い中、なぜ、大工に惹かれたのか。
ご両親の考えがどうであったかは知りませんが、彼は本当にやりたい事が見つからないまま、
東大に入学したのかも知れません。それでも、卒業までに、本当にやりたい事が見つけられた
からこそ、大工の道に進む事を決意できたのです。
何の後悔もなく、喜びで満たされているような姿を見ていると、大切なのは、給料が
良いからとか、安定しているからとか、休みが多いからではなくて、心が満たされる
『本当にやりたい事』、打ち込めるものがそこにあるからに違いないとは思うのです。
でも、こうした経歴を持つ人が選択する道としては、勇気のいる事だったと思うのです。
勇気ある彼に、本当にやりたい事ができる道を選択した人たちに乾杯!!
BSジャパンで毎週日曜日の夜10時から10時半までの30分枠で放送されている
「運命の日」~ニッポンの挑戦者たち~という番組を御存知でしょうか。
私の好きな番組の1つなんですが、番組の概要が同番組のホームページに
書かれているので、そちらを引用するとこんな感じです…。
『今、新しいステージへ挑戦し続ける人がいます。時にスポーツ界で、芸術の
世界で、さらには料理やビジネスの世界で。この番組では、そんな彼ら彼女らの
〝運命の日〟までを濃密に取材。主人公はその卓越した才能と努力で、これまでの
常識を覆すことはできるのか?誰にだってある〝運命の日〟に迫ります。』
…という事で、前回5月29日と昨日6月5日に放送されたのが電王戦連覇を狙う
2人のお話。主人公は、コンピュータ対人間の対戦将棋で、人間を破り続けている
「ponanza」をプログラミングした山本さん。山本さんは、賞金とスポンサー
からのサポートで生計を立てているので、勝敗が生活に直結するという状況。
今回は世界コンピュータ将棋選手権と称してコンピュータソフト同士が将棋で
争うという電王戦に密着し、連覇を狙う山本さんと、その王座を奪おうとする
『技巧』というソフトで挑む出村さんを追っていました。
この出村さんは今後、法律関係の仕事に就くため、引退を決意しての参戦で、
驚異の進化を遂げているソフトを開発しての再戦です。互いに熱い思いを
持っての大会で、どちらも全勝で一次予選を勝ち進んでの二次予選対決と
なりました。
実は昨日放送分は、まだ録画しているだけで見ていないもので、これ以上の
事は書けないのですが、面白い番組を御紹介したくて書かせていただきました。
面白い番組は多数ありますが、放送時間に自分の生活を合わせるのは困難なので、
私の場合は、殆ど録画して見ています。おかげで、毎週末は1週間の録画設定に
1時間以上かけている始末。それでも欠かさず見たい番組が後を絶たないので、
仕方ないですね。
子供には悪いけれど、ゴールデンタイムを除いての録画は、私優先で決めさせて
もらっています。いわゆる、テレビっ子な父親を持った可哀想な子供たち…
と言ったところでしょうか…。
またまたテレビネタになりますが、5月26日の『カンブリア宮殿』をご覧になられましたか?
今回は明太子の話から始まりましたが、博多の名物で知られる明太子は、福岡県内だけで
150以上のメーカーが切磋琢磨し、味を競い合っているそうです。その激戦区で売上NO.1に
輝いているのが、地元客からの絶大な信頼を得ている今回の主役「ふくや」さん。
実は、この「ふくや」は、創業者の川原俊夫さんが、戦後、「皆に喜んで食べてもらえる
惣菜を作りたい」と、韓国で食べた「スケトウダラの卵のキムチ漬」をヒントに10年近くに
及ぶ試行錯誤の末、現在の明太子を生み出した人で、その作り方を地元のライバルメーカー
に無償で教えることで「明太子」を博多名物に育てあげた方なのです。
色々な企業が作る事で、より美味しい物が出来るようになるとの考え方からで、自分だけが
という狭い考えではなかったし、地域貢献はこの会社の重要な柱の1つだったのです。
利益を生み出す「強い会社」である事は、企業として当たり前の事ですが、『ふくや』の
創業者は、第二次世界大戦を経験しており、その体験から、残った命を「地域の人への
恩返しに使いたい」と強く考え「良い会社」を目指していたのです。
驚くのはその貢献度で、なんと会社の利益の20%にも及ぶ1億5千万円を上回るお金を、
専門の部署まで立ち上げ、更に九州全土にまで範囲を広げて寄付をしているというのです。
勿論、熊本大地震による被災者への支援もそうですが、予算の足りない小さな団体への寄付
に至るまで受け付けているから驚きです。
また、「ふくや」のルーツでもある食料品卸から派生した業務用スーパー「たべごろ百旬館」
も素敵なお店でした。このお店には「ふくや」のバイヤーが集めてきた九州各地の珍しい
食材がズラリと並んでいますが、客の大半はプロの料理人。彼らにその食材を使ってもらう
ことで、地元住民や観光客に「九州の新たな食の魅力」を広め、同時に貴重な食材やその
生産者達までも助けるというのです。こうした様々な形で地域貢献を続けてきたからこその、
売上No. 1であり、継続できる地域貢献なのでしょうね。
そんな今回の社長の金言は、『利益を出す目的は税金を納め、雇用を守る為』でしたが、
こんな金言も最近では珍しい話。普通は税金対策をして、少しでも税金を取られないように
企業努力するものですが、この会社に至っては、そうして税金を納めるからこそ、地域の
環境や福祉が充実するんだという話。分かっていても、なかなか出来ない話ですよね。
こんな人が国のトップに居てくれたら、国民も納得の生活がおくれるのでしょうねぇ…。
テレビネタが続きますが、5月30日放送の『未来世紀ジパング』をご覧になられましたか?
今回取り上げられたのはフィリピンでしたが、そこには、ココウェルという素敵な日本
企業が関わっていました。
1993年、日本で大流行したナタデココ。当時ナタデココの一大供給下がフィリピンでしたが
ブームはわずか半年で終焉。日本の一時期の流行りのために、大量生産を目指して投資した
多くの生産者が、損失を抱えたまま廃業に追い込まれ、潤うはずだったブームが、逆に
多くの失業者を生む羽目になるという苦い過去がありました。
10数年前、フィリピンに環境問題を勉強するために留学たココウェル社長の水井さん。
その時にフィリピンのゴミ山を見学し、そこでゴミの中から鉄くずやプラスチックなどを
集めて、それらを売って生計を立てている子供たちや周辺の人達を目にしたのです。その
状況を見ていて感じたのが環境問題以前の貧困問題。地方をもっと元気にして地方に
仕事を増やさなければならないと思ったそうです。
地方に何があるか?と考えたときに、頭に浮かんだのがココナッツ。たくさん生えて
いるものの、有効に利用できていなかったので、その利用価値を日本で広めたら
「フィリピンにもっと仕事を生み出せるんじゃないか」と思って立ち上げたのが、
『ココウェル』というココナッツ専門の会社。
ココナッツの成分として話題のココナッツオイルはアルツハイマーに効果があるという
事が一番注目されていますが、中鎖脂肪酸という脂肪酸がたくさん含まれていて、脂肪
燃焼がすごく早く、エネルギーになりやすい為、脂肪として溜まりにくいとも言われます。
他にもガンやウイルスをやっつける効果があると言われていたり、沢山の健康効果が
あると言われているそうです。
身体に良い物を、こうした会社から購入することで、自身は健康になり、同時に
フィリピンの人達の生活改善にも貢献できる。こんな素敵な話、なかなかないですよね。
世界には、こうした貢献をしている多くの日本人がいますが、この水井さんも本当に
素敵な人で、同じ日本人として誇りに思います。応援しています。
先月5月17日にガイアの夜明けで放送された『育て!会社を背負う者たち』を
ご覧になった方はおられますか? 前半の三菱の話も面白いものでしたが、
注目したいのは後半の『他社から学ぶ?「大人の武者修行」』の方です。
なんと、あの経済産業相が助成金を支給してまで行っている制度なのです。
優良企業の仕組みや、経営意識を全く違った業種の中で「体験」し学ぶことが
できるというのです。
条件は中小企業で、次代を担う人材である事。優良企業の職場に送られた人は、
現場で一緒に汗をかきながら働くことを通して、サービスイノベーションの
極意を学び取っていくわけで、新しいタイプの社会人インターンシップ。
そうして「武者修行者」が持ち帰る『優れた企業のDNAやサービスビジネスの
極意』が、中小企業の風土を根本的に変えていくというのです。全ての経験が、
そのまま活かせるとは思えませんが、良い刺激を受けられるのは間違いない
と思います。
100にものぼる優良企業に2週間以上、それも研修・滞在・交通費の3分の2を
補助してくれるというのですから有り難いお話です。ただでさえ中小企業
ともなると、人を育てるのは難しい話。少ない人員の中で、教える経験も
少なく、良い見本も少なく、長くいると、それが正しいかどうかまで麻痺して
分からなくなってしまいます。
管理職の為のサバイバル研修等、これまでにも様々なものがありましたが、
実際の現場に入る事ほど、効果のあるものはなかったでしょう。どうも、
今回のこの制度の申込受付は昨年末で終了しているようなので、こうした
取り組みが、単発で終わらない事を願うばかりです。
あと1つ、課題として思ったのは、中小企業の場合、そうして研修で1人でも
不在となると、通常業務が回らなくなるところもあるのでは?という事から、
そうした面へのサポートも同時にしてもらえたら…なんて事も思ってしまいます。
こうした国の取り組みも、一方では、私達が納めた税金等が投じられるのはと、
賛否両論があるわけで、なかなか難しい問題なんだろうとは思います。
本では学べない『直接目で見て肌で感じて体感できる』経験、大切にして
いきたいですねぇ。
先日5月22日にNHKで放送された『人生の終い方』をご覧になられた方は、おられますか?
人生の最期に何をするか?誰に何を遺すか?伝えていくか…。つまり人生の“終い方
(しまい方)”をどうするか。そんなテーマで放送されたNHKスペシャルは、『笑点』の
司会を引退したばかりの落語家・桂歌丸さんが進行役を務めていました。
番組の中では、様々な人の終い方が紹介されていました…。
水木しげるさん、声をかける事すら難しい事もあった水木さんは、終末になって笑顔の
写真を残す事で、奥さんの心の支えにしていきました。
団塊世代の父親。 ガンと宣告され、話すことも難しくなった中で、亡くなる直前に
残したものは、3人の家族への感謝の手紙。
末期癌で余命数ヶ月と宣告された35歳の父親、 2人の幼い子供…。子供も病気を知って
おり、子供が卒業式まで、入学式まで…と、生きる力を与えようとします。頑張れよと
言いたいけれど、いざ書こうとすると言葉が浮かんでこない若いお父さん…。考えた末に
お父さんがした事は、残された力を振り絞って家族旅行へ行く事。身体にそんな余裕
などないはずなのに、苦しい顔、辛い顔1つせず、今までで1番楽しかったと笑顔で語り、
立ち向かう事、諦めない事を伝え、その4日後、息を引き取りました。
90歳の母親。伝えたくても伝えられない相手…。66歳の娘は軽度の知的障害者。自分が
いなくなってからのこの子に何を…。泣きながら娘に謝り亡くなっていく母親…。
それでも、母親が経営していた、かつてのお店の常連客が偲ぶ会を設け、残された
66歳の娘を支えてくれました。娘に何も残せなかった母親は、本当は、娘を支えてくれる
『人の和』を残してくれていました。
泣きましたよ。今回のNHKスペシャルは…。亡くなられる前から取材が始まり、
亡くなった人の生前からの映像がドキュメンタリーとして放送される事で、その思いの
強さは痛い程伝わってきました…。長くなりましたが、チーフプロデューサーの
福田さんは、こんな事を言っておられたそうです。
「“死に方(終い方)を考える”ということは、
つまり“生き方を考える”ということなんです」と…。
全仏オープンテニスが始まりましたね。22日から始まっているので、既に錦織選手も
1回戦を3-0のストレート勝ちして、2回戦へと進んでいます。大会を観るにあたって、
昨年のブログでも書きましたが、やはり仏語の得点コールを押さえておきたいところ。
全仏オープン 用語集
0→ゼロ
15→キャンズ
30→トラント
40→カラント…
同点時
15対15→キャンズア-
30対 30→トラントア-
40対40→キャラントア-
ジュース→エガリテ
アドバンテージ→アヴァンタージュ
タイブレーク→ジュ デシシフ
フォルト→フォート
アウト→オール
さて、肝心の試合の方は…結果がなかなか出せていない錦織選手ですが、試合を見る
限り成長ぶりはかなりのもので、今年に入ってからの試合は、日を追うごとに素晴らしく
なっているので、今回は優勝をと…期待しており…楽しみにしています。
そして、もう1人、大変楽しみな選手が大阪府大阪市出身の大坂なおみ選手。和製セレナ
と呼ばれるほどの恵まれた体格をしており、父はハイチ出身のアメリカ人、母は日本人
というハーフで、日本語よりも英語の方が上手。
2013年にプロに転向し、ツアー下部大会を転戦しました。2014年7月のWTAツアーバンク
・オブ・ウェスト・クラシックで初めて予選を突破し本戦出場。1回戦で対戦したサマンサ
・ストーサー(2011年全米オープン覇者)に2-1で勝利、最速193km/hのサーブで
大番狂わせを演じています。
また、翌年の10月にはWTAファイナルのライジング・スター・インビテーショナルに
出場し、決勝ではキャロリン・ガルシアを倒して優勝。2016年全豪オープンでも予選を
突破し、グランドスラム初出場。本戦でも2回戦で第18シードのエリナ・スビトリナに
勝利し3回戦に進出しました。
4大大会初出場で3回戦進出は小幡陽子以来52年ぶりとのこと。3回戦ではビクトリア・
アザレンカに敗れましたが…。 3月のマイアミ・オープンでも予選を突破し本選出場、
本選2回戦で元世界ランキング5位のサラ・エラニを破って3回戦まで進出しています。
大会後のランキングでは95位となりトップ100入りを果たしています。
今回の参加女子の中では、最もランキングの低い大坂選手ですが、今1番期待できる
選手です。まだまだ粗さがありますが、強みは和製セレナと言われるだけあって、
パワフルなテニスで、これまでの日本人女子にはなかったタイプ。夢のトップ10入りを
果たしてくれそうで楽しみな選手です。
気になる昨日の試合は、現在世界ランク101位の大坂選手(18歳)が同36位で第32シード
のエレナ・オスタペンコ(18)と対戦しました。大坂は強烈なストロークとサーブを
生かし、粗さも目立ったものの6-4、7-5のストレートで下して、全仏オープン
初出場で初勝利そして2回戦への進出を決めています。確実に楽しみが増えていますよ!!
続けてのテレビネタになりますが、今日は先日5月14日の土曜日に放送された
『クロスロード』という番組のお話をば。今回の主役は、シミ抜きの世界で
カリスマと呼ばれる横倉靖幸さん42歳のお話。年間のシミ抜き実績5,000点を
こえ、他のプロが落とせないシミを見事に落としてしまうという、シミ抜きの
スペシャリスト。テレビをご覧になった方は、その手際の良さと、仕上がりの
素晴らしさに驚かれたはずです。
茨城県城里町の県道沿いにある横倉さんのお店「クリーンショップヨコクラ」
には、全国からシミ抜きの依頼品が送られてきて、入り口には荷物が絶えない
ご様子。黄ばみ、食べこぼし、色移りなど、シミの原因と生地の素材を分析し、
生地を傷めないシミ抜き剤を使って、着られなくなった衣類を見事に蘇らせる。
そればかりか、色落ちや変色にも対応し、正に神業のクリーニング技術…いや
再生技術でした。
商社マンであったにもかかわらず、父親の要望でクリーニング屋さんの後継に
なりましたが、そんなお父さんを見返したいという気持ちから、着物のシミ抜き
において、業界で名の通った石塚保博さんというシミ抜き名人に弟子入りをします。
やがて、京技術染色会の認定修復師、特別講師に認定され、今では東京、神奈川、
埼玉、茨城、栃木などのクリーニング屋さん向けにシミ抜きなどの講習会や、
訪問指導も行っており、技術力の普及にも努めています。これまた素敵なお話です。
番組では、家庭でできる効果抜群のシミ抜き方法もご紹介いただき、目から
ウロコの30分でした。その作り方は…
●重曹・・・小さじ1
●衣類用の液体酸素系漂白剤・・・小さじ3
●食器用中性洗剤・・・3滴
たったこれだけを混ぜるだけで魔法水の完成です。作って3時間以内に使わないと
効果がなくなってしまうそうですが、泥やインクなどの汚れ以外なら魔法のように
落としてくれるとの事。今度シミが原因で衣類を捨てるような場面に遭遇したら、
是非試してみたいと思います。いや、何か探して、すぐにでも試したい感じです。
うーーーーん。こういう実験みたいなのって、やってみたくなりますよね。
さすがにワザとシミ作ったら家内に怒られるしなぁ…
またまた今週5月15日BSジャパン 放送の【未来EYES】の話。
今回のテーマは『音で日本を救うスピーカー』でした。補聴器を使わず、声を
聞くためのスピーカー「コミューン」で難聴の方の未来を変えようとする
中石さんが今回の主役。
「コミューン」は、難聴の方に補聴器を付けてもらうのではなく、難聴の人が
補聴器を付けなくても、聞こえやすくするスピーカーシステム。ただ音を拡大
するだけでなく、雑音を削り落とし、よりクリアな音にして拡大するという
特殊なスピーカーで、ただボリュームを上げるだけのスピーカーとは月とスッポン。
開発の原動力は耳の聞こえ難くなった祖母との思い出。仲の良かった祖母は、
耳が聞こえ難くなる事で、孫との会話が成立出来なくなり、次第に遠ざかって
しまう様に感じさせていたのではないかと中西さん…。もし、ハッキリと聞こ
えるシステムがあれば、もっと良い時間が沢山持てたのではないかという
優しい気持ちが中石さんの原動力でした。
それでも、老人ホームや公共施設に行っても、なかなか賛同してもらえず、
改良を積み重ね2,000万円という資金を消耗し、苦労を重ねて立ち上げてきた
中石さん。そんな中石さんはユニバーサルサウンドデザイン代表取締役ですが、
出張続きで「週2回、家に帰れればいい」と話されていました。
難聴の原因には先天性、後天性、加齢によるものがあるそうです。若い世代に
多いのは騒音性難聴。現在、全国の難聴者数は1,400万人以上。心配なのは
聞こえ難いことが人や社会とのつながりを妨げることだと中石さんは熱く語って
おられました。
「コミューン」は現在、全国の病院、公共機関、学校などに約3,000台が置かれ、
都庁や厚生労働省などの行政機関にも導入されているそうですが、もっと
もっと多くの施設に置かれて欲しいものです。
つい先日行われた新商品「コミューンSE」の発表会の後には、広島大学
宇宙再生医療センターの弓削類センター長が登壇し、同社と共同で難聴の人の
聴こえ、脳の関係を研究する「聴覚リハビリテーション研究グループ」の
発足を発表されたそうです。
発音の聞き分けへの有用性検証では、コミューンを使用した場合に脳への
伝達への改善に有効性がみられたと弓削先生は言われていました。
「聴こえてくるものが音としてではなく言葉として脳にちゃんと伝わっている」
と評価し、脳の言語聴覚分野の活発化により脳の萎縮抑制への効果も予想
されると説明。今後は難聴者、感覚性の失語症者に対するリハビリテーションの
ツールとしても研究を行っていくとの事でした。
祖母への思いやりから始まったプロジェクトは、聞こえやすくするだけでなく、
更なる広がりを見せていたのです。
身近な人への思いやりが多くの人の救いに繋がっていく、そんな素敵なお話でした。