3月19日放送のガイアの夜明け『"ヒット商品"の新・方程式!』の回、ご覧になられましたか?
今ではすっかり認知されるようになったクラウドファンディング。何かプロジェクトを立ち上げた人や団体が、試作の段階で情報をネット上に公開し、それを見て欲しいと思った人たちが、資金を提供していきます。目標金額を定め、期限内に達すればプロジェクトがスタートとなり、支援者には何らかのお礼が帰ってくるという仕組みです。
すでに開発資金も購入者もいるため、確実に“売れる製品”を生み出すことができるし、何と言ってもニーズを確認できるので、リスクが低い…。これまでは、どちらかというと資金不足に困っているプロジェクトが多かった印象でしたが、どうやら、斬新な新商品開発を行う事を目的として、大企業が利用し始めているらしいのです。
例えばキングジムさんのメモ機能を持つ商品などは、社内で認められなかったようですが、クラウドファンディングで認められて実現されていくという現象が起きていたのです。昔と違って、日本企業から斬新な製品があまり出なくなったと言われるようになっていますが、特に大企業であればあるほど、新発想の事業や商品が生まれにくい環境になっているため、新しい商品開発の仕組みの一つとして、面白い存在になっています。
最大手のクラウドファンディングサイトを運営するマクアケの利用者は数百万人で、累計プロジェクト約5,500件の実績を持つ、国内NO.1の会社。そんなマクアケが大企業とガッチリ組み、これまでにない新製品を生み出しているのです。
マクアケは3年前、大企業の新規事業・新商品開発を後押しするチーム「MIS = マクアケ・インキュベーション・スタジオ」を立ち上げました。マクアケのスタッフが大企業の中に入り、新商品プロジェクトの立案から関わり、クラウドファンディングで資金調達した上で、製品を生み出すまでバックアップしていくのです。これまで、既にライオンやシャープ、富士通など名だたる大企業から依頼が入り、17社と30のプロジェクトを実際に世に生み出してきたのだそうです。
そんなMISの責任者、木内さんが、今、最も力を入れているのが、繊維業界の老舗企業「東洋紡」とのプロジェクト。主に企業向けの高機能の繊維やフィルムなどの素材を製造する典型的なBtoB企業ですが、そんな東洋紡の悩みが、新しい素材を生み出しても、一般の消費者に一目で“東洋紡の製品”と分かるものがないということ。会社としても今後、一般消費者向けを意識したものづくりをしていかないと先細りになってしまうという危機感があるといいます。
東洋紡の全社員から新商品開発にチャレンジしてみたい希望者を募ったところ、集まったのは30人。そのうちの一人、小松さんは、大学の理系を卒業し、研究所で働く“リケジョ”でした。小松さんは今回のプロジェクトに参加した理由を「東洋紡の技術はすごいのに伝えきれていない」「自分が携わったものが一般消費者に直接届く商品になるのを最初から見てみたかったから」と話していました。
そんな小松さんが、東洋紡の得意分野である高機能生地を使って、家族として暮らす犬用の防寒服を生み出そうとアイデアを練り、試作品作りに取り掛かっていきます。すべてが初めての経験とは言え、見事にマクアケのクラウドファンディングのサイトに掲載するところまで持って行きます。
小松さんが手がけていた犬用の防寒服、大ヒット商品になる気がします。研究一筋だったリケジョの小松さんの表情の生き生きとしていた事…印象的でした。個への対応が求められる時代だけに、大企業に限らず、資金難に困っていたり、リスクの高いものに手を出しにくかったりする中小企業だって、個の反応が直に見られるサイト・・・かなり有効かもしれませんね。新・方程式かぁ・・・。
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2月28日放送のカンブリア宮殿『「住む」より「楽しむ」家を!ログハウスで住宅市場の常識覆す独自経営とは』の回、ご覧になられましたか?
最近、住宅街に増えているらしい【BESS】というログハウス。勿論、ログハウスだから、素材は無垢の木。都会にいながら開放感いっぱいの自然派の家に住み、薪ストーブやハンモックで生活を楽しむ家族が番組では紹介されていました。
無垢の木は、1本の原木から角材や板を直接必要な寸法に切り出したものの事ですが、【木】本来の質感、風合いという面で圧倒的な魅力を放ち、科学物質を含まない自然素材なので、精神を休ませ安定させるリラックス効果もあります。
特長としては、調湿作用があり、湿気の多い日は水分を吸収し、乾燥している日は水分を放出して温度を一定に保とうとするため、縮む・膨らむという性質があります。周囲の湿度に影響されにくいため夏は涼しく、冬は暖かい環境を生み出してくれるので、日本の夏は高温・多湿なので、向いている素材という訳です。
ただ、縮んだり・膨らんだりするため、時に、ひび割れするという欠点もあるようですが、コンクリートの約2倍とも言われる優れた遮断性があり、耐火性も…。
1985年に【BESS】というログハウスを扱う『アールシーコア』を創業した二木さん。ログハウスとの出会いは知人から「ログハウスを輸入してほしい」と頼まれたのがきっかけでした。しかし、別荘としての利用だけでは需要が限られているため、一般住宅として売れないかと考えます。ところが住宅街にログハウスを建てるのには、思わぬ壁が・・・。
当時、ログハウスは燃えやすいと思われており、建築基準法で住宅密集地には建てることができなかったのです。正直、私もそう思っていました。そこで二木さんは自ら、耐火性の実験に取り組み、「ログハウスは火に弱くない」ことを実証して、役所を説得し、防火認定を勝ち取っていきます。諦めない行動力は素晴らしいですよね。
今では全国44カ所に展示場を展開しているそうですが、会場は大人気。週末ともなればテーマパークさながら家族連れが殺到。営業マンがついて回らないので自由に見学ができ、その一方でコーチャーと呼ばれる人たちが、ログハウスの楽しみ方を教えてくれる楽しい”イベント”まで用意されているのです。
さながらキャンプの雰囲気!! そんな展示場だから、「ちょっと見学だけ」と立ち寄り、ログハウスの魅力に取りつかれて、購入してしまう人が6割もいるという凄さ。皆さん、無理をしてでも欲しくなってしまうのでしょうか…。BESSのシリーズにはグッドデザイン賞を獲得したスタイリッシュな家もあって、中の作りもワクワクさせるものが多くありました。
いつもの村上龍さんの編集後記では、こんな事が書かれていました。
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二木さんは、おしゃれで、ダンディな紳士だった。「ドクダミのような会社でありたい」とHPの玄関にあったので、意表をつかれた。同様に、BESSのログハウスも、独特のコンセプトで、先入観が覆った。丸太小屋という従来のイメージはどこにもなく、何と呼べばいいのかわからない。現実が過去の常識に先行し、実物が名称を置き去りにする、新しさの証しだ。カタログには、いろいろなことが書いてある。やや乱暴だが要約すれば「価値観に画一性は不要」ということではないかと思う。その考え方は、今や異端でも何でもない。
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社長の金言は、『楽しみながら できるまでやる』
だからこそ、普通なら諦めてしまう耐火性の実証まで、やれてしまうのでしょうね。『楽しみながら』という言葉は、最後までやり抜く為の、大切なキーワードですよね。
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2月21日放送のカンブリア宮殿『常識を打ち破る味噌メーカーのサバイバル経営』の回、ご覧になられましたか?
1854年に長野で創業した味噌で有名なマルコメさん。今や味噌の国内シェア約25%を占めるという、押しも押されぬトップメーカー。地方の味噌メーカーが、どうやってここまで成長できたのか?そこには、次々に業界の常識を打ち破ってきた歴史がありました。
特に業界を驚かせたのが「味噌汁は出汁をとって作るもの」というのが当たり前の時代に、開発した出汁入り味噌『料亭の味』。出汁は各家庭の好みがあるから、受け入れられないという意見が多かったのです。会議の中で皆が反対すると、『だからこそ、やろう!』と決断されたのだとか。『全員が賛成するような商品は上手くいかない』『八割の人が反対するなら、むしろ、やる価値がある』『常識の範囲では上手くいかないから』と。
そうして発売に至った『料亭の味』は、大ヒット。これが飛ぶように売れると、その後、液体の味噌をペットボトルに入れた『液みそ』を発売、若者をターゲットに開発した商品でしたが、予想外にシニア世代にも歓迎され、こちらも大ヒット。信州味噌の本場・長野で生まれた老舗の味噌メーカーは、次々に業界の常識を打ち破り、その挑戦は味噌に留まることはありません。
青木社長は、「経験を活かして次の展開へ進んでいるだけ」で、無謀な挑戦ではないと話され、また、「何が必要かを考えて取り組めば答えは得られる」そんな事も話されていました。
「飲む点滴」とまで呼ばれ、数年前からブームになっている甘酒。その甘酒を新たな形で広めているのも、味噌メーカーのマルコメさん。味噌づくりのノウハウを生かして「糀」を使った甘酒を発売。2016年から“発酵食アンバサダー”として、「プラス糀 無添加 糀美人」「ダイズラボ 大豆粉」などのテレビCMにトップモデルのミランダ・カーさんを起用。
「オーガニックみそパウダー」は、有機みそを粉末化したもので、「野菜だし」「かつお昆布だし」の2種類をラインアップしており、オーガニック食品を好むミランダさんが監修し、化学調味料を一切使用していない点が特徴となっています。今度、我が家でも試してみようと思っています。
糀甘酒は、飲むだけでなく、料理の調味料として使うことで更なる人気を生んでおり、マルコメは新潟に甘酒専用の工場も建設、日本人の味噌の消費が減り続ける中、新たなビジネスに果敢にチャレンジすることで、売り上げを伸ばしているのです。これが如何に凄い事か、ひたすら感心するばかりです。
社長の金言に「若手は任せて伸ばす」とあったように、今、マルコメは、若い人材を積極的に活用しているそうです。若い女性たちのプロジェクトチームが味噌づくりのノウハウを活かして“第2の矢”ともいうべき「糀甘酒」を生みだし、さらに“第3の矢”として、大豆を加工して作った大豆ミート「大豆のお肉」を開発、健康ブームの中、次なるヒットも期待できそうです。
いつもの村上龍さんの編集後記では、こんな事が書かれていました。
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創業160年超の老舗だが、重大な危機を迎えたことがないように思えた。だが青木さんに、きっぱり否定された。「とんでもない、危機の連続です」実際、危機はあったのかもしれない。だがその都度、先駆的な試みと商品開発で、乗り越えてきた。危機は、顕在化しなかった。「出汁入り味噌」はコロンブスの卵のように画期的で、味噌の地域嗜好性を超え、あっという間にナショナルブランドに成長した。米糀甘酒も、3年で売上を10倍に伸ばした。マルコメは、挑戦を止めない。「危機の顕在化」を防ぐのは、「危機感」しかない。
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これだけの老舗が危機感を持ち続けられるのは、凄い事ですよね。何より、『八割の人が反対するなら、むしろ、やる価値がある』そんな決断ができるからこそのトップに立つ人。こんな人がトップにいる限り、マルコメさんに敵なしといったところでしょうか。
追伸…こちらの更新頻度が減っていますが、立ち上がって間もない姉妹サイトBLACK BOXに比重を置いておりますので、御興味のある方は、是非、一度お訪ね下さい。
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WOWOWの連続ドラマW『孤高のメス』を観ました。主演は滝沢秀明さんで、助演が大好きな仲村トオルさんでした。
原作は『メスよ輝け!!』という『ビジネスジャンプ』(集英社)にて1989年より4年間連載された漫画作品となります。2005年1月、原作者の高山さんが本名の大鐘稔彦名義で、本作を『孤高のメス-外科医 当麻鉄彦』として小説化、上下巻を栄光出版社から発表。2007年に大幅加筆され、幻冬舎より6分冊で文庫化。その後、続編が『孤高のメス 神の手にはあらず』(全4巻)として2009年に、さらに『孤高のメス 遙かなる峰』(全1巻)が2014年に、それぞれ幻冬舎文庫から刊行されている人気シリーズの様です。
実写映像化も以前にされており、『孤高のメス』のタイトルで2010年には、滝沢秀明さんとは全く違う堤真一さん主演で映画化。そして今回2019年1月からWOWOWでドラマ化されたという流れになります。
原作者は、『チームバチスタの栄光』で知られる海堂尊さんと同様に、本人も現役医師(京都大学医学部卒)としてエホバの証人の無輸血手術をはじめ約6,000例の手術に携わり、現在は淡路島で僻地医療に取り組んでいるそうです。現代の医療制度が抱えるタブーを鋭く抉り出した同名小説(全10巻)は、累計160万部を超えるベストセラーとなっているとのこと。
物語はさかのぼる事1989年、まだ臓器移植の法制化が進んでいない日本が舞台。肝移植手術が行なわれるのは当分先であると考えられていた時代です。
ある日、地方都市にある湖水町の甦生記念病院に、外科医の当麻鉄彦(滝沢秀明)が赴任してきます。医療先進国のアメリカで研鑽を積んできた当麻は、「地方でも大学病院と同じレベルの治療が受けられるべき」という信念のもと、あらゆる難手術に挑み、みごとな技術で目の前の患者たちの命を救っていきます。
多くの患者の命を救うため、自らがアメリカで学んだ肝移植手術の必要性を訴える当麻は、同じく肝移植実現に取り組む医師・実川剛(仲村トオル)と対面していきます。日本の肝移植に大きな役割を果たす2人の医師が出会った瞬間でした。しかし、病院は自らの保身を第一と考え、リスクが大きい肝移植は行なおうとはせず、さらに、病院内の権力絶対主義と古い慣習に塗り込められた医療体制、執拗に嗅ぎまわってくるマスコミ等が当麻たちの行く手を阻んでいきます。
土台がしっかりしているドラマは見ごたえがあって、最後まで楽しく観させて頂きました。WOWOWは再放送やオンデマンド等でも見る事ができるので、機会があれば是非ご覧ください。いやいや小説そのものを読むのも良いかも知れませんね。
最終回で仲村トオルさん演じる実川が、滝沢秀明さん演じる当麻先生に向かって、「…私のメスは打算のメス…あなたのメスは孤高のメス…」と語るシーンがありましたが、2人それぞれの役割が、明確に表現され、タイトルの意味を理解させてくれるものとなっていました。何でもそうですが、開拓者の苦労は、計り知れないものがあるんだなぁとつくづく思ったのでありました。良い作品でした。
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塩田武士さん作の小説で、デビュー作に当たる本作は、大学卒業後に入った神戸新聞社・将棋担当記者としての取材経験を活かして、約1年がかりで書き上げた小説。第5回小説現代長編新人賞選考会満場一致のパーフェクト受賞、第23回将棋ペンクラブ大賞を手にしています。
今回ブログで書かせて頂こうと思ったのは、BSプレミアムドラマ「盤上のアルファ~約束の将棋~」…初の映像化となったテレビ放送を見たことがきっかけとなりました。作品は、昨今、藤井聡太さんの登場や大記録を成し遂げた羽生善治さんを中心とした、空前のブームに沸く将棋界が舞台。部署替えで島流しにあった記者と、一度は退会処分となったプロ棋士を目指す2人の男の復活劇。更には、彼らを愛する人々の人間模様を描いた、熱くも…泣きあり笑いありの秀作ドラマとなっていました。プロ棋士を目指す本作を通して、将棋界のルールを殆ど知らなかった私にとっては、厳しい世界を教えられ、ますます羽生さんや藤井さんに向ける尊敬の念も増したのであります。
プロ棋士を志望する場合、日本将棋連盟が主宰する東西の「新進棋士奨励会」に入会するというのが主流の方法で、奨励会に入会する為には連盟正会員である四段以上のプロ棋士から推薦を受けた上で入会試験を受けなければなりません。ただし、連盟が主催する小中学生向けのアマチュア大会で好成績を収めている場合、プロ棋士からの推薦が免除されます。
厳しいのはここからで、「奨励会」に入れば必ずプロへの道が約束されるというものではないという事。奨励会には年齢制限があり、満23歳の誕生日までに初段、満26歳の誕生日までに四段に昇格できなければ退会処分となります。四段になる前の三段リーグは、年に2度行われ、各々18戦ずつを戦うことになりますが、いずれかで1位か2位になっていなければ昇段できないため、毎年四人分しか席が開いていないという狭き門。ドラマでは年齢制限を迎えて夢を諦めていく人のやりきれない気持ちを伺うこともできましたが、ドラマの主人公の一人は、そうして一度は諦めた世界に、特別ルールを使って復活しようとする姿を描いており、痛快でありました。
その特別ルールが話のメインとなる「三段編入試験」。受験資格は、過去1年の6つのアマチュア全国大会(アマ竜王、アマ名人、朝日アマ名人、アマ王将、赤旗名人、支部名人)のいずれかで優勝し、四段以上のプロ棋士(日本将棋連盟正会員)から奨励会受験の推薦を得ること。優勝1回に付き受験1回可能で、試験は受験者を二段扱いとして、奨励会二段と最大8局対局し6勝で三段に編入することができます。ドラマの中では合格するまでが描かれていますが、三段リーグ編入試験に合格することで、年齢に関係なく三段リーグに参加することができますが、有効なのは最長2年間。三段リーグ在籍中に二段降段となった場合は退会となり、三段リーグの参加資格の勝ち越し延長も認められていないので、ドラマの最後で「これからだ!」と言っていたことの意味がよくわかります。
今回のBSプレミアムのもう一つの見どころは、実際のプロ棋士がゲスト出演していること。第1回が羽生善治 九段、第2回が加藤一二三 九段が登場してい来ると、他に誰が出てくるのかと違う興味も湧いてくるではありませんか。隠しキャラとして、同じく第2回には門倉啓太 五段、第3回は親子棋士として森下卓 九段が息子さんと…。こうなると最終回は藤井聡太さんに違いないと思っていたのですが、なんと最終回は意表をついての竹俣紅 女流初段。
「女流棋士と来たかぁ」と読みは見事に外されましたが、肝心なのは物語の方なので脱線はここまでにして、観終わった後に引っかかるものが多い昨今にあって、誰も嫌な奴が登場せず、スッキリと気持ち良い余韻を残してもらえたドラマとなっていました。プロになるまでの続編を描いたドラマ、できたら観てみたいものです。再放送された際には、見逃された方、是非、ご覧ください。藤井聡太さんの凄さが、きっと再確認できるはずですよ。
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1月10日放送のカンブリア宮殿『脱下請けで生き残った町工場!魔法のフライパン感動物語』の回、ご覧になられましたか?
今回取り上げられたのは、主婦の間で大注目を集めているという【魔法のフライパン】。実は、すき焼き鍋などに使われる“鉄の鋳物”で作ったもので、我が家でも丁度鉄製の物に気持ちが引かれている時でもあったので、しっかり見させて頂きました。
重くて調理器具には不向きだと言われてきた鋳物で作られる「魔法のフライパン」ですが、その重さは、一般的なアルミ製のフライパンと変わらない980gしかないという驚きの軽さ。これを実現したのが、「鋳物の調理器具の薄さは5ミリが限界」と言われる中で1.5mmという厚さを実現させた業界の常識を打ち破った“薄さ”に。この圧倒的な差別化で「魔法のフライパン」は、累計22万個を売る異例の大ヒットを実現したのです。
1960年に町工場の長男として生まれた錦見さん。大学進学に失敗して、父の経営する町工場に、仕方なく入社したそうです。当時の錦見鋳造は、自動車部品の下請けを担う小さな町工場でしたが、培ってきた鋳物の技術を武器に、40社近い企業から発注を請ける下請けとして順調に成長を遂げてきたとのこと。
ところが、バブル経済の崩壊で仕事は、みるみる激減。更に、追い打ちをかけるように、売り上げの6割を占める発注会社が、一方的な値下げを要請してきたらしいのです。錦見さんが、発注会社の無茶な要求に対して、直接交渉を試みますが、取引先から帰ってきた言葉は「嫌ならやらなくてい、おたくの代わりはいくらでもいる。」という池井戸さんの物語的な展開です。
信じられない言葉でしたが、地方の弱小町工場は“脱下請け”に挑んでいきます。その戦略は、他との差別化を実現するための【3倍】という数字でした。「人の3倍難しいことができなければ、この難局は乗り切れない」という考えをモットーとして自社商品の開発に成功したのです。『逆風に負けない会社のつくり方』そんなタイトルの本も出版されたようですよ。
【魔法のフライパン】が主婦を熱狂させる最大の特徴は、他のフライパンに比べ、熱伝導率が驚くほど高い点にあります。この効果で、食材の表面を短時間で焼くことができ、食材のうまみも逃がさないというのです。例えば、素人が作ると、ご飯がベチャっとなりやすい、チャーハンも...プロが作ったようにパラパラのチャーハンができるという訳です。
チキンソテーは、遠赤外線の効果もあって、プロ顔負けのパリパリ食感に仕上がり、驚くほどジューシーに焼きあがってしまうのです。我が家も注文してしまいましたよ。これだけの優れもので26㎝サイズで税抜き10,000円なのですから。ところが、先日の注文で3年8か月待ちの状態。アマゾンや楽天でもっと早く手に入れる事もできますが、正規の値段の3倍以上の値が付けられてしまっています。
魔法のフライパンで倒産の危機から息を吹き返した錦見鋳造は、今も挑戦し続けています。それは10年越しで開発を続けているフライパンの自動鋳造機。この機械が完成すれば、手作りでしか作れなかった魔法のフライパンの生産量が、一気に【3倍】に増え、長期待ちの状態を改善できるばかりか、アメリカ、中国、ヨーロッパなどの海外への進出を実現できるのですから。
…とは言え、感じたのは、未だに成功率3%という現実。簡単に行かないからこそ、職人技と言えるのでしょうが、「【3倍】に拘ってしまうんですよねぇ。」と苦笑いしながら話す錦見さん。村上さんに、『どうして続けられるのか』と尋ねられると『利用者が 喜ぶ顔を 想像すれば続けられる』そんな風に笑顔で答えておられました。素敵な方でした。
いつもの村上龍の編集後記では、こんな風に書かれていました。
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熔けた鉄はエネルギーの塊で、気持ちが高揚する。鋳造は、人類の一大発明であり、鉄器は、歴史を変えた。バブル崩壊後、値下げ通告を繰り返すメーカーの「いやならいい、代わりはいくらでもいる」という台詞が錦見さんを奮い立たせた。「絶対に代わりがないものを」と、極薄のフライパンに挑戦した。長い道のりだったが、「鋳型に流し込む鉄のストレス」に気づくことで、魔法のフライパンが完成した。「鉄のストレス」に気づく人がいるだろうか。魔法は偶然には生じない。誰も気づかないことに気づく、それが魔法の本質だ。
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3年8か月かぁ・・・忘れた頃に届く事になりそうだなぁ・・・
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昨年12月20日放送のカンブリア宮殿『快適&便利の殿堂!ホームセンターSP~魅惑の店と驚き商品作りの舞台裏~』の回、ご覧になられましたか?
1970年代初頭、全国で幾つかの店が現れ拡大を始めたホームセンターは、様々な進化を遂げてきました。当初、日曜大工用品を中心に売るお店でしたが、その後、キッチンから掃除、洗濯などの生活用品、さらにはキャンプなどのアウトドア用品など…数多くのジャンルに品揃えを広げ、店舗は急増。80年代後半には1兆円市場へと成長し、今や4兆円市場となっているとか。
そんなホームセンターの拡大に一役買ってきたのが、新潟・三条市のパール金属。キッチン、リビング商品からキャンプ用品まで実に5万アイテムをホームセンター向けに販売し、毎年2,000もの優れたデザインや斬新なアイデアの魅力的な新商品を産み出しています。キッチンなら包丁からまな板、皿まで、そのジャンルを一括で品揃えすることで、商品を膨大に並べたいホームセンターのニーズを掴んできたんだとか。
創業者の髙波会長は、ステンレス製おたまの開発を皮切りに、様々な商品をヒットさせてきた人物で、20代の時にフランス視察で見たキャンプ文化から、バーベキュー用コンロを開発、日本に広く普及させた立役者なんだそうです。その商品開発スタイルも・・・実に、ユニークで、パール金属の開発者たちはバイヤーの要望を聞くと、すぐに思いついたアイデアをスケッチ。商品開発部のトップに見せると殆どの企画が通って、スピーディーに商品化へと進んでいきます。他のメーカーのような開発会議は一切しないのです。
毎日商品開発される提案は、その7割が商品化。「売れるか否かは出してみないと分からない。出さずに判断するのはナンセンス。」と言い切ります。デザインも自社で製作し、約300もの地元の金属やプラスチック加工業とタッグを組み、他に無い品質の商品でホームセンター市場を活性化させてきました。
口下手の営業マンだった会長さんは、休みの日に企業の手伝いを1日頑張ると、大量の注文になって返ってきたんだそうです。「大切なのは売ろうという気持ちではなくて、お客さんの役に立つ…お客さんの為に頑張ること…信頼を勝ち取ること」と話しておられました。
今、ホームセンター業界で圧倒的な強さを誇るのが、お客様目線にトコトン拘って、船団方式で出店してきたコメリ。なんと15年の間に店舗数を1,200店舗に倍増させ、年商3,400億円に駆け上がってきたそうです。船団方式とは、大きな店舗と中規模ないくつかの店舗を船団の様に地域に出店し、大きな店舗で多品目を抱え、小さな店舗はエリアの特性に見合った品ぞろえを行って、不足なものは大きな店舗から補充して損傷なく利益に繋げていくというもの。
1952年に創業した米利商店が前身で、1977年、2代目の捧賢一氏によってホームセンター事業に参入。地域ごとの農作物に合わせた圧倒的な品揃えと、農具の掛売りなど、ホームセンターの常識を壊す「農家ファースト」で多くの農家を熱狂的な顧客に変えてきたそうです。そんなコメリには、なんと年間11万足を販売する長靴など、日本一の販売シェアを持つ商品が1,000種類もあるんだとか。
そんなコメリの社長に2003年になったのが創業家の娘婿・捧雄一郎氏。「数字は追うものではなくて結果だ」と先代から言われて引き継ぎ、「他が売らないものを売れ!」「お客さんに評価されているか?・役に立てているか?」そんな事を意識して頑張って来られたそうです。ホームセンターにもかかわらず「農家の作物を売ってくれる」と農家の人の笑顔が印象的でしたし、船団方式を取って、コストを削減することで、田舎にまで出店してくれる有りがたさ。素晴らしい会社でした。
年末スペシャル御二人の社長の金言は、こうでした。
『お客のために頑張れば 必ず注文は来る』
『「楽に売れない」から価値がある』
「人の為に力を尽くせば、必ず報われる時が来る」…「物事は簡単に成し得ないからこそ、頑張ろうという気持ちに繋がる」・・・なかなか物が売れずに気が沈みかけている営業マンのみならず、挫折しそうな人であったり、負け続けて気持ちが沈みかけている人にとっても・・・
『よし! また、頑張ろう!! 』
そんな勇気を与えてくれる御二人の金言でした。
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男性アルバイトが回転寿司店内で不適切な動画を撮影してインターネット上に投稿したとして運営会社が謝罪したことについて、辛口で知られる落語家の立川志らくさんが、コメンテーターを務めるTBSの情報番組「ひるおび!」で「損害を金額にして請求すべき」と主張していました。
そして、回転寿司の運営会社は翌日、インターネット上で話題になった“不適切動画”を投稿した従業員2人に対する処遇を発表。翌日で退職処分にしたのと同時に、刑事、民事での法的措置の準備に入ったことを明かしました。悪質な動画による客離れを考えれば、全国展開している企業だけに、かなりの被害額になるものと思われるので、それなりの重い罰が下るよう注目していたいと思います。
同社は厳しい態度に出た理由として、「お客様、株主様、お取引先様に対し上場企業としての責任を果たし、全国で共に働く約33,000人の従業員の信用回復のため」と、「多発する飲食店での不適切行動とその様子を撮影したSNS投稿に対し、一石を投じるため」としています。
立川志らくさんのコメントが活かされたのかどうかは知りませんが、当然の対応だと思うし、モラルのない人たちに、自分が犯した罪の重さをしっかりと認識してもらいたいと思います。世の中の厳しさ、罪の重さをしっかり自覚してもらい、しっかり更生してもらいたいと思います。
今年に入ってからも、1月以来、牛丼チェーンの従業員が調理器具を股間に当てる動画や、カラオケ店の店員が唐揚げを床に擦り付ける動画など、飲食店従業員による不適切動画が連日拡散される事態が続いています。また、こうして制裁の動きが始まろうとしても、今度は、回転寿司で回るお寿司の中にお客が異物を入れる動画がSNSに投稿されたりもしています。
立川志らくさんは番組の中で「バイトはクビになったって他のバイト行けばいいけど、物凄い損害を受けるわけでしょ、イメージだけで。それはある程度、金額にして請求すべき」と指摘。その理由について「こういう事やったらものすごい自分は損をするんだってね、そうしないと、こういうイタズラっていうのは、みんな頭悪いから大丈夫だろうってやっちゃうの、こいつら。だけど『1億円の損害です』っていって取られちゃったりしたらやんなくなるでしょ。分かんない奴はそういう厳しい罰を与えないと」と説明していました。
全く同感です。我が家も、そんなに裕福な訳でもないし、気軽に行ける回転寿司は、よく利用させてもらっています。私だって、悪質な動画を見てしまうと、店に行く気持ちが遠のいてしまいます。バイトテロとまで言われる悪質な行為…ただの御ふざけでは済まないんだってことを思い知らせて欲しいし、やはり刑事罰として、しっかり【犯罪者】として罰して欲しいと思います。
今朝報じられていたお客のテロ行為も同じです。つい先日、回転寿司に行ったばかりの私は、そんな動画を見せられて、朝から不愉快な思いをさせられて…。あの異物混入のお寿司が、小さな子供や体の弱いお年寄りの口に入らず、廃棄されている事を願うばかりです。身体に良くないものを入れられたりしたらと思うとゾッとしてしまいます。
こうした怒りや不安、不愉快な気持ちを何処に持って行けば良いのでしょうか? 私まで訴えたい気持ちになりましたよ。ましてや、美味しい物を安く提供しようと頑張っている人たちに対しては、計り知れないほどの怒りに繋がっているものと思います。嫌がらせに負けないでくださいね。応援していますよ!! そうした悪質な行為に遭遇した方、何としても阻止していきましょうね!!
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1月24日放送のカンブリア宮殿『新薬でインフルエンザと戦う』の回、ご覧になられましたか?
インフルエンザの流行は、例年11月下旬から12月上旬にかけて始まり,1月下旬から2月上旬にピークを迎え,3月頃まで続きます。そうですよね。ニュースで報じられている通り、今が流行ピークの季節!?
これまた度々ニュースで報じられているインフルエンザ新薬「ゾフルーザ」。そんな新薬を開発したのが、今回の主役、大阪に本社を構える創業140年の老舗塩野義製薬さん。私は「イソジン」で怪しい時には、欠かさずお世話になっていますかねぇ…。
創業家からではない生え抜きのサラリーマンから立ち上がった社長の手代木さんは、業界大手が注力しなかった感染症分野に力を注ぎ、「鳴かず飛ばず」といわれ、業績不振で「終わった会社」と揶揄されていた塩野義を劇的に復活させました。いつしか、「手代木マジック」と言われるようになった経営手腕について今回は特集されていました。
インフルエンザが流行っていると聞くと、急にマスクをつける人が目立つ気がしますが、感染者が早いか、予防対策者が早いか…いずれにしても満員電車の中で咳ごまれたりすると、「しまった!乗る位置を誤った…ついてねぇ・・・」と思ってしまうもの。先日、どこぞの番組でやっていましたが、家庭にインフルエンザを持ち込む率が最も高いのが、サラリーマンであるお父さんなんだとか・・・。
クリニックの先生は「感染は仕方ない。でも、他にうつさないことが大事」と言いますが、「顔を見せないのは失礼」なんて馬鹿げた事を言う人がいるものだから、感染症にかかっていてもマスクをしない人がいたりして困ったものです。
話題となっている「ゾフルーザ」は、インフルエンザと診断された患者に、わずか1回の服用で対策が取れるインフルエンザの新薬です。お馴染みの薬「タミフル」が5日間飲むのに対し、「ゾフルーザ」は1回だけ。ウイルスが急減するので、人にうつさないことが期待されています。
もともと塩野義は、1990年代他社の開発した薬の販売で実績がありました。その為か、営業は強くても、創薬力は弱かったといいます。研究者は論文ばかり書き、薬を開発しませんでした。2004年に研究開発部門トップとなった手代木さんは、「創薬型企業」を目指すことを決意します。
「薬を作るのが製薬会社本来の仕事だ!研究だけしたいなら大学に戻れ!」そして、25あった研究分野から「感染症」など3分野に絞り込んでいきます。抗がん剤の研究チームも解体。現場は猛反発しましたが「人数が圧倒的に多い大手に勝てるのか!嫌なら代案を出してくれ」と理詰めで現場を納得させたそうです。そうして2008年、48歳という若さで社長になったのです。
今、世界の製薬業界は、メガファーマと言われる巨大製薬企業が資金と人材を投入し、新薬の開発競争を繰り広げているらしいのですが、そんな中で、塩野義は国内でも10位。到底メガファーマには規模で及びません。(ちなみに国内トップは武田製薬工業さん。)
しかし、大手でも開発が難しい“新薬”が、手代木リードで14年間に7つも生まれ、営業利益率は業界1位とのこと。それは、自社開発率7割という凄さだから、自ずと利益率が高いという訳です。余談になりますが、番組の中で語られていましたが創薬の開発には1,500億円から1,700億円かかり、早くて9年遅くて16年の開発期間。薬になるのは30,000分の1から最近でも25,000分の1なんだそうです。
そんな中で、塩野義を作り変えてきた手代木マジックとは、こうでした。
・その1 選択と集中
資源を競争力の有るところに集中させる
・その2
患者さんが必要とする新薬を作り続ける
(製薬会社としての原点に回帰)
昨シーズン全米では、インフルエンザが大流行し、警戒感が強まる中、新薬ゾフルーザがアメリカFDAでも承認されました。手代木社長は「タミフル」を開発販売してきた世界最大のスイスのメガファーマ、製薬大手「ロシュ」のCEOセベリン氏との面談し、日本・台湾以外の世界での販売権を与えたそうです。
タミフルを売ってきたロシュだからこそ、ゾフルーザの良いところを見出だせるはずだし、ロシュの販売力で世界のインフルエンザ患者に新薬を届けられると判断したそうです。また、特許切れの危機に瀕した薬に対しては、ロイヤリティを減額することで期間延長となだらかな手数料に切り替え、ゾフルーザ誕生までの時間を産み出したんだとか。いずれも大した判断です。
手代木さんはこんな事も話されていました。
「何を取って何を捨てるかは経営者が決めること。両方では無茶な要求になるだけ。」と。
いつもの社長の金言は、こうでした
「勝つときは51対49で勝つ」
実際に取られてきた行動力からは想像もできない優しい表情の持ち主でしたが、「腰は低く 理想は高く」・・・1本の柱がしっかり立っている感じの、頼れる社長さんでした。
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ワタシが日本に住む理由【岡山県の里山で理想のコメを追求するアメリカ人】の回、ご覧になられましたか?
今回の主人公は、アメリカ・オハイオ州出身のデービッド・ディロングさん。元々日本には、それほど興味が無かったものの、敢えて困難なことに挑戦したい性分から、大学時代に交換留学生として初来日。その後、帰国すると留学に来ていた日本人の奥様と出会い、アメリカで新婚生活を始めることになります。見事に奥様のハートを射とめたディロングさんでしたが、奥様がオハイオでの生活に馴染めず、愛妻の為に日本で暮らすことを決意していきます。
ところが、物事は簡単には行かないもので、奥様の為に日本に来たものの、今度はディロングさん自身が言葉の壁に苦しむことになります。困難なことにチャレンジしたがりということもあって、簡単には投げ出さず、奥様のお父さんの紹介で、なんとか東京で7年間サラリーマン生活を頑張っていきます。辛さのあまりに涙を流す事もあったそうですが、やがて田舎暮らしに憧れ、千葉からはるばる、美味しいお米を作る為に岡山県鏡野町へ移住。
探し求めた理想の田んぼ付き物件での生活は、とても充実したもので、日本人ですらなかなかできない、ほぼ自給自足の生活。米・麹・味噌から味醂と言った調味料、食べ物をよそる素敵な器は勿論、驚いたのは鉄まで溶鉱炉で溶かして作ってしまう拘り職人。子供と山奥に入っていくかと思いきや、なんと山まで買っていて、獣道を切り開いて椎茸の栽培まで手掛けていました。チャレンジ精神は留まるところを知らず、次にやろうとしているのは漆なんだとか…全く驚かされるばかりで、頭は下がりっぱなしです。
それほど日本のことが好きではなかったディロングさんが、オハイオのコメより日本のコメの方が遥かに美味しいと日本の米を絶賛し、ほぼ自給自足にまでなってしまう日本の魅力。当たり前と感じている私達には見えなくなってしまったものが沢山見え、その良さに気づけるのって、ある意味羨ましくもあります。また、言葉の壁を乗り越えた奥様への深い愛情も、とても素敵なものでした。
以前にも何度かこの番組をご紹介させていただいておりますが、ご存知ない方は是非1度騙されたと思って見てみてください。日本人として暮らせていることの有り難さや、当たり前と感じていた事への感謝の気持ち・・・もっと見えてくるかもしれません。番組では毎回、日本にはまってしまった外国人に、大切な1文字を選んでもらい、最後には「日本人に対して物申したいこと」なども聞いていきます。ディロングさんの1文字は「麹」だっかなぁ…。
地域に溶け込む秘訣としては、遠慮せず、自分の思いをしっかりと伝える事。そうすれば自然と繋がりが生まれる・・・そんな日本人には苦手な部分も教えて頂けた気がします。日本人にすら実現は困難と思える自給自足の生活、今回も教えられる事ばかりでした…。ちなみにこの「ワタシが日本に住む理由」は、BSテレ東で毎週月曜日の21時から約1時間の枠で放送されています。忙しい方は、私の様に録画して、週末ゆっくり見られる時間帯でご覧ください。ストレス社会で頑張っている方も、きっと温かく優しい気持ちになれると思いますよ?
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