平昌オリンピックの最中、皆さんも日本人選手の勇姿をワクワクしながらご覧になられていることと思います。そんなタイミングで、東京オリンピックにつながる話って言うのも変なのかもしれませんが、つい先日、行われた全日本卓球選手権。男子の部、水谷選手対張本選手の闘いも、なかなか凄かったのですが、やはり目が離せなかったのは女子の熱い闘い。急成長を遂げた高速卓球の平野選手、みまパンチを繰り出す伊藤選手、それに日本のエースとして君臨してきた石川選手…。
つい先日の1月15日ですが、NHKのプロフェッショナル仕事の流儀『挑戦を、強さに変える プロ卓球選手・石川佳純』が放送され、丁度その日から始まった【天皇杯・皇后杯 平成29年度 全日本卓球選手権大会】
2017年に行われた日本一を決める大会では、4連覇をかけた石川選手でしたが、高校生の平野選手に惨敗しました。その背景に、公式ボールの変更があったことは、番組を通して初めて知った話。ボールの材質がセルロイドからプラスチックに変わり、ボールに回転がかかりづらくなったことで、回転を生かした石川選手の卓球が通じなかったというのです。
たかが材質と思いきや、あれだけのスピードでラリーをする世界では、その回転数の違いがタイミングを狂わせてしまい、殆ど完成されたレベルまで達していた石川選手にしてみれば、引退を余儀なくされてもおかしくない程の異変だったのです。あの卓球の鬼、既に引退している平野早矢香さんは、「私だったら、続けられない」と言い切るほどの珠の材質変更だったのです。
番組では、完成度を高めてきた卓球から、新たな高速卓球へとスタイルを変えるべく挑戦し続けている石川選手の姿が流されていました。
そんなタイミングに合わせるかのように始まった全日本選手権…。昨年、石川を圧倒して高速卓球のレベルの違いを見せつけた平野選手。プロフェッショナルで新たなスタイルに変貌しようとしているエースの石川選手。注目はこの2人でしたが、出てきたのはみまパンチを繰り出す伊藤選手。
終わった見れば、伊藤選手は準決勝で石川選手を撃破し、決勝でも高速卓球の平野選手を圧倒し、なんと混合ダブルス・女子ダブルス・女子シングルスで優勝して、3冠達成の快挙を成し遂げてしまったのです。
相手のスマッシュを叩き返してしまうみまパンチやドライブ、表ラバーでのチキータと、伊藤選手も進化を着実に遂げており、石川・平野・伊藤…この3人の選手がお互いに切磋琢磨して成長していく事で、東京オリンピックでは、まさかの金銀銅ラッシュも夢じゃないかもしれない…そんな期待を抱かずにはいられなくなってしまうのです・・・。
プロフェッショナルの中では、石川選手が中国のプロリーグへの参加希望をしていましが、受け入れられなかったという話がありました。あの中国がこれ以上日本選手に強くなられては困る…そんな風に警戒し始めているというのも確かな話ですからねぇ…楽しみだぁ!!