先日10月16日に放送された未来アイズ、ご覧になられましたか?九州大学 味覚・
嗅覚センサ―研究開発センター センター長 都甲潔先生が出られておられました。
「味を測る」という概念、「味を測る機器=味覚センサ―(tastesensor)」を提唱。
この味覚センサ―は、自己組織化能を利用した世界初、日本発の生体模倣タイプの
最先端科学技術ということですが、既に私たちの知らない様々な所で活用されて
いるようです。
人間が舌で感じる甘味、苦味、塩味、酸味、うま味などの、“味覚を測る”ことが
でき、人によって感じ方の違う「“味”を数値化」して、それを再現することを
可能にしています。有名シェフが作る高級フレンチ、行列ができる店のラーメン、
飽きが来ないおふくろの味など、これらの味を、忠実に再現することも可能だ
というのですから、味は長年の修行からつかみとれという料理人からすれば
困ったものなのでしょうか?
人間が感じる「美味しさ」を再現し、「見える化」で食品・医薬品業界の需要を
開拓している都甲先生ですが、研究のきっかけは意外にも奥様の秘密のハンバーグ
だったとか。
人参嫌いな先生に、身体に良いものだからと味が分からないようにハンバーグに
人参を忍ばせて食べさせ、美味しいと言ってしまった都甲先生の探究心を揺さ
ぶったようです。
そんな事からか、この味覚センサーは食品偽装を解明する事も出来るし、塩分を
減らさなければいけない病を抱えた人の為に塩味を感じさせるものを塩を使わずに
実現させていく…。そんな事まで可能にしようというのです。
先生曰く『楽譜ならぬ食譜』にして伝統の味を残す事も出来るし、先味と後味まで
調べられるとの事で、味を追求する食品メーカーからしてもありがたい話。
後半の話では、味覚センサーにとどまらず、匂いセンサーにまで及んで行きましたが、
この匂いセンサーも、爆薬や災害に埋もれてしまった人を助けられるようになると
都甲先生は、熱く語っておられました。
面白い先生でしたが、素晴らしい事に力を注いでいる先生でした。九州大学の
生徒さんは、こんな先生の生の授業が聞けるのですから幸せですよね。
そんなこんなの感想を持った今回の未来アイズでした。素敵な人は、まだまだ
沢山いるものですね。