ティータイム

感謝の気持ちを呼び起こす映画『種まく旅人』3部作

2017-10-11 NEW!

 

この3連休は買い物も控えて、映画『種まく旅人』シリーズを一気に3作見てしまいました。

第1作『種まく旅人~みのりの茶~』(2012年/塩屋俊監督)

第2作『種まく旅人~くにうみの郷~』(2015年/篠原哲雄監督)

第3作『種まく旅人~夢のつぎ木』(2016年/佐々部清監督)

いずれも農業や漁業など、日本の地方で第一次産業に携わる人々の暮らしを、その土地の

風土とともに描いていく物語です。一つ一つご紹介していると、とんでもなく長いブログに

なってしまうので、3回に分けて書こうかとも思ったのですが、細かく書いてしまうより、

興味を持たれた方には、是非ご覧頂きたいと思ったもので、お気に入りのキーワードだけ

ご紹介させて頂きます。

 

第1作の【みのりの茶】。舞台はなだらかな緑の丘陵が広がる大分県臼杵市。有機栽培で茶畑

と格闘する…デザイナーをリストラされた田中麗奈演じるヒロインが、周りの人に支えられて

成長していく物語。天候に苦しめられているとき…祖父から伝えられる一言…「晴れるのも

ありがたい、雨が降るのもありがたい」。無駄な日なんてない…。人生においても同じで、

毎日が肥やしになっているんだと…

 

第2作の【くにうみの郷】。舞台は、国生みの郷、淡路島。主役はケンカをして疎遠になって

いる玉ねぎを作る兄と、家を出て海苔を作っている弟が《かいぼり》という作業を通して、

打ち解けていく物語。《かいぼり》は、溜め池の堆積物を定期的に掃除することで溜め池を

維持し、掃除よって吐き出された森の栄養分を豊富に含んだ堆積物は、海に流されて海を潤し、

そしてまた、海の水は浄化されて森を潤すという山と海…自然が一体となって恵がもたらされ

ている事を教えてくれました。

 

第3作は【夢のつぎ木】。舞台は果樹栽培が盛んな岡山県赤磐市。亡くなった兄の遺志を継い

で、市役所の仕事と桃作りに奮闘するヒロインの物語。映画の中で再三登場する問答が、心に

残りました。

 

『ここは何処ですか?』

『赤磐です』

『困ったときは、皆が助けてくれる町』

1人で苦しまないで、みんなで支えあっていこうという心温まる問答で、3作の中で共通する

1人では成し得ない作業・・・

 

第3作で流れる《にこいち》さんの『夢の続き』という歌も良かったのですが、監督も物語の

舞台も違うというのに、第1作『種まく旅人~みのりの茶~』でお茶農家と市役所職員を演じ

た田中麗奈さんと吉沢悠さんが、同じ役の成長した姿で特別出演しているのも面白い演出で

した。

 

私たちの口に入る食べ物ですが、3部作とも、美味しいものを作る人たちの思い、苦労、支え

る周囲の人たち、欠かせない自然の恵み…そこは沢山の感謝で溢れており、そうした沢山の

思いが美味しいものを産み出しているんだと改めて感じさせてくれました。

 

お金を払えばどんなものでも食べられる…そんな時代ですが、それを作ってくれる人たちの

事、命を吹き込む自然の恵、忘れずに感謝の気持ちで食べていきたいですね。
 

 

 

 

 

 

  

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ミッション・インポッシブル『ローグ・ネイション』

2017-6-19 NEW!

 

先日、映画『ミッション・インポッシブル』の最高傑作?とも言われる『ローグ・ネイション』

を観ました。『ミッション:インポッシブル』シリーズは、テレビドラマ『スパイ大作戦』を

ベースとしたアクション映画のシリーズで、流れる音楽や指令を与えるアイテムが、役目を

果たすと消えて無くなるという展開もそのまま引き継がれているもの。テレビ版もそうでし

たが、このシリーズは、テンポが良く、毎回楽しませてもらっています。

 

そんな作品の今回の展開は、こんな感じ…。

 

***********************************************************************

IMFのベテランエージェントであるイーサン・ハントは、謎の犯罪組織「シンジケート」の

正体を探るため調査を進めていた。

 

イーサンが新たな指令を受けるためにIMFのロンドン支部を訪れると、そこはすでに「シン

ジケート」の手に落ちており、イーサンは敵の罠にかかった挙句、指令を受けるための部屋に

閉じ込められ、麻酔ガスに包まれて意識を失う。

 

拘束されたイーサンは拷問を受けるが、「シンジケート」の構成員である謎の美女イルサに

よって命を救われ脱出する。

 

一方その頃、違法行為すら辞さないIMFの捜査方針を問題視していたCIA長官は、政府の特別

委員会において、かつてのクレムリンの爆破テロやサンフランシスコに核ミサイルが飛来した

件を含めた数々の問題点を指摘し、委員会を統括する委員長も受け入れたことでIMFは解体

され、CIAに吸収されてしまう。

 

CIAは「シンジケート」をIMFが自らの存在意義を作るために創った実体のない組織だとみな

しており、「シンジケート」の極秘調査を名目に召還に応じないIMFの大物エージェントで

あるイーサンを反逆者として国際手配してしまう・・・

*********************************************************************

 

まあ、こんな展開で始まっていくのですが、今回パートナー的役割を果たすイルサさんの

美しく逞しく格好の良い事…。ストーリーも、悪の組織シンジケートにイギリスのMI6、アメ

リカのCIAと複雑に絡み合って、なかなか良く出来ていて、大満足の2時間であまりでした。

色々、面白いところを話してしまいたいのですが、そこはネタバレしてしまうと面白くない

部分もありますから、是非、機会を作って観ていただければと思います。

 

やっぱり映画は、貴重な時間を使って観るのですから、満足したいですよねぇ(^ ^)

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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わずか7日間で幕を閉じた昭和64年の物語

2017-6-7 NEW!

 

先日、映画64を見ました。64と言えば、ニンテンドー64というゲーム機を思い出す方も…

というか、ゲーム好きな私は真っ先に浮かんできたのですが、中身は全く違います。

 

物語の舞台は、わずか7日間で幕を閉じた昭和64年。この時、D県警管内で7歳の少女が誘拐

され、殺害される事件が起こったのです。当時、捜査一課特殊犯捜査係に所属していた三上

(佐藤浩市)も追尾班として初動捜査に加わり、犯人から要求された2,000万円の身代金を

運ぶ父親(永瀬正敏)の車を追いました。しかし、犯人の方が上手で、身代金はまんまと

奪われ、5日後に少女の遺体が無惨な状態で発見されます。

 

昭和天皇の崩御で悲しみに暮れると共に、新元号「平成」の制定で新しい時代の幕開けに

色めき立つ世間とは裏腹に、幼い少女の死と遺族の慟哭を目の当たりにしたD県警は、平成の

世に紛れた犯人を逃がすまいとこの事件を64(ロクヨン)という符丁で呼び解決を誓いますが、

遺族に吉報がもたらされないまま時は過ぎ、捜査本部は専従班に縮小され、名ばかりの継続

捜査状態となっていきました・・・。

 

前編・後編と4時間近い大作でしたが、とにかく出ている俳優陣が超豪華で、素晴らしく、

要所要所をしっかり固め、内容もしっかりしていたので、久々に隙のない引き締まった日本

映画を観られて大満足でした。「えっ、この役者さんも出ている!」と、何度も、その主役級

の俳優陣に驚かされながら、吸い込まれるように4時間を過ごさせて頂きました。

 

主要なブック・ランキングは、前年11月から同年10月に刊行された作品を対象にしていまし

たが、本作は10月末に刊行されたにも関わらず、圧倒的な支持を受けて「週刊文春ミステリー

ベスト10」及び「このミステリーがすごい!」で第1位になりました。また、第10回本屋大賞

及び『ミステリが読みたい!』で第2位となったほか、『ダ・ヴィンチ』2013年7月号で発表

された「2013年上半期 BOOK OF THE YEAR」で第1位となっています。また、2016年、

英推理作家協会より、ダガー賞・翻訳部門の最終候補に選ばれてもいます。

 

映画としては、前編が全国319スクリーンで公開され、全国映画動員ランキング(興行通信社

調べ)初登場3位、初週の土日2日間の成績は動員20万3,703人、興収2億5,727万1,900円。

後編は全国321スクリーンで公開され、全国映画動員ランキング(興行通信社調べ)初登場1位、

初週の土日2日間の成績は動員28万2,693人、興収3億5,409万400円。

 

前編が、昭和64年に起こった事件の「再現」となるような「事件が発生」したところで終わ

っているので、前編・後編の両方とも、しっかり観て頂きたいと思う、是非、お薦めの日本

映画でした。
 

 

 

 

 

 

 

 

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旧体制を壊す快感の『マネーボール』

2017-5-18 NEW!

 

先日、映画『マネーボール』を観ました。実話を基にして作られており、選手や監督では

なく運営するゼネラルマネージャーが主役という異色の野球映画となっています。

 

ブラッド・ピット演じるビリー・ビーンは、かつて超高校級選手としてニューヨーク・メッ

ツから1巡目指名を受けたスター候補生でした。スカウトの言葉を信じ、名門スタンフォード

大学の奨学生の権利を蹴ってまでプロの道を選んだビーンでしたが、鳴かず飛ばずの日々を

過ごし、さまざまな球団を転々としたのち現役を引退。スカウトに転進し、第二の野球人生を

歩み始めていたという設定です。

 

2001年のディビジョンシリーズで、オークランド・アスレチックスはニューヨーク・ヤンキー

スの前に敗れ去り、オフにはスター選手であるジョニー・デイモン、ジェイソン・ジアンビ、

ジェイソン・イズリングハウゼンの3選手のフリーエージェント移籍が確定的となってしまい

ます。この時アスレチックスのGMに就任していたビーンは、2002年シーズンに向けて戦力を

整えるべく補強資金を求めますが、資金に余裕の無いオーナーの返事は冷たいものでした。

 

ある日、トレード交渉のためにクリーブランド・インディアンスのオフィスを訪れたビーンは、

イエール大学卒業のスタッフ、ピーター・ブランドに出会います。ブランドは各種統計から

選手を客観的に評価する『セイバーメトリクス』を用いて、他のスカウトとは違う尺度で選手を

評価していました。

 

ブランドの理論に興味を抱いたビーンは、その理論をあまり公にできず肩身の狭い思いをして

いた彼を自身の補佐として引き抜き、他球団からは評価されていない埋もれた戦力を発掘し、

低予算でチームを改革しようと試みていきます。

 

それまでのスカウトの目や監督の感に頼るのではない、いわば邪道的な大改革で球団を根本

的に変えていく様は痛快であり、楽しく観させていただきました。正直、ブラッド・ピットが

ゼネラルマネージャーという設定が、如何なものかとは感じたのですが、役者よりも物語の

方が上回った感じです。

 

20連勝まで達成した試合に関しては、試合展開も含めて事実に沿っているそうですが、それ

以外のシーンにおいては、やはり若干の脚色が見られるようです。しかしながら、映画は

「楽しめれば良い」という一面もありますから、私は全然OKです。ついでに何が真実と

違うのかも調べると笑えたりもするものです。旧体制をぶち壊したいとストレスのたまって

いる方、是非お薦めの映画です。
 

 

 

 

 

 

 

 

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実話をもとにした映画『白い嵐』

2017-5-15 NEW!

 

先日、実話をもとにして作られた、映画『白い嵐』を観ました。『白い嵐』は、帆船アルバ

トロス号が白い嵐によって1961年5月2日に沈没した実際の事件をもとに書かれたチャック・

ギーグ著の手記『白い嵐-アルバトロス号最後の航海』を原作とした1996年公開の映画です。

 

海洋学校での航海の中で、若者達の成長と友情を描いた青春作品という事ですが、実際に

死者が出てしまう事で、ただ感動して終わるという軽いものではなく、自然の厳しさも

よく分かる作品となっています。

 

『白い嵐』とは、今では知られているダウンバーストという現象ですが、当時はまだ解明

されていなかった現象…そんな背景があって、それが後半の裁判のシーンで知る事が出来

ます。

 

ダウンバーストとは積乱雲の減衰期に発生する下降気流のうち地上に達する際に災害を

起こすほど極端に強いもののことを指しますが、当時は、それが海上で起こった場合を

”白い嵐”と呼んだのだそうです。

 

海で『白』が付くと『白鯨』が真っ先に頭に浮かんで来ますが、これで2つ目の海の『白』

が記憶に残る事となりました。生徒を指導する先生が、助けられないガラス越しのパート

ナーを見殺しにせざるを得ないシーンは、涙なくしては見る事ができない、本当に辛い

シーンでした。

 

映画は死者を出しながらも生き残った人達が無事帰還できた所で終わらずに、更に先生の

責任を問う裁判に流れていきますが、そこから先は、ご覧いただいた方が良いですよね!

先生、立派でしたよ!

 

 

 

 

 

 

 

 

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映画『ちはやぶる』上の句、下の句、そして…

2017-4-24 NEW!

 

映画『ちはやぶる』上の句、下の句の2編、一気に見させて頂きました!元々は、競技

かるたを題材とした少女漫画で、娘が愛読していた事で、私も知ることになり、どんな

物かと今回は実写の映画で知ることになったわけです。

 

第40回日本アカデミー賞では、売れっ子の広瀬すずさんが優秀主演女優賞を獲得して

いますが、個性的な登場人物が織り成すドラマと躍動感のある競技かるたの描写で

楽しく見ることができました。

 

単行本の発行部数は、2014年12月現在で累計1,200万部を突破しているらしいですよ。

少年漫画に通ずる「熱さ」を有する作風から「熱血スポーツ漫画」と評されるそう

ですが、同時に恋愛や友情、離別や再会といった青春ストーリーも描かれていました。

 

大人でも映画としては充分成立していましたし、話の中で使われる百人一首から抜き

出される短歌の言い回しや解釈、込められた思いなど、日本人の心にはピッタリの中身

だった気がします。

 

上の句では、競技かるた関東大会編、下の句は、全国大会編。現在は、ここまでが

映画化されていますので、今度作られる次回作(今年の春に撮影が始まるとの事で

したが…)は、クイーンズ戦なのでしょうか。

 

対戦が終わると死んだように倒れ込んで寝てしまう主人公や、百人一首に惚れ込んで

タイムスリップしている呉服屋の女の子、学力優秀で部活をする気のなかった机君他

面白いキャスティングもさることながら、競技かるたでは、札が飛んで行って壁などに

突き刺さるシーンなど迫力もあり、是非お勧めの映画でした。
 

 

 

 

 

 

 

 

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実話が基のキャプテン・フィリップス

2017-4-20 NEW!

 

先日、2009年4月に起こった実話を基に作られた、トム・ハンクス主演の映画『キャプテン・

フィリップス』を見ました。あの『ソマリアの海賊』に襲われた貨物船の船長の物語です。

 

ソマリア人漁師のムセたちは、彼らのボスから金を稼ぐよう強要され、ムセはナジェとエルミ、

10代半ばのビラルを連れて海賊行為を行おうとしていました。この出だしを見ていないと

ラストシーンの船長の言葉が生きてきません。

 

フィリップス船長が舵を取るコンテナ船アラバマ号は、最初の接触で海賊の追跡を振り切る

ことに成功しますが、2度目の接触では振り切ることができず、梯子を使って船に侵入した

わずか4人に。武装していなかったアラバマ号はあっという間にシージャックされてしまい

ます。

 

海賊がブリッジに乗り込む前に、フィリップス船長は、乗組員を機関室に隠れさせます。

乗組員たちも連携して海賊の隙を探し、海賊リーダーのムセを捕らえ、解放する条件に下船を

求めますが、救命ボートに海賊が乗ったとき、フィリップス船長を解放せずにボートを海に

落とし、船長は人質として連れ去られてしまいます。

 

船員の救出と引き換えに4日間にわたって海賊の人質となった船長の運命と、海軍特殊部隊

ネイビーシールズによる救出作戦を、緊張感あふれる演出で描いていきます。船長としての

誇りと拘束された恐怖を体現するトム・ハンクスの熱演と、リアルで迫力ある救出劇に目が

行ってしまい、シールズの凄さをアピールしているかのように見えてしまいますが…。

 

ラストの緊張感あふれる中で船長が10代のビラルに話しかけたワンカットの言葉が、オープ

ニングで命令されてやってきたムセ達の状況を思い起こさせ、何とも貧しい海賊と若者の死が

哀しく心に残ったのです。一瞬で終わるこのシーンを見逃してしまったら、シールズ凄いなぁ

で終わっていたでしょう。

 

もっと、こうした海賊の貧しさ、10代半ばの成人しきっていない若者が巻き込まれている事

…そんな部分をしっかり描けていれば、ノミネートだけでなく受賞までたどり着けたのでは

ないかと感じ、残念でもありました。それにしても円熟期を迎えたのか、トム・ハンクスの

演技は素晴らしかったです・・・。


 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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家族の良さが分かる映画『はなちゃんのみそ汁』

2017-3-9 NEW!

 

先日、映画『はなちゃんのみそ汁』を観ました。この作品は乳ガンを患う千恵さんの闘病と

その最中に産まれたはなちゃん、ご主人の信吾さんの生活を綴ったブログ『早寝早起き

玄米生活』の書籍化された作品をさらに映画化したものです。以前、日本テレビ系列

「愛は地球を救う」ドラマスペシャル』として、2014年8月30日にも単発でドラマとして

放送されています。

 

新聞記者の信吾さんは、音大生の千恵さんと出会い、結婚も考え始めた矢先、乳ガンが発覚

します。それでも信吾さんは千恵さんを支えようと誓い、二人は結婚。左乳房が摘出され、

抗ガン剤を用いた治療が始まり、苦しみぬきながらも治療は成功します。しかし、医師から

再発のリスクを説明され、子どもを産むとガンが再発する可能性が高くなることを告げられ

ます。

 

千恵さんは、あきらめかけたものの、父親からの『死んでも良いから産め』という一言。

夫の子供が欲しいという気持ちを感じ取り、長女・はなちゃんを出産していきます。一旦は

治ったガンでしてが、何度となく再発し娘に自分が居なくなった後の健康への願いを込めて

『はなちゃんのみそ汁』が作られていくのです。

 

父親からの『死んでも良いから産め』という言葉は、子供がいれば生きようとする力が強く

なるという深い思いのあったことについて、千恵さんが話すシーンは、母親の強さを実感

しました。また、映画の中では『ガン』という言葉が悪いと千恵さんが語るシーンがあり

『ポン』にしてくれと言われて会話が進むところがありますが、泣きながらも笑えてしまう

…重苦しいばかりの映画ではなくて、涙あり笑いあり、人の温かさや強さを感じられる素晴

らしい作品として仕上がっていました。

 

後半のステージでうたわれる歌は一青窈さんの『満点星』でしたが、曲を構成している歌詞も

素晴らしく、是非お勧めの感動ものの映画でした。沢山、笑いながら泣かせて頂きました。
 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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映画『ラストナイツ』を見ました

2017-3-6 NEW!

 

『ラストナイツ』という映画を週末に見ました。日本では年末定番の『忠臣蔵』を題材

にした洋画で、忠臣蔵を封建的な架空の帝国に置き換え、騎士たちが活躍する映画に

仕上げた作品で、紀里谷和明監督のハリウッド初進出作品だったようです。

 

似た様なタイトルで『ラストサムライ』という映画もありましたよね。確かトム・クルー

ズが主演で、日本人も多く出演しており、明治初頭の日本を舞台に、時代から取り残され

た侍達の生き様を描いたものでした。

 

話は元に戻して、この『ラストナイツ』…日本では2015年11月14日に公開され、14日・

15日の国内映画ランキングで12位となった…という事がwikipediaには、書かれていま

したが海外での評価も低く、日本でもあまり話題にはならなかった様です。

 

私の中ではわりと評価の良かった『ラストサムライ』よりは、こちらの方がしっくりきま

したが…。何て言えば良いのでしょうか、忠臣蔵を元にして作られているせいか、多少の

違和感はあったものの、勧善懲悪という、日本人にはお馴染みの水戸黄門や遠山の金さん

みたいな展開が、鑑賞後の気分も良く馴染めたのでしょうね。

 

紀里谷和明監督と言うと、歌手の宇多田ヒカルさんと2002年に結婚し、5年ほどで離婚

した人…映画作品では『キャシャーン』…そんな事がよく知られているのかも知れま

せんが、映画の中ではありがちな残酷なシーンや見苦しいシーンは想像できる形で

映されていないので、不快な思いも殆どなく見られました。

 

厳しい評価に終わった本作でしたが、娯楽作品としての映画作り、これからに期待したい

です。
 

 

 

 

 

 

 

 

 

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不屈の精神…映画『シービスケット』

2017-2-27 NEW!

 

先週末、映画『シービスケット』を見ました。この映画は1930年代、大恐慌下のアメリカで

あった実話をもとにして作られたもので、第76回アカデミー賞では、作品賞を初め7部門に

ノミネートされました。その他、報知映画賞海外作品賞を受賞。日本アカデミー賞優秀

外国作品賞も受賞している感動の映画です。

 

大恐慌時代。息子を事故で亡くし、それを機に夫婦仲まで悪くなって離婚…という悲しい

過去を持ったオーナー(馬主)ハワードと、裕福だった家庭が大恐慌によって家を失い、

生活苦から幼少にして両親に売られてしまったジョッキー(騎手)レッドと、馬の命を、

足の怪我ぐらいで簡単に奪う事に嫌気がさした調教師スミス…3人の奇跡と感動の物語です。

 

映画のタイトルにもなっているシービスケットは体高150センチの小柄な馬です。性格は

穏やかで1日の大半を睡眠に費やし、小さい割りに食べる量は他の馬の2倍をたいらげて

いました。その性格の穏やかさゆえに競走馬にはなれず、競走馬のトレーニング相手として、

環境の悪い中で育てられていきました。

 

やがて不満と怒りがたまってか、シービスケットは、手のつけられない荒馬になっていきます。

その様子が騎手であるレッドと重なる部分があって、人と馬のつながりを感じさせる様に

描かれていくのです。

 

馬主のハワードは調教師スミスの勧めもあり、シービスケットを2,000ドルという安値で

買いました。馬の気持ちを理解できる調教師スミスと騎手のレッドは、荒馬のシービスケットを

うまく馴らし、馬場を使った練習では、コースレコードをたたき出せるまでに能力を開花させ、

レースでも連戦連勝を続けていきました。

 

世間は小柄なシービスケットが活躍する姿に声援を送り、シービスケットは時代のヒーロー

となり、やがて蹄鉄のサイン会をするなど、西部では一躍大人気者となっていきます。まぁ、

ここまででも映画としては充分満足できる作品になっているのですが、まだまだ山場は

続いていきます。

 

全部ご紹介してしまうと面白くないので、ここからは簡単に触れますと、その後、マスコミも

巻き込んでの東部の最強馬との対決。対決直前の波乱。レッドのトラブル、レース後の

シービスケットの怪我。レッドは騎手を、シービスケットは走ることが不可能とされ、

レースから離れて、心で結ばれた穏やかな生活を送っていくのですが…。

 

人と馬との絆によって起こされていく奇跡…それは、奇跡ではなくて、努力から得られた

物であって、奇跡が待つだけのものではない事を、不屈の精神で起こせる事を教えられた

そんな気がした素晴らしく、また、感動した映画でした。機会があれば是非一度ご覧下さい。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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