正月六日に行われた正月行事の一つで、六日の日を「六日年」や「六日年越」と呼ぶ
そうです。もう一度「年をとり直す」という日なのだそうで、元旦気分を2度味わえる
のでしょうか…。また、翌七日は「七日正月」といい、六日年越しと七日正月は一対
として使われてきたとのこと。
六日年越しは、神年越し、女の年越し、馬の年越しなど呼んでいた地域もあるようで、
この夜の行事は、大みそかに似たものが多く、麦飯を食べ、沢蟹をちがやの串に刺して
玄関口にはさんだり「蘇民将来」と書いた札を張ったり、柊(ひいらぎ)などとげの
ある木の枝を飾るなど、さまざまな習慣が地域ごとに見られるようです。
六日に採ってきた七草などを切りながら、六日の夜から七草囃子(ななくさばやし)を
歌いながら準備した菜草は、七日の朝には七種粥に入れ、一年の無病息災を願い
七日正月を祝いました。これが七草粥だったのですね。
ついでですが、元日から、七日までを「松の内」と言います。正月飾りは新年に迎える
年神の依り代ですが、この正月行事の期間は、家の中に年神様を迎え入れていますから、
この間は家自体が神聖な場所となります。そんな処で呑んだくれていて良いのかと今更
焦ってみても仕方ないですね・・・。家の玄関などに飾り付ける正月飾りは、この神聖な
場所と俗世間を区切るもので、神社などの示す注連縄(しめなわ)の形を変えたものだ
そうです。
元日から続いた正月行事も1月6日を越すと一段落となる頃で、家自体が神聖な場所で
あった正月も、七日でその正月行事を解き、また日常生活をする場へと戻っていきます。
七日の朝以降は行事もなく、家は年神様の座所としての場所から日常の生活空間へと
戻ります。正月飾りを外すことから、門松など松がとれて7日には「松の内」が終わる
ということですね。
でも、鏡餅は10日まで飾って鏡開き(鏡割り)を待つのですから、なんかお餅の大好きな
私にとっては、お預けを食らっている感じですかねぇ…f(^ ^;)