10月3日放送のアナザーストーリーズ「羽生善治 史上初の七冠制覇~ヒーローに翻弄された
男たち」ご覧になられましたか?
1996年2月14日。一人の若者が、前代未聞の偉業を成し遂げました。御存知、羽生善治棋士。
将棋界にある7つのタイトル「名人、竜王、王位、棋王、王座、棋聖、王将」を全て制覇して、
1,000年以上にも及ぶ将棋界において、史上初となる七冠制覇を成し遂げてしまったのです。
その大記録に日本中が将棋ブームとなって、棋士が公文の宣伝に出るという注目度。それまで
あり得なかったグッズ販売まで巻き起こってしまいました。しかし、七冠制覇の裏で、大きな
人生の分岐点に立たされた人たちがいたのです。
その一人目が、七冠をかける王将戦で、最後の対戦相手となった谷川浩司棋士。羽生の七冠
制覇を前年は阻止したものの、1996年には立て続けに3勝と羽生に先行され、その日も、なす
すべもない状態で終盤を迎えていました。1995年の闘いの後は、七冠への挑戦切符など、そう
そう得られるものではないから、翌年も同じように七冠を阻止するための闘いになるとは思っ
ていなかったそうです。
羽生さんが七冠を制覇した瞬間、報道陣は一斉に谷川さんの後ろに回って、谷川さんの背中
から羽生さんめがけてフラッシュを浴びせました。かつては自分が逆の立場だっただけに思い
出したくもない屈辱だったようですが、そんなシーンの前、まだ戦っている最中に、背後に
あったお菓子などを片付けるように主催者にすすめていたのですから、早い段階から覚悟を
決めておられたんですよね。
それでも、自分らしさを失って、まともに戦えなかった事に気づいていくと、再び王将戦の
タイトルを奪い返すまで復活していくところなど、流石の谷川さんでした。ボロボロに噛ま
れた将棋の駒は、負けず嫌いの谷川さんの性格が伺えて、面白く見させて頂きました。
羽生さんの小学生時代からのライバル森内俊之棋士。しかし、羽生さんは、いつも一歩先を
歩いていました。天才羽生の存在に人一倍苦しみ、なかなかタイトルも取れずに自分を見失っ
ていく森内さん。羽生さんとの対戦成績は、大きく水をあけられている訳ではなかったのに、
結果を出せずにいた森内さんが悩んだ末にたどり着いた答え。それは、自分の粘り強さでした。
そして、その粘り強さをフルに発揮できる、持ち時間の長い名人戦でタイトルを奪取すると
5期にわたってタイトルを奪取し、羽生さんより先に永世名人の資格を勝ち取ったのです。
それまでの将棋のイメージを変え、現代将棋のパイオニアとなって、今話題の藤井聡太棋士の
登場にも影響を与えたのではないかと思える羽生さん。それまでの将棋を軽んじたと様々な
バッシングを受け、苦しんだ革命時の羽生さんは、一時期は『自分は、道を踏み外してしまった
のではないか』とまで思い悩んだそうです。
そんなバッシングをはね除けての、七冠への2度目の挑戦…そして、勝利…凄い人です。
面白かったのは、小学生の時に作られたという飛車を3枚使う詰め将棋。飛車が3枚など、あり
えない話なんですが、将棋道場の先生に注意されると、『だって3枚ないと、つまんないんだ
もん』と返してきたそうです。常識、定石…そんな型にハマらない考え方が、強さの源なんで
しょうね。
将棋を始めて、たった2年で四段まで上り詰めたという羽生さん。AI将棋電王戦で君臨して
いるPonanzaがありますが、対抗できる数少ない棋士だと私は思っているのですが…
9月30日テレビ東京で放送された『起業人のキセキ 業界の常識を打ち破れ』ご覧になられまし
たか? 番組では3人の起業家が紹介されていました。
1人目はairClosetの社長さん。洋服は自分で選ぶという常識を打ち破って、プロのスタイリスト
が毎月3着の服をコーディネートして、素敵な箱に収めて贈ってくれるというインターネットビ
ジネス。
2人目は、『100年後は世界一になる』と語るライフネット生命の社長さん。今はコメンテー
ターとしても活躍されている出口さんと組んでの会社設立。余計な固定費を削減することで
生命保険料を格安にしてしまったことは有名なお話。
そして、3人目が、『車椅子は押して動かす』という常識を打ち破った株式会社ジンリキの社長
さん。車椅子が、わずか1㎝の段差すら、簡単には越えられないことを、恥ずかしながら初めて
知りました。今回初めて知った会社なので、この『JINRIKI』の社長中村さんについて、今日は、
お話ししたいと思います。
中村さんの4歳下の弟さんは、生まれて間もなく小児麻痺を患い、車いす生活を余儀なくされ
たそうで、幼少期を共に過ごした弟さんは13歳であまりにも短い生涯を閉じたそうです。
一度は『引く』という車いすの発想を思いつきながら断念していた中村さんですが、東日本大
震災をきっかけに『自分にできることは何だろうと、改めてもう1回考えたときに…。もしか
したら、1人でも2人でも…。やるべきことはそれかなと思い…。』JINRIKIを形にする取り
組みが始まったそうです。
この【押す】のではなく【引く】車いすは、介助する人の負担を軽減するだけでなく、これま
で難易度の高く、行ける所が限定されていたのを開放し、災害の避難経路すら健常者と変わら
ない時間で移動する事を可能にしていました。東日本大震災が起こってから、車いす生活だっ
た人は、何かあった時は、他の人と同じように生き抜けないと諦めていた方も居られたようで、
この車椅子の存在を知った事で『あなたは命の恩人です』と『これで皆と同じように生きていけ
ます』そう話してくれたそうです。
中村さんは、全国の観光地にも積極的な働きかけを行っており、和歌山城では、忍者に扮した
スタッフがJINRIKI付きの車いすで案内してくれるそうです。車いす利用者にも気兼ねなく来て
もらうためJINRIKIを採用する観光地は増えているとのこと。また、昨年インドで行われた障害
者について考える世界会議にも招待されるなど、確実にその裾野を広げています。
最後に中村さんは、こんな事を話されていました。
『圧倒的足りない部分は皆さんのサポート体制というかケア』『大丈夫ですよ、前輪持ち上げ
ますよ、「ひと言」声をかけて手伝っていただけるこの状況が、もっともっと広がればホント
の意味でのバリアフリーになった。』『今の状況の中でやるべき事は、もっともっと皆さんに、
一般の方が、全員が、「誰でも車いすを押せますよ。」更にJINRIKIを使ってどこでも行けます
よ。』そんな車いす利用者にとって本当の意味での優しい世界を目指したいと話されていたの
です。
番組の中では、実際に進行を務める人たちが【引く】車椅子と【押す】車椅子の違いを体験
されていましたが、貴重なシーンだったと思います。『これで皆と同じように生きていけま
す』というメッセージ、暫くは頭から離れそうもありません。知る事、大切ですね。
昨日に続いて、NHKスペシャル『「人体」“腎臓”があなたの寿命を決める』ご覧になられまし
たか?普段あまり意識しない「腎臓」が、なんと寿命をも左右する、人体の「隠れた要」だ
というお話。10月1日の「人体」第1集・腎臓では、そんな「腎臓の知られざる正体」について
放送されたのです。中身は言うまでもなく濃いものでしたので、ここで全てについて触れる
ことなど、とてもできませんので、是非、見逃された方は再放送を録画してでもご覧頂ければ
と思います。
腎臓が血液をろ過しておしっこをつくる際、同時に、巧妙な仕掛けによって「血液の成分調整」
を行っています。腎臓の本当の役割は、血液の成分を厳密に適正に維持する、「血液の管理」
だったのです。その時その時、体にどんな成分がどれだけ必要なのか。「再吸収」を行う際、
腎臓はさまざまな臓器から情報を受け取って、血液の成分を絶妙にコントロールしています。
まさに「人体ネットワーク」の要ともいうべき存在だったのです。
つまり、腎臓の異常が全身のほかの臓器にも悪影響をもたらし、逆にほかの臓器で異常が起き
ると、その影響が腎臓に及びます。世界中の医学論文を解析したある研究では、入院患者全体
のうち5人に1人が「急性腎障害(AKI)」という症状を発症し、命のリスクにさらされている
ことが明らかになってきました。気づかずに放置すれば、腎臓の障害が全身のほかの臓器にも
飛び火し、「多臓器不全」を起こして死に至ることも少なくないというのです。
治療のために投与される薬などが腎臓に負担をかけていることも、その一因になっていると
指摘されています。命を守るために、常に腎臓を見守る。そんな新しい医療の発想が、取り
上げられたイギリスの病院では、既に導入されていました。心拍数だけでなく、腎臓の状態も
常に監視していたのです。
私事ですが、昨年の秋に、健康保険協会から慢性腎臓病(CKD)の疑いがあるという通知が
突然届きました。理由は、その指標となる推算糸球体濾過量(eGFR)が低い状態が何年も
続いているからという事でした。ちなみに、このeGFRは血清クレアチニン値と年齢と性別から
計算でき、『知ろう。ふせごう。慢性腎臓病(CKD)』という協和発酵キリン株式会社サイトの
トップページ右下の『調べてみようeGFR測定』というボタンをクリックする事でも、簡単に
診断が出来ます。
で、元に戻りますが、番組の前半で触れられた『腎臓を鍛える』…というお話。
標高およそ2,000mにあるプールで行われる競泳選手による【酸素の薄い】「高地トレーニ
ング」。トレーニングを始めて間もない練習後、血液中の酸素量(血中酸素飽和度)を計測
すると、80%台。平地では通常96%を切ることはないそうです。体がたいへんな酸欠状態に
陥っていったというのです。
ところが、それから2週間後。ふたたび練習後に測定を行うと、90%を超える値に回復して
いました。「高地順応」と呼ばれる現象で、体が酸素の薄い環境に見事に適応したのです。
このとき鍛えられていたのが【腎臓】。体内に酸素が足りなくなると、それを察知し、
「酸素がほしい!」という腎臓からのメッセージを全身に伝えます。
これによって骨の内部、「骨髄」では、酸素を運ぶ「赤血球」が増産され、体中に効率よく
酸素を運べるようになるのです。実際、高地トレーニングを行うと、2週間ほどで赤血球が
大幅に増えるそうです。
腎臓機能が弱くなっていると言われてしまうと、こうした番組を見た後に思うのは『私って
短命なのか?』と落ち込んでしまうこと…。沢山止められない薬を飲み続けて腎臓に負担を
かけているし…。
そして、『腎臓を鍛える』という話を聞いてしまうと、『私も高地トレーニングすれば?』
って、思ってしまいますよねぇ…。この年で、そんな事をしたら、腎臓の前に心臓が止まって
しまいそうです…。思考が単純すぎますかねぇ…。でも、『腎臓にも思いやりが必要』だとは
痛いほど感じる事が出来ました。
【第2集“脂肪と筋肉”の会話がメタボを治す】…またまた私に深く関係しているテーマのよう
で、11月5日(日) 21時〜の放送となっています。お見逃しなく!!私も、見逃さないようにしな
くては・・・
9月30日から始まったNHKスペシャルの新シリーズ【人体 プロローグ「神秘の巨大ネット
ワーク」】ご覧になられましたか?『驚異の小宇宙 人体』が放送されてから、もう28年経過
していたんだと知りましたが、その時司会をされていたタモリさんと、なんと、あのノーベル
医学・生理学賞を受賞された山中伸弥先生が司会進行をされていくのです!!
前シリーズの【驚異の小宇宙 人体】も、とても面白いものでしたが、このシリーズは、もっ
と凄い事になりそうです。番組概要としては、このようにホームページに書かれておりました。
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今、医学の世界で、これまでの「人体観」を覆す、巨大なパラダイムシフトが起こりつつあ
ります。今までは、人体のイメージと言えば、「脳が全体の司令塔となり、他の臓器はそれに
従う」というものでした。ところが最新科学は、その常識を覆しました。なんと、「体中の
臓器が互いに直接情報をやりとりすることで、私たちの体は成り立っている」。そんな驚き
の事実が明らかになってきたのです。
このいわば「臓器同士の会話」を知ることで、いま医療の世界に大革命が起きています。
例えば、がんや認知症、メタボなどの悩ましい病気を克服する画期的な方法が成果をあげ
始めているのです。
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新たな医学の潮流の全貌を翌日の10月1日から、殆ど毎月月初めの日曜日、全8回にわたって
紹介していく新シリーズ「人体」。プロローグでは、最先端の顕微鏡技術でとらえられた
驚異の体内映像と、がんを早期に発見する画期的な検診方法や、がんの再発を防ぐ新たな
治療方法などの最前線を分かりやすく紹介しながら、シリーズへの期待感を膨らませてくれ
ました。
息をのむ映像美! 全く新しい健康常識!神秘的な体の秘密を解き明かしていく知的エンター
テインメント!肺、心臓、胃など、さまざまな臓器があることは知っていますが、状況に
応じて、一糸乱れず働いてくれるのは、臓器同士がメッセージ物質を利用して情報交換を行い、
支え合って働いているからなんだとか…。
レゴブロックを使って、メッセージ物質が会話する様子をスマホ画像に映し出し、博多弁で
会話させることで表現していく・・・。どうかという気もしましたが、より楽しく、身近に感じる
には、むしろ良い方法だったのかもしれません。整形外科医からスタートされた山中先生が、
関節リウマチの患者と出会い、研究者を目指したことなど、ちょっとした話も興味深く聞く
事が出来ました。シリーズ今後がとても楽しみです!!初回から見逃されてしまった方!
是非、再放送は予約録画してご覧ください!!
9月21日放送のカンブリア宮殿『回転寿司からユニーク炊飯器まで!コメのプロ集団の革新的
おいしいコメビジネス』の回、ご覧になられましたか?長期にわたって政府の管理下に置か
れてきたお米業界。今回の主役【神明】は創業115年のお米卸最大手企業ですが、日本人の主食を
守ろうと、とにかくあの手この手で、保守的だったお米ビジネスの中で、業界を驚かす革新的な
取り組みを続けてきていました。
安くて安定した味を楽しめる『ブレンド米』をいち早く一般消費者向けに販売し、ヒットさせ
たのがこの神明。お米はお米屋で買うのが当たり前だった時代に、業界に先駆けてダイエー等の
スーパーでの販売に道を開いたのも、この会社。
それにしても驚いたのが、「わずか10分で炊ける炊飯器」。業界最速“10分炊飯”を可能にした
秘密は、特許技術を駆使した特別なお米。無洗米だから、忙しい独身生活の人でも、帰宅後
水を入れて炊飯器に投入しスイッチを入れてしまえば、着替えている間に炊けてしまうという
超便利な世界。さらには、お米農家が「毎日食べたい」と絶賛する、無添加・異臭無しのパック
ご飯も開発。業界最大手ならではのこだわり技術を詰め込み、「炊いたご飯と変わらない」
味を実現しています。
また、飲食店も多角経営、自慢のお米を提供しています。サバ料理専門店の「サバープラス」
では玄米と白米を黄金比率でブレンドした特殊なお米を提供。寿司チェーン「魚べい」では、
独自ブレンドのお米を使い、客から「シャリがおいしい」と評判を集めていました。新規で
オープンさせた「直営おにぎり店」では、お米の種類から中に入れる具材・塩とオーダー時
に選択する形になっていて、注文を受けてからの完全オーダーメイド。本当に美味しそう
でした。
このように、お米に関するビジネスを川上から川下まで全面展開し、お米を直接消費者の口元
に届ける事業を拡大させたことで、お米の消費が減り続けているにも拘らず、神明の業績を
順調に押し上げてきたのです。
素敵だったのは、病気に強いお米の新品種を見つけて、農家に推奨し、収穫したお米を全量
買い取りして、ローソンの店舗へ卸している事。生産者と大手小売りを結びつけ、農家の
収益アップにつなげる取り組みです。さらに、耕作放棄地も何とかしたいと、バナナの栽培を
薦めていて、「どうして、そこまで…」と思えるぐらい素晴らしい取り組みを続けておられ
ました。
いつもの社長の金言は『お米の消費拡大で日本の農業を守る』でしたが、説得力のある言葉で
した。村上龍さんの編集後記・最後の一言では『ご飯の「幸福」』と書かれていましたが、
あの握りたての温かい【おにぎり】を食べると、本当に幸せになれるし、それだけに、こう
した【神明】という会社、有難いですよね。今回は【さらに】という言葉を連発していますが、
驚きの連続で、感謝感謝の物語でした。やっぱり日本人は【お米】ですよねぇ・・・。
9月14日放送の世界!ニッポン行きたい人応援団『“竹細工”愛す女性』の回、ご覧になられ
ましたか?今回の主役は、芸術大学時代に『竹の美しさ』に心を奪われたのがきっかけで、
ニッポンの伝統工芸・竹細工が大好きになり、本などを参考に自らも製作してきたという
アメリカのカリッサさん。いつもながら自力で作った作品も大したものでした。
カリッサさんが最初に向かったのは真竹生産量日本一の大分県別府市。ここにある竹工芸
訓練センターでは、沢山の竹細工を見させていただきました。「何時間でも見ていたい」と
カリッサさんは嬉しそうでした。
見本として様々なパターンの編み方が壁に飾られていましたが、あんなに色々なパターンが
あるのは、私も初めて知る事が出来ましたし、その精密な出来上がりに圧倒されもしました。
とても竹で編んだとは思えない、寄せ木細工のような物まで見る事が出来ました。
竹を加工している「永井製竹場」では、虫に食われたり、腐敗するのを防ぐために竹の油
抜きをする作業を見学。約8mの長い窯の中にまるまる竹を入れ、90℃のお湯で10分煮沸。
その後、窯から取り出しタオルで丁寧に浮き出た油を拭き取ります。処置をする前と、した
後の竹の色つやを見れば、どれほどこの作業が大切なものか、よく分かる事が出来ました。
4代続く竹細工職人の森上さんの工房では、竹を約0.3mmまで薄く割く、竹ひご作りにチャ
レンジ。カリッサさんは竹を割く道具「銅わっぱ」を使って上手く竹ひごを作ることがで
きました。翌日には四角模様や花柄の模様に応用できる「網代編み(あじろあみ)」を体験。
編み始めて4時間の作業を終えると、見事に竹細工のかごが完成していました。
最後には、カリッサさんが尊敬している竹工芸家の四代目田辺竹雲斎さんとのご対面。竹を
途中で枝分かれさせて作る花かごなど、竹雲斎さんの作品一つ一つに感動するカリッサさん。
この枝分かれさせて作られた花かごは、本当に美しく素晴らしい作品でした。お土産には
高そうな専用工具『竹割り包丁』を頂いていました。
毎回の事になってきましたが、本当に最高のお土産が選ばれている気がします。訪れた人の
『きっと、欲しいであろう物』を汲み取って贈っていくおもてなし…感動です。
最後に「ニッポンに来て職人さんや本物の竹細工に触れ、竹がますます好きになりました」
と話すカリッサさん。こちらも、日本人でありながら、お蔭様で竹細工の深さを知る事が
出来、竹細工を見る目が変わった気もします。いつもながら有り難うございました。
何となく、そんな日があったな…というプレミアムフライデー。このブログでも、今年《1月
12日プレミアムフライデーご存知ですか?》《6月1日プレミアムフライデー…その2『理想と
現実』》と、このネタで2度のブログを書かせて頂きました・・・そして昨日、とうとう、
こんなニュースが流されました。
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【実施率わずか2.8%で完全失敗…官僚の「机上の空論」】
日本経済団体連合会(経団連)の榊原定征会長は9月11日、月末金曜日に早めの退社を促し
て消費喚起を図るプレミアムフライデーについて、「一度総括して、実施の時期を含めて
見直すことも検討したい」と語った。また、そんな榊原氏の発言を受けて、世耕弘成経済
産業相は9月15日の記者会見で「産業界や消費者の意見を聞きながら、見直すべきところが
あれば見直したい」と述べた。
プレミアムフライデーは、政府と経団連など経済界が官民一体で消費を喚起しようと、今年
2月にスタートした。経済波及効果は外食を中心に5,000億円と試算され、鳴り物入りで始
まったが、スタート早々に失速した。
インターネット調査会社インテージの調査によると、職場での実施状況は2.8%。従業員500
人未満の中小企業では、9割以上が実施も奨励もされなかった。早帰りできたのはプレミアム
フライデーの旗を振った経団連加盟企業だけで、少数にとどまった。
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まあ、正直、現場にいない人たちの考えた事で、初めから分かっていた展開だったのかもしれ
ませんね。月末から前半に移動させたところで、大して変わらない気がしますが…。
・・・で、話は変わりますが、似たような話で・・・
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超党派のスポーツ議員連盟(会長・麻生太郎副総理兼財務相)が、東京五輪の開会式がある
2020年7月24日を特例として祝日にする祝日法改正案に、開会式前日の7月23日と、閉会式
翌日の8月10日も特例で祝日にするよう盛り込む検討に入った。議連幹事長の遠藤利明・元
五輪担当相が25日、大会組織委員会の理事会で報告した。
開閉会式に出席する要人の移動に大規模な交通規制が必要で、混雑緩和のために通勤・通学
などを抑えられる祝日にする。7月23日は「海の日」(7月第3月曜日)、8月10日は「山
の日」(8月11日)を移す案が有力。7月24日は「体育の日」(10月第2月曜日)を「スポ
ーツの日」に改称したうえで移す方向だ。いずれも、20年の1年限り。議連は8月末、改正
案などを来年の通常国会に提出する方針を確認。政府も理解を示しており、成立する公算が
大きい。
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いやいや、分散して少しずつ祝日があった方が身体の弱い人は助かるはず。勝手に移動させ
てまとめないでくださいよ。・・・と私は思ってしまうのでした。20年の1年限りなら、そ
の年だけその3日間をオリンピック特別休日として祝日を増やす方向で考えて欲しいなぁ
・・・と思ったりして…。
大混雑の中、通勤するのは確かに嫌なので、何か、他にしわ寄せのない方法で考えて下さい
よ。・・・と、そんな事を私が言ったところで何が変わる訳でもないのですが・・・
皆さんは、いかがですか?・・・1964年に開催されて、その当時は、まだ3歳。全く記憶に
残ってはいない世界。生きている間に自国で開催されるなんて、そうそうある事ではないか
ら、何とか良い対策を講じて欲しいものですね。
『秋色』
朝露に、涼しげに濡れる朝顔は
青紫に、冬の思いを伝えている…
陽向に栄える紅葉は、黄、橙、赤色と
夏冬狭間に、元気をくれる
秋茄子に柿にぶどうと色なすは
青紫に橙と、秘めたる思いを目覚めさす
夕暮れが、それを讃えて映すのは
橙から青紫…そして、深く透んだ藍色へ
藍色は、悲しみを深い空に隠して、安らぎをくれる
藍色世界の星々が、確かに勇気と安らぎをくれていた
いつからか、黄色から橙、赤、青紫
そして、藍色へと変化していく色々を、秋色と呼んでいた
秋色は、美しく、そして、華やかに
熱い心を目覚めさせ、出逢いと別れを産んでゆく
変わりゆく季節も、流れゆく一生も
切れることなく繰り返される
秋色のように変化しながら
学びゆく命にありがとう
9月19日放送のガイアの夜明け『どう生きる? "シングル"社会』ご覧になられましたか?
七人に一人が"シングル"の世の中で、日本国内では今、単身世帯が急増しており、配偶者と
死別した高齢者だけでなく、一人暮らしの若者や、未婚の中高年の男女が増えているという
お話。
中でも気になったのが、今、「高齢者お断り」の賃貸物件が後を絶たないというお話。求人
広告ですら、男女の特定や年齢制限を設けてはならないという時代に、そんな『お断り』の
文言が堂々と書かれているとは…。
聞くところによると、家賃の支払いに不安があることや、孤独死のリスクを嫌っているため
だというのです。孤独死などがあった物件を事故物件というらしく、そうした物件には、
次の人が入りにくくなってしまうのだそうな。言われてみれば、確かにそう言うものかも
しれません。これは、賃貸を探すみんなの意識にも問題があるのかも・・・。
そんな高齢者に“逆風”が吹く中、あえて「65歳以上の顧客専門」を掲げた不動産会社が「R
65不動産」。この会社では、有料老人ホームやサービス付き高齢者住宅ではなく、高齢者の
ための「普通の部屋探し」をサポートしています。開業したのは、まだ27歳という山本さん。
そのきっかけは、かつて勤めていた不動産会社で聞いた、ある高齢者の一言だったそうです。
「年齢だけを理由に部屋を借りることができない。この不動産屋さんで5軒目です」。実際、
高齢者も入居可の物件は、手持ちの物件の1割に満たなかったそうで、「自分もまた断る側だ
と気づいた」そうです。
そんな事があって、困難を承知で高齢者に特化することを決意し、2015年5月に「R65不
動産」をスタートさせたそうです。「1件成約させるまでに、200軒の不動産会社に電話する」
一方で、入居希望者からの電話は毎月40本以上もあるといいます。
どうやってこの困難な状況を打開するのか。そんな山本さんが繰り出した“秘策”が最新機器
の開発。部屋の天井に取り付ける照明の中に温度センサーを入れたもので、この機器によっ
て、部屋での活動状況が分かるというもの。在宅しているのに動きがなければ、何らかの
原因で動けなくなっている事が把握できるので、孤独死してしまう前に大家さんが対策を
講じられるというのです。
ふと思ったのが、老人同士が暮らせるシェアハウスがあれば良いのではということ。老人の
数は増えるはかりだし、覚悟のある人達ばかりだから、オーナーだって、システムさえ整備
してしまえば困らないのではと…。老人ホームに入るほどの余裕はない…というお年寄りに
朗報が欲しい…そんな思いを抱かされた今回でした。
27歳の若者1人が走り回るのではなくて、これは国として手を付けていかなければならない
気もしたりして…。頭の痛い問題ではありますが、増えゆく老人の受け皿が足りないという
話は、年金不安とともに、是非とも解消して欲しいお話でした・・・。
9月14日放送のカンブリア宮殿「途上国から世界に誇れるブランドを!女性起業家が挑む新た
なビジネス」の回、ご覧になられましたか?今回は、特に素晴らしかったですよ!!
ファッションの発信地、横浜の元町に評判のバッグ屋があるそうです。そのお店こそ、今回の
主役【マザーハウス】。「軽くて、色合いが美しい」「高級感があるのに値段がリーズナブル」
客を魅了するのはそのクオリティの高さと値頃感。このバッグ、タグを見ると全てバングラデ
シュ製。アジア最貧国と言われる途上国で製造された商品なのです。
マザーハウスの社長、山口さんは、途上国の生産にこだわり、かつ上質なモノづくりを掲げて
います。貧しい途上国の人達に世界に通用する一流の技術を伝え、『途上国からも世界に誇
れるブランドを…』作り上げようとしていました。『途上国にも豊かになって欲しい…』
そんな思いがそこにはありました。
山口さんの工場では、通常行われる分業制ではなくて、テーブル制にして、1人1人が全ての
工程に携わることで、分業では得られない生きた技術の習得を目指しているのです。番組では
触れられませんでしたが、ということはつまり、意識の高い者は、独立して自分の力で前に
進む事ができるという事でもあるのです。工場の中は空調などの環境を整えるばかりか、無料
で栄養ある食事まで提供していました。本当に涙が出るくらい素敵な女性でした。
山口さんは小学生時代にイジメに会い、その反動もあって、中学生では非行に走ったそうです。
そんな彼女を変えたのは、柔道との出会い。猛烈な練習の末、全国7位の成績を収め、勉学に
も精力を注ぎ、出身の工業高校からは初となる慶応大学に進学。そして、学生時代にバングラ
デシュに渡った時、途上国の貧困問題にどう自分が向き合えるのか考え始めたと言います。
悩んだ末に選んだ答えは、安い賃金と劣悪な環境で日々を過ごしている人たちと、輝き型を
一緒に見つけたいということでした。即座に大学を編入して2年間現地の大学院にまで進んで
います。
マザーハウスはバングラデシュで作るバッグだけでなく、スリランカやインドネシアなどの
途上国でも、ジュエリーなどを生産しています。そして、今、日本のマザーハウスで注目を
浴びているのが高級素材で作るストール。評判の素材は、2015年に大地震が起きたネパールの
繭農家が生産するシルクでした。
マザーハウスという社名は、マザー・テレサからヒントを得たと言います。ビジネスと社会
貢献の両立は無理だと言われる中、『誰かがババを引かなくても、上手く行くのでは?』と
突き進んできたそうです。バングラデシュで見つけた1つの麻袋から始まった1歩は、幾多の
苦境・困難に屈することなく、強い信念で今日に繋がっていました。
いきなりゴールを意識していたのではできなかったけれど『昨日よりは一歩前に進もう』と
いう姿勢で頑張って来れたそうです。それは、いじめから立ち直ろうとした時、いきなり教室
に入るのではなく、「今日は校門まで」「今日は下駄箱まで」といった、少しずつでも前に
進んだことで勝ち取れた経験がくれたもの…。
諦めそうになった時は『持っているカードを出しきったかな』と考えて、『まだ、できること
がある』と諦めずに頑張って来れたとか…。そんなマザーハウス代表、山口さんは全国各地から
講演会の誘いが頻繁にあるそうです。その聞き手は、女性が大半で、どの講演会も客で埋め尽く
されるとか。山口さんが語るのは、歩んできた苦難の道、そして、自分自身を鼓舞する信念です。
【世界で最も影響力のある100人】というのがありますが、山口さんもそんな一人に相応しい方
の様な…。いやぁ、本当に凄い人でした!! 映像の中では、サインや握手を求められていました
が、私もサインが欲しくなりましたよ…。久々に鳥肌が立つくらい素敵で素晴らしい人に出会え
たので、沢山の良い言葉を書き出して今回は、終わりたいと思います。
『輝き型を一緒に見つけたい』
『誰かがババを引かなくても、上手く行くのでは?』
『昨日よりは一歩前に進もう』
『持っているカードを出しきったか』
『つらい時間や経験は、絶対に無駄でも無意味でもない』
『大事なことは、どこまで続けるかという覚悟』