7月26日放送のガイアの夜明け
『自分の力で歩きたい...~患者を救う"極めた技術"~』をご覧になりましたか?
「技術は人に奉仕するためのもの」...創業者本田宗一郎の意思を継ぎ、ホンダは
培ってきた技術を医療の分野で発揮しようとしていました。プロジェクトリーダーの
伊藤寿弘さんは、伝説のレーサー、あのアイルトン・セナのマシンを手がけた、
元F1チームのエンジニアです。
全く違う部署からの配属ですが、彼のチームが開発しているのは、病気や障害で
歩行が困難な人をアシストする機器の開発チーム。腰に装着し、足の振り上げ
・蹴り出しを誘導していきます。
冒頭から杖が無いと歩けない人が、歩行アシストを20分程使って訓練すると、
自力で歩行できるという映像が見せられます。奇跡でした…。本人の笑顔を
見れば一目瞭然の画期的な、夢の様なリハビリ機器です。
「より速く、より小さく、より軽く」というF1の使命を背負ってきた伊藤さんたち
開発チームは、歩行アシストのモーターや制御基板を小さく軽くすることを実現。
更に「テレメーター」という、走行中の車とピットのコンピューターを通信で繋ぐ
システムを採用。人型ロボットのアシモ君の歩行技術など、様々な技術の結集です。
そんな中、新たな課題として上がってきたのが...「歩行アシストを子どもにも
使えないか」という要望です。障害を持つ子供が自力歩行できると、より筋力が
高まって寿命が延びるのではと期待されています。
大人の場合は、過去に歩いた経験のある人だったので、記憶を取り戻す流れでしたが、
生まれた時から、正しい歩き方を経験していない子供に対しては、歩き方そのものを
歩行アシスト機器を通して掴んでもらう必要もあります。
実際に歩行アシストでリハビリを受けるのは、車イスか杖が無ければ自力移動できない
小中学生たち。番組でも1人の少年を取り上げて密着していきますが、その効果は、
大いに期待できるものでした。
筋肉を使わないまま年齢を重ねてしまうと、骨の成長に対して萎縮したままで硬化し、
高校を卒業する頃には全く歩けなくなるケースが多いという話ですから、本当に
夢のようなアシスト型機器です。
「技術は人に奉仕するためのもの」
本当に素晴らしいDNAです。