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世界最大の鉄道会社JR東日本 その1

2018-11-20 NEW!
カテゴリ:つぶやき

 

10月18日 放送のカンブリア宮殿『史上最悪から史上空前の鉄道会社へ!〜民営化30年...攻め続けるJR東日本〜』の回、ご覧になられましたか?1日12,000本の列車で年間64億人をも運んでいる世界最大の鉄道会社JR東日本。"鉄道の復権"を掲げ、民営化から30年...空前の変化を遂げるJR東日本が今回の主役でした。あまりにも内容が盛り沢山だったので、今回は前半後半と2回にわたって放送され、ですので、こちらでも、「その1」、「その2」と2回にわたって書かせて頂きたいと思います。

 

年間64億人を運び、年商3兆円に迫る世界最大の鉄道会社JR東日本。社長の金言にもありましたが、巨大組織「国鉄」の改革は “社員の心”の改革から始まったようです。民営化前の国鉄時代は、お客様目線ではなかった為、労働争議とストを繰り返し、積み上がった債務は30兆円。その影響で地方のローカル線は、次々と廃止に追い込まれ、まさに”最悪の鉄道”でした。

 

そんな状態に、危機感を抱いてきた若き国鉄マンの1人が…今JR東日本の会長を務める冨田さんでした。国鉄時代の失敗を繰り返さないため、民営化後、徹底的な攻めの姿勢で結果を出してきました。最大の戦略は“鉄道の復権”。つまり、より鉄道を便利にし、人口減少による定住人口が減っても「交流人口」、「移動人口」を増やすことで、鉄道の収益を伸ばしてきたのです。

 

例えば、上野東京ラインや湘南新宿ラインの開通で便利になった“武蔵小杉”には、高層ビル群を出現させ、3年前に開業した北陸新幹線では、金沢駅に毎日2万人の新たな人の動きを作ってみせました。魅力的な宣伝も多く、私も金沢に行ってみたいと思ったものです。また、東京駅では、デパ地下に負けない膨大な面積を誇る商業施設グランスタがありますが、今もなお、その地下に新たな商業施設を産み出そうと掘削工事を続けていたのです。そんなに地下を掘りまくって大丈夫なのかとも思いましたが、こうして新たに生み出した商業サービス部門の年商は、既に5,000億円にまで達しているんだとか。

 

デパ地下なみの駅ナカを作るときは周辺の商店街から反対があったそうですが、「駅が人を集められれば、必ず街にも人が広がる」と信じて成功に至ったそうです。これまでにない徹底した顧客目線のサービスを生み出してきたJR東日本…。2001年にスタートしたご存知Suicaは、驚きの電子マネーとなって、今では鉄道に限らず、マクドナルド、自販機、コンビニからスーパー、外食店から、日光東照宮までと驚きの広がりを見せています。圧倒的な安さを誇る「大人の休日倶楽部」も60歳以上3割引きと…使える年齢になったら、是非、夫婦であちらこちらと行ってみたいものです。

 

そんなJR東日本が管轄する東京駅には、知られていない“すごい”が数多く存在しているとのこと。最近は上野駅ばかりで、私には遠い駅となっていますが、全国の駅弁を東京駅に集めて販売する「駅弁屋・祭り」というものがあって、そこには、早朝五時半の開店にも拘らず、開店前から既にひとだかり…それも毎朝のように行列ができるんだとか…。また、ご存知の方も多いと思いますが、新幹線ホームでは、わずか7分で芸術的な清掃をするチームが今日も動き回っています。

 

中央線の武蔵境~国立間の高架下の小金井ノノワ…今続々と魅力的な人気店が登場しているそうです。その人気スポットを運営しているのがJR東日本の子会社・中央ラインモール。実はこの会社、駅の運営も同時に手がける今までにない会社です。駅を独立採算で自立させ、地域密着の新たな駅のカタチを生み出そうとしていました。駅と鉄道が連動して地元と繋がっていく・・・「駅は地域のコミュニティだから、そういう力になることが指命」と冨田会長は語られていました。

 

村上龍の編集後記でも話されていた事を、そのまま引用させてもらいますが、『Suicaに象徴されるように、その開発とネットワーク化は簡単ではなかったはず。切符を買う必要がないという利便性に加え、他企業とのネットワークが閾値を超えて拡大したとき、社会全体に革命的な変化が起こりました。民営化がもたらした、真の、イノベーションだったのです。』徹底した顧客目線…次回「その2」もお楽しみに…
 

 

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