3月29日放送のカンブリア宮殿『「安い・快適・安全」 三拍子揃った旅を!バス業界に新風を吹き込む風雲児の挑戦』の回、ご覧になられましたか?
高速バスというと、運転手の過剰負担とそれによる事故のニュースが頭の中に浮かんでしまいます…。2012年、関越道で高速ツアーバスが事故をおこし、乗客7名が死亡、39名が重軽傷を負い、社会問題に発展しました。今回の主役ウィラー代表を務める村瀬さんは、事故と直接関係なかったものの、バス業界を牽引し、協会の代表を務めていたことで参考人として国会に呼ばれたのです。
大きく失墜したバスのイメージを払拭しようと、村瀨さんは、業界に先駆けて徹底した安全管理を施していきました。特に気をつけたのが運転手の体調管理。運転中のドライバーの静脈を計測し、眠気を感知すると、本部から連絡するシステムを開始。また、食事メニューも一新し、健康に特化し、保健師が体調管理までを行います。さらに、睡眠施設はホテルのように改善、健康であることが給与にも反映されるという、トコトン安全にこだわった対策を次々と打ち出していたのです。
高速バスの利用者は今や年間約1億2,000万人にものぼるそうで、その数は、飛行機の国内線(9,200万人)を上回り、この20年で約2倍に増加しているのだそうです。そう言えば、私の息子も、昨年料金が安いからと、利用して東北の方に行っていました…。
業界トップの売上を誇るウィラーは、「安い・快適・安全」を売りにして、客からの評判も高いそうです。
代表を務める村瀨さんは、バスの「匂い」や「シートの座り心地」「清潔感」を改善する為に、オリジナルシートの開発もしていました。オリジナルシートは全部で10種類もあり、寝顔を隠せるフードが付くなど、ゆっくり休める快適さを提供しています。パッと見、ベビーカーのフードのようでもありましたが、あれなら落ち着いて眠れそう…そう感じられるほど個性あるものでした。
そんなウィラーは、1泊宿泊カニの食べ放題付きで1万円かからないお得プランを打ち出す等、業界初の試みを連発すると同時に、徹底した安全対策で業界をリードし、赤字経営に苦しむバス業界で右肩上がりの成長を続けているのだとか。対策をする為には、それなりにお金や努力が必要で、ついつい疎かにしてしまいがちですが、こうした対策をしっかり打って来たからこそ、お客の安心をかちとっていけるのでしょうね。
良い流れは、どんどん広がって行って欲しいものです。
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