先日、最初のコンピュータを作った天才数学者の映画を見ました。映画の
タイトルは『イミテーション・ゲーム/エニグマと天才数学者の秘密』
映画は第2次世界大戦時、ドイツの世界最強の暗号エニグマを解き明かした
天才数学者アラン・チューリングの波乱の人生を描いた伝記ドラマです。
劣勢だったイギリスの勝利に貢献し、その後コンピューターの概念を創造し
「人工知能の父」と呼ばれた英雄にもかかわらず、戦後悲劇の運命を
たどったチューリングを、ベネディクト・カンバーバッチが熱演しています。
1927年、若きチューリングは寄宿学校でいじめられる等の不遇の日々を
送っていました。チューリングは友人クリストファーに触発され、暗号の
世界にのめりこんでいきます。しかし唯一の友人クリストファーは結核で
死んでしまいます。
映画のラストでは涙をこらえられないほどの心に訴えられるものを頂きました。
1941年にエニグマ暗号が解読できるようになったことで、ドイツ海軍の
Uボートの位置などを正確に把握することが可能になり、イギリス軍や
連合軍は情報戦に勝利し、終戦を2年ほど早めることができたと言われています。
チューリングは電子計算機を友人の名からクリストファーと名付けていましたが、
イギリスでは、軍事機密として処分され、その存在が一般に知られるように
なったのは半世紀後だったのです。この映画を見ると、時代背景も
よく知ることができます。中身の濃い映画ですし、是非、一度はご覧
頂きたい作品です。チューリング…可哀想な主人公でした…。