10月17日放送ガイアの夜明け『走れ!「レトロ」大作戦』の回、ご覧になられましたか?
全国各地で新たな施設や名所が誕生していますが、オープン当初は物珍しさもあって人が
やって来るものですが、やがて飽きられて集客に苦戦してしまう…よくある話です。そんな中、
昔からある建物やモノを活用したり、アレンジすることで集客の目玉にしようという動きが
出ているらしく、古いものこそ新しいという意識…〝レトロ〟を武器にしている企業が今回の
主役でした。
中でも一番目を引いたのが【SL貸します】の大阪市にある運送会社の「アチハ」。一般的な
知名度は低いようで、私も初めて知った会社ですが、鉄道車両やロケット、風力発電プラント
など、特殊な重量物の搬送では知る人ぞ知る会社だそうです。
そんなアチハは1923年に創業。現在は4代目となる阿知波孝明さん(40歳)が陣頭指揮を取っ
ています。阿知波さんが、新たに挑戦しているのが、蒸気機関車をリースするという日本初の
ビジネス。アチハは年間300台もの鉄道車両を全国に運ぶなか、自治体などから「集客の目玉に
SLを走らせることができれば」という声を多く聞いてきたそうです。
ところが本物のSLを走らせるには、整備に数年を要し、億単位のお金がかかるとのこと。
そんなに経費のかかるものだったんですね。そこでアチハは自らSLを購入・整備し、運送
から線路の設置、運転士までつけて1ヵ月2,000万円程度でリースする事業に乗り出しました。
目玉は、ただ乗るだけではなく、自分で運転できるというもの。実際に乗車している人たち
の嬉しそうな表情といったら、大人でも子供のような満面の笑顔でした。
私が住む千葉県の柏市には、汽車ポッポ公園というSLのある小さな公園がありますが、もう
少し、ありがたみを持って接しなくてはいけませんね。動く事はありませんが、あれだって、
それなりにお金のかかった事でしょうし…。
また、同じ電車繋がりで登場した東急電鉄では、利用者数のアップを図るためのプロジェクト
…名付けて「招き猫大作戦」を始動させていました。目をつけたのは近年増え続ける外国人
観光客。東急のお膝元ともいえる渋谷には、数多くの外国人観光客が訪れるらしいのですが、
そんな外国人たちを東急沿線に呼び込もうというのです。
集約の舞台に選んだのが、2両編成で住宅の間をかすめるように走る〝レトロ感〟いっぱいの
世田谷線。沿線には歴史的建造物や施設が並ぶ、まさに昭和の日本を垣間みることができる
古き良き路線。外国人観光客と学生を結ぶサイトを運営して沿線沿いの名所をアピール。
何度かテレビで紹介された事のある招き猫発祥の地といわれる豪徳寺と組んだ取り組みは、
少しずつ結果を出しているようでした。この豪徳寺…招き猫の数が本当に半端ではなく…
訪れている外国人には「かわいい」という声もありましたが「気持ち悪い」という声も…。
いずれにしても反応があるという事は、SNSで拡散される可能性も高く、良い集客につながる
のでしょうねぇ。オリンピックに向けて、こうした外国人向けの取り組みは、様々な所でおこり
日本人である私たちにも、新たな発見をさせてくれるのかもしれませんね・・・