先日、NHKドキュメンタリー、GREAT RACEのシリーズをまたまた見てしまいました。再放送ですが「熱砂の海を走り抜け!ナミブ砂漠250km」。今回のレースの舞台はなんと熱砂の海、アフリカのナミブ砂漠。
無駄に力を入れても、かえって砂の中に足が深く沈んでしまって、思うように走れない砂の壁…。42℃まで上昇する猛烈な暑さの中、目標となるフラッグさえも小さくて見失ってしまったり、更には悪天候もあったりで、自分が参加したいとは全く思わないのですが、つい見てしまう不思議な魅力…。今回は、全行程250kmを6つのステージに分けて走り抜き、各ステージの合計タイムで順位を競うというものでした。
またまた、こうしてこんな過酷なレースをブログでご紹介したくなったのは、飯野さんという日本人が大活躍したから…というよりも、こんな酷いレースに参加していた71歳の石原さんのメッセージをお伝えしたくて…。2016年で71歳ですから、今年73歳になられるのでしょうか…。
そもそも、こんな過酷なレースにご高齢と言っては失礼なのかもしれませんが、71歳の方が参加しようと思うだけでも驚きです。石原さんがGREAT RACEに参加するようになったのは確か50歳を過ぎてからと言われていたような気がしますが、第1ステージのゴールまでで6時間25分のランニング。200人以上が参加する中、143位で第1ステージを終えていました。石原さんはドキュメンタリーの中で、走りながら色々と物凄い事を言われていました。
最初の2日間は、砂漠とは言っても、それほど砂地ではなかったのですが、3日目に突入すると、いよいよ足を吸い込もうとする砂地へ…すると、石原さんはこう言われたのです。
「やっと砂漠らしくなってきた」
「今日は楽しいコースだ」
「景色もいいしね これじゃなきゃ」
「71歳が こんな頑張らなくていいんだけど」
・・・レースも5日目後半に入ってくると…
「こういうレースは体力だけじゃない」
「楽しむためには全てのストレスに勝つ者が勝つ」
「そこが面白いところ」
「痛さ かゆさ 汚さ」
「人がやるのが難しいのをやり遂げたみたいな」
「してやつたり みたいな感じや」・・・
なんかレースの教訓というよりも、もはや人としての生き方みたいなものを感じたんですよね。
レースの結果は先程もお伝えした飯野さんが1位でトータル走行時間が22時間28分。なんと4位も日本人の若岡さん走行時間28時間20分。女性の部でも日本人の井土さんが第4位で走行時間31時間23分。そして、あの石原さんは前半から更に順位を上げ123位、トータル走行時間50時間33分で見事に完走。日本人大活躍の大会でした。蒸し暑い日本で培った底力なんでしょうかねぇ…。
「楽しむためには全てのストレスに勝つ」こと…暫くは頭の中に焼き付いていそうです。