先日、『ノンフィクションw』という番組を見ました。良い音楽が流れていると思ったら、
あの坂本龍一さんが音楽を担当していました!
さて、今回初めて見る番組の中身は、フランス料理界の巨匠ドミニク・ブシェさん。1974年
あのジョエル・ロブション氏に見いだされ、1981年には「トゥール・ダルジャン」の総料理長
となって東京店をオープンさせた超エリートの料理人です。
そんなドミニクさんは、日本人の料理に対する姿勢や日本の食材が大好きということで、
世界中のオファーの中から日本を選んで出店されたのです。その背景には30年に及ぶ親交と
東日本大震災がありました。
日本に根を張る覚悟で、日本人スタッフと理想のレストラン作りに挑戦。伝統的フレンチに
新解釈を加えた料理、“友人を家に招くような”サービス、そして、フランスのエスプリの
効いた雰囲気を目指すというのです。
パリ8区に店を構えるドミニクさんは、シェフ自ら客をもてなすことが大切ということで、
パリと東京を行き来する日々。多忙を極める中、『日本で作る人生の一皿』新しい“スペ
シャリテ”を生み出すことを決意し、その素材に選んだのは日本産の魚介です。信頼して
採用した29歳の厨房チーフらと試行錯誤を重ねていきます。
ドミニクさんが「星を目指さない」と明言するようになった背景には、フランス料理界の
ある悲しい事件がありました。三つ星を取っていた友人の店が格下げになった時、その友人
シェフは自殺してしまったというのです。ドミニクさん曰く、星が減るということは、
料理の価値が下がってしまったように見えてしまうのが良くないと。
今まで星の数は目安であって、1つだって取るのが大変なのに、料理人から見れば、星の数が
自分の料理を否定されてしまうかのように受け止めるのかと、衝撃の話でした。ミシュラン
ガイドが参入して7年の日本。星は客を惹きつける要素となっていますが、料理人にとっては
翻弄されるほどに心に影響を受けてしまうのかと。。。
ドミニクさんは星を基準にしない“本物のフレンチレストラン”を目指しています。ある意味
それはミシュランへの挑戦の様にも見えました。スペシャリデについてインタビューされると、
『決めるのはお客さんですよ』と答えていました。何ともドミニクさんの人柄を感じさせて
もらえて、あれだけトップを走ってきたにもかかわらず、1から組み立てようとする姿勢に
思わず応援したい気持ちになりました。
…とは言うものの、よく分からないものの…きっと銀座店ともなれば、私が行けるような
お値段では食べられないのだろうなぁと予測もできるので…とりあえず気持ちだけ…お店は
銀座にあって『ドミニク・ブシェ トーキョー』という名前です。御昼がかけそば260円の
私には、ちょっと遠すぎますよね(^^;)
4月11日放送のガイアの夜明け『業界の〝巨人〟に挑む!』ご覧になられましたか?
ここ数年、アパレルメーカーの業績が軒並み悪化するなか、過去15年で売り上げが20倍と
急成長を続けているアダストリア。「ニコアンド」を始め、家族向けブランド「グローバル
ワーク」、「ローリーズファーム」などを展開しています。
アダストリアの強さの秘密は、高品質で低価格を実現する「多品種少量生産」にあるとか。
通常「多品種少量生産」では、生産性が下がりコストがかかると良いイメージはありませんが、
アダストリアには、コストを削減させ低価格を維持する工夫がありました。
それは、一つの糸が七変化を遂げてしまうという製造技術。一つの糸を、特殊な機械で
織り方を変えることで、様々な特徴を持った糸を作り上げていくのです。伸縮性や肌触り、
豊かな色も、同じ糸から作っていくというのです。
アダストリアは、また“普段の生活をもっと楽に”をコンセプトに「機能性」に特化した生活
雑貨の新ブランド「LAKOLE」を3月下旬に立ち上げています。無印良品を意識したブランド
だそうですが、正に無印良品の店舗の正面でオープンさせていくのだから大した度胸。
各アパレルブランドから集められたスタッフやデザイナーで構成されているそうですが今後
どうなって行くか楽しみです。我が家の近くに出て来たら、ちょっと覗いてみたいと思ったの
でありました。
もう一つ紹介された会社は独自の家電を展開している「Bsize」という家電ベンチャー。
「STROKE」と呼ばれるLEDライトや無線充電器の「REST」、GPS.を利用した見守り端末
など面白い家電が目白押し。
小さな者が大きな怪物に立ち向かう、何とも映画やゲームの世界の主人公のようで頼もしい
ではありませんか!ちょっと店舗名を覚えておいて、通りかかったら是非入ってみたいと
思ったのでありました。
カンブリア宮殿 4月13日放送の長いタイトル『なぜ、"手術下手"な医者が、ノーベル賞をとれた
のか?劇的な【iPS細胞】発見から10年― "夢の医療"最前線』の回、ご覧になられましたか?
山中先生のiPS細胞の発見からはや10年。今、世界中の研究者が人間の臓器を作ったり、
不可能だった新薬を開発したり…様々な研究を行っています。眼球、胃、心臓…人間のあら
ゆる部位は、小さな細胞が増殖し様々な形に成長することでできていきますが、そんな細胞を
成長以前の状態へ“初期化する方法”を発見したのが山中先生。
つまりiPS細胞を培養すれば、理論上どんな臓器でもゼロからつくることが出来るというの
です。今やiPS細胞は1,100億円を投じる日本の国家プロジェクトに認定され、再生医療分野
だけでも市場は2020年に2兆円に達するといわれるそうです。新薬開発に関しても、病気に
侵された細胞を増殖させることで検証スピードを何十倍にも早めているとか。
東大阪の部品工場に生まれた山中先生は、父の言葉から経営者ではなく医者を目指したそう
です。しかし、医者が向かないことに気づくと臨床医をあきらめ、不治の患者を治すための
研究の道を志します。“再生医療”という言葉もない時代…細胞の研究にのめり込みアメリカへ
渡り、そして再び日本へ…。
しかし、アメリカと日本の研究環境の差に打ちのめされ、雑用に追われて肝心な研究時間を
得られず、何年も何年も結果が出ずに実験用マウスの世話に追われる生活がつづき、うつ病に
罹るまで疲弊したそうです。
そんな山中先生を支えたのは、アメリカ時代のグラッドストーン研究所長が語った【学者として
成功する為のVとW】…「ハードワーク【W】だけじゃダメだ、何の為に研究するのか…
ビジョン【V】がなければ!」
山中先生は父親や仲間など、今まで救うことが出来ず人生を終えた人々を思い、地道な研究を
続けました。そして2006年…ついに京大の研究所の一室でマウスからiPS細胞を作製する
ことに成功。誰もが夢と思っていた“細胞の初期化”を実現し、未来の医療へ扉を開いたのです。
山中先生が所長を務めるiPS細胞研究所では、研究者が自由に細胞を使えるストックサー
ビスを始め、研究者同士が常に情報交換できるように間仕切りなくオープンスペースになって
います。「まだ誰も救ってない…1秒でも早くiPSで人を救いたい」という思いから、ノー
ベル賞に立ち止まることなく走り続けています。
そんな山中先生は、毎年欠かさず「京都マラソン」にも参加されているそうです。ランナー
として注目を集めることで、iPS研究へ寄付を呼びかけるのだそうです。欧米に比べて
圧倒的に学術研究に「寄付」が集まらない日本。山中先生はそんな文化を変えるべく、様々な
努力をして、まだ収益源のないiPSの研究への理解を広めようとしています。
医者ではなくて研究者の道を進んでくれて本当に良かったと思います。難病に苦しむ人を
助けたいという明確なビジョンがあるからこそ、これだけのハードワークな日々を走り続け
られるのでしょうね。本当に尊敬してしまいます。迫力すら感じてしまう凄い先生です。
4月13日放送の『世界!ニッポン行きたい人応援団』“組子細工”心から愛すアメリカ人を
ご招待!の回、ご覧になられましたか?今回は組子が大好きという家具職人のアメリカ人
ジェレミーさんが主役でした。
組子とは木材だけを組み合わせて作る接着剤を使わない装飾技法のことで、ジェレミーさんは
5年前にたまたま手に取った組子の本に感銘を受けたのがきっかけで好きになり、今では
仕事を辞めて、ネットで自作の組子を売るまでになっています。
ジェレミーさんの夢は「ニッポンの職人さんに組子を教わること」。 訪れたのは長野県
飯田市にある工房。 高い組子の技術を持ち新しいことにも挑戦し続けている憧れの塩澤
さんが今回のメインのお相手。
目の前で塩澤さんの組子作りを見せてもらい、組子作りに欠かせない道具「葉カンナ」と
いう組子専用の道具の使い方を教わります。 葉カンナは、普通のカンナと違い、三角形の
刃で正確な山型に削れるので 木を美しく組み合わせることができる道具です。
最後に、塩澤さんが誰にも見せたことがない、個展に向け行っている作品作りを見学させて
くれ、そればかりか35,000個もの木片を使う目玉作品作りを手伝わせてくれます。「人生で
一番緊張する」と話すジェレミーさんでしたが、そんなジェレミーさんにここまでしてくれ
たのは、この塩澤さんもまた、仕事を辞めて小さい時から憧れていた組子職人になっという
重なるものがあったからかも…
いつもの事ですが招待される外国人の方が本当に熱心で、それを受けとめる日本人も心を
開いてのおもてなし。最後には塩澤さんが工夫して作ったという秘密の道具を見せ、また、
ジェレミーさんのために刃の調整をしてくれた葉カンナまでプレゼントしてくれます。
いつも心温まり、日本の良さも再発見させてくれる良い番組です…。素敵な人に出会え
ると、心が洗われるようですし、なぜかホッとして嬉しくなりますね。
4月2日放送の未来アイズ『MRT株式会社』の回、ご覧になられましたか?通勤電車の中で、
ふと気がつくと周りの人の殆どがスマホを操作している…そんな世の中になっていますが、
今回は、そんなスマホが人の健康を守ってくれる…そんなお話でした。
高齢化が進み、医療ニーズが増え続ける一方で医師の数が慢性的に不足しているという
医師の需要と供給の不均衡が続く昨今。在宅診療患者数は、およそ70万人いると言われて
いるそうです。医師たちの「医療を想い、社会に貢献する。」を企業理念とし、実現する
べく立ち上がった、MRT株式会社 代表取締役社長 馬場さん。馬場さんは、自身が医療に
命を救われた経験を持ったことで、医療に貢献しようと会社を立ち上げだそうです。
国内初の遠隔診療・健康相談サービス「ポケットドクター」を株式会社オプティムと共に
提供している馬場さん。ポケットドクターは、スマートフォン、タブレット、ウェアラブル
機器などを活用して、医療を必要としている人々と遠隔地にいる医療の専門家をつなぐサー
ビス。
スマートフォンのカメラを利用して相談者の顔色や患部の状況確認、ウェアラブル機器で
収集されたバイタルデータの確認により、より具体的なアドバイスや診療が行えるものに
なっています。
利用にはインターネット接続可能なスマートフォンもしくはタブレットに専用アプリの
インストールが必要ですが、たったそれだけで医療を受ける事が出来なかった遠隔地の
人でも直接医師とのやりとりが出来るようになるのですから、画期的な事です。そんな
アプリだからこそ『ヘルスケアビジネスコンテスト2016年』のグランプリに輝いています。
被災した地域では、避難生活が長期化することで被災者の健康状態の悪化が懸念されてい
ますが、そんな問題解決の一助となることも充分期待されます。診療から会計、薬の配送
まで、全てをカバーしようとしている遠隔診療アプリ。
新しくポケット栄養士のアイデアも出てきているらしく、医師たちの「一人でも多くの
患者を救いたい」という想いや、常に医師がそばにいる安心感を届けたいと挑戦を続ける
馬場さん、素敵な方でした。
4月9日放送の情熱大陸『余命わずか 極上のシルクにかけた半生・森本喜久男』ご覧になら
れましたか?テキスタイル・デザイナーの森本さんが今回の主役でした。
カンボジアで森本さんが作った村“伝統の森”の住民は70人。伝統の絹織物は職人となる
女性たちが子育てをしながら穏やかに暮らせる環境から生まれていました。村を作った?
異国の地で・・・冒頭から驚きのお話です。
1970年に始まった内戦は20年近くに及びました。内戦収束後、森本さんはユネスコが実施
した絹織物の現地調査に参加し、文化の危機に衝撃を受け、優れた織物が滅びていくのは
忍びないと、その復活にのめり込んだのです。
森本さんは「伝統の織物を復元して新たに創る仕事。伝統を創る仕事」と話していました。
黄金色の糸を吐くカンボウジュ種の蚕。絶滅しかけていたものを苦労して手に入れ、エサの
桑の木も栽培。絹織物に必要な全てを賄うには豊かな自然が必要と、村人と力を合わせて
育てた森は、なんと東京ドーム5つ分の広さでした。
絹織物に使われる染料も、そんな自然の恵みの草木や昆虫。絹織物のデザインも織り手の
オリジナルで、長い間育ててきた絹織物の村は、もう自立出来るまでに育っていました。
膀胱癌におかされ、余命5年と言われた最後の年が今年2017年。伝統的な踊りの見られる
村の祭りも、絹織物をアピールするために祭りで開かれるファッションショーも、自分
たちの力でできるようになっていたことに感無量となり、言葉を失っていた森本さん。
なんと素敵な人でしょうか。家族と離れ、ここまで自分の人生を投じられる森本さんに、
ただただ感動させられた回でした。本当に、凄い人でした・・・。
4月9日放送の未来アイズ『セブン・ドリーマーズ・ラボラトリーズ株式会社』の回、ご覧に
なられましたか? 時代の先を見据え、“0”から“1”を生み出そうとする技術集団『セブン・
ドリーマーズ・ラボラトリーズ株式会社 』が今回の主役。
代表の阪根さんが生み出したのは、世界初 全自動衣類折りたたみ機「ランドロイド」。
なんと衣類を無作為に投げ入れるだけで、カメラが衣類を判断、人工知能が畳み方を指示し、
ロボットが、衣類を綺麗に畳んで行くのです。1回で30枚まで畳めるそうで、人工知能なので、
衣類の特徴を覚え、家族ごと・衣類ごとの棚に分別までしてくれるんだとか。
データベースに蓄積された無数の知識は、衣類に最適なたたみ方を、経験を積めば積むほど
学び、成長していくというのです。洗濯が自動に~乾燥が自動に~食器洗いが自動に~掃除
まで自動になった、現代。2017年 次に開放する家事は、衣類の整頓。この『ランドロイド』は、
185万円もするのですが、世界で初めてという物は、最初は高くなるのは仕方がないと、
その出来上がった物への自信が伺えます。
画像解析、A.I. 人工知能、ロボティクスの技術を集結させた、世界を見渡してもここにしか
ない技術。世界にそれまで存在していなかったモノを世の中に送り出す『世界一イノベー
ティブな会社』でありたいと話す阪根さんは、『テーマ選びが重要』で、その判定基準は、
①世の中にない②生活を豊かにする③技術力の高いものの3つだそうです。
挑戦を続ける“革命家”阪根さんは、これまでにも人工衛星のはやぶさに活かされた技術力で
作り上げたカーボン製のゴルフシャフトや睡眠時無呼吸症候群の解消グッズを作っています。
ゴルフシャフトでは、プロゴルファーの尾崎将司さんが登場し、その製品の素晴らしさを
語っておられました。なんとオーダー用品は12,000,000円する物もあるんだとか…。
300万人の患者数と言われる睡眠時無呼吸症候群のグッズ開発では、社長自身が無呼吸症候群
の為、自らが被験者となり、針金で作られていた当初は血みどろになってまで開発したと
笑顔で語る社長さん。世の中にない物を、ニーズから探り当てて開発し作り上げていく…。
『ランドロイド』も10年かかったのだそうです。
諦めず折れない気持ちがあればこそ、たどり着けるゴールなんでしょうね。凄い人でした。
先月3月26日放送の未来アイズ『株式会社 武田金型製作所 / 株式会社MGNET』の回、
ご覧になられましたか?ユーチューブで話題になった武田金型製作所の動画がこちら
日本で一番社長が多い街といわれる新潟県 燕三条地域。三条市と燕市からなる燕三条は、
古くから金属加工が盛んな地域ですが、今、危機に面していますす。ご存知の通り、
中国など新興国の成長によって輸出が減少したうえ、安価な外国製品が増加し、ものづくり
産業は年々縮小しています。また、後継者不足の問題もあって、伝統ある地域産業を、
いかにして後世に残していくかというのは大きな課題でもあるのです。
金型ひとすじ39年、車のパーツから精密機器の部品まであらゆる金型を手がけてきた、
プレス金型のスペシャリスト 株式会社 武田金型製作所 代表取締役 武田修一さん。ワイ
ヤー放電加工機を使って、暑さ0.1mmの千円札を33等分にする技術というのは、本当に
信じられない世界です。
また、燕三条の金属加工技術を広める活動や金型でつくったオリジナルの名刺入れの
販売を行う、株式会社MGNET代表取締役 武田修美さん。武田金型製作所の高い技術を
世に広める為の会社と言っても良いでしょう。
父の修一さんは誠心誠意、その高い技術で金型をつくり、息子の修美さんは、真心を込めた
製品で金型をアピールし、親子、二人三脚で金型工場を支えているのです。そう言えば、
技術を全て盛り込んだという名刺入れは、私が先日行ったT-SITEでも売られていました。
職人さんたちの伝統技術を、時代の流れに合わせ、現代の暮らしを豊かにするため、日々
更新を続け、金属加工技術をもって挑戦する武田さんたちですが、何より親子で1つの
伝統産業を守っていけるというのは素敵な話でした。
親の意志を継ぐというのは、必ずしも技術そのものである必要はなく、こうして技術を
アピールする事で、その技術を学びたいと思う人が出てくれば、救われるのではないかと
そんな事を考えさせられました。
番組の中では父親が息子に厳しい評価をしている場面もありましたが、そんな姿さえ嬉し
そうに見えるのは、親子の絆が感じられるからなのでしょうね。
3月30日放送のカンブリア宮殿『心に寄り添って営業中!小さな"感動食堂"SP』ご覧に
なられましたか?取り上げられた2つの食堂は、『未来食堂』と『こども食堂』、いずれも
女性ならではの細かい配慮がなされた素敵な食堂でした。
「未来食堂」は、以前、確か『ガイアの夜明け』にも登場したお店で、客が店を手伝う「まか
ない」、それによって手に入れられる代金無料の「ただめし」や、客の食べたいものリクエ
ストを受けて作られるメニュー「あつらえ」など、客と店が"つながる"不思議なシステムば
かりで、見事に成立していました。
徹底した"効率的な経営"で、メニューは1品だけなので、客が座ると直ぐに定食が出て食べ
られ、ランチタイムに驚異の7回転と黒字経営を続けています。"客と一体化した店づくりで、
食堂の新たな可能性を模索するだけでなく、『誰もが受け入れられて、誰もがふさわしい
場所』そんな新しい形の場所が広がって行くことを望んでおられました。
一方、「こども食堂」は経済的困窮や孤食に陥る子どもたちに向けて、100円という低料金で
温かい食事を提供する取り組み。日本の子どもの6人に1人が貧困のもとで暮らしているという
日本の現状。家族の収入が少なくてご飯を食べられなかったり、進学を断念したりしていおり、
その割合は年々増え、大人になっても抜け出せない「貧困の連鎖」を起こしています。
そんな国が解決しなければならない事を、『こども食堂』は、地域のボランティアが中心と
なって、全国で300カ所以上までの広がりを見せ貢献しているのです。発祥地は東京・大田
区の八百屋さん。その店主であり「子ども食堂」の名付け親でもある女性代表は、7年前、
小学校に「給食以外をバナナ一本で過ごす児童がいる」ことを知り、『こども食堂』を
立ち上げたそうです。
『こども食堂がいらない社会を』そんな風に話す女性代表は、『貧困でなくても食べに来て
良い』と話し、『もし限定したら、本当に必要としている子どもまで来られなくなってし
まう』と。また『行政は枠を作ってしまうので、その為に本当に必要な子どもが来られなく
なってしまう』とも話しておられ、実に思いの深い優しい方でした。
村上龍さんの編集後記では、こんな事が書かれていました。
『『普通」が消えつつあるように思う。「普通の高校生」の偏差値はどのくらいで、「普通
のサラリーマン」の年収はいくらなのだろう。多くの人が、自分は特殊で、普通ではない
と悩んでいる気がする。生きづらい社会、暖かな食事と、「普通」を提供する食堂が生まれ
ている。「こども食堂」「未来食堂」は、誰もが普通でいられる「場」を作った…』と…。
日本の子どもの貧困率は16.3%(2014年発表)で、過去最高を更新しています。ひとり親など
大人1人の世帯に限ると、54.6%で、先進国で最悪の水準(30ヶ国中、下から4番目)だそう
です。豊かな日本と一括りで語れない現状を、豊かな人たちはどのように思うのでしょうか…。
想いの深い優しさにあふれた人たちを応援したいですね・・・。
2月19日放送の未来アイズ『京都大学 生存圏研究所』御覧になられましたか?無線エネルギー
伝送という『えっ?エネルギーを伝送?』って?驚きのお話だったんですよ。原発問題が表に
出てくると、にわかに注目を集めはじめた再生可能エネルギー。再生可能エネルギーって、
水力、風力、そして太陽光発電など、資源が枯渇しない発電方式ですが…。その電気を
「電波」で送るなんてことが出来たら…、再生可能エネルギーは、どんな場所でも使うことが
できてしまいます。そんな「電気」を「電波」で送るという研究に打ち込んでいる研究者が
今回の主役でした。
京都大学 生存圏研究所 教授 篠原真殻先生。篠原先生の夢は、『エネルギーで困ることの
ない未来』を築くこと。高度36,000kmの宇宙空間に、巨大なソーラーパネルを設置して
太陽光を集め、宇宙で電気を作るという「宇宙太陽光発電」。天候や昼夜に左右されること
なく宇宙では、太陽光が照りつけるため、高効率でエネルギーを集められます。はるか
宇宙から地球へ電力を送る、そんな凄い研究が進んでいるのかとビックリな話でした。
電線なしで電気が送れたら、災害によって断線する心配がなくなったり、災害でなくても
電気を引けない地域への送電が出来るようになれば、本当に明るい未来になりますようね。
ましてや、それが宇宙からの安定供給ともなれば、環境にも優しく夢の様なシステムです。
残念ながら昨日、アメリカのトランプ大統領が、オバマ前政権が進めてきた地球温暖化対策を
全面的に見直すための大統領令に署名し、世界第2位の温室効果ガスの排出国であるアメリカ
の温暖化対策が大きく後退するというニュースが報道されていましたが、良い取り組みをする
人がいれば、マイナスに引きずり込もうとする人もいたりして、科学の進歩に人間の進歩が
伴わないのは、本当に残念な限りです。本当に何て最悪な大統領なのでしょうか・・・