昨年12月14日放送のカンブリア宮殿『「もったいない」を「ありがとう」に変える奇跡の食料支援』の回、ご覧になられましたか?
まだ食べられるのに捨てられている食べ物、いわゆる「食品ロス」が日本では年間約632万トンにも上るそうです。日本人1人当たり、毎日お茶碗約1杯分(約136g)のご飯の量を捨てている計算とのこと。一方で、日本人の6人に1人が相対的貧困状態にあるという現実。そんな時代に、処分される食品を集めて、困っている人々や団体に届ける取り組み…それが「フードバンク」です。
以前、ガイアの夜明けだったかで取り上げられたのではないかとウル覚えの私ですが、確かに1度テレビで取り上げられたことのある会社「セカンドハーベスト・ジャパン」さんが今回の主役。正確には、その代表であるチャールズ・マクジルトンさんが主役で、この人なくしては語れない今回のお話でした。
チャールズさんが東京・山谷の修道院に下宿していた頃、毎週行われていた炊き出しを手伝うことがきっかけとなって、いつしか自身も隅田川沿いで普通の仕事をしながらホームレスを体験。それも、1年3ヶ月にわたって…。そんな中、ある日、おにぎりが投げ込まれて「嬉しくない」という気持ちを理解したと言います。動物園の生き物ではない…対等な立場に立った支援でなければ受け入れられない事が分かったのです。
そうして2002年、日本初のフードバンクを設立。「あげる側ともらう側に上下関係はない」、「必要としている人のプライベートには過剰に踏み込まない」それがチャールズさんの哲学でした。恵まれない人を助けるという目的だけではなく、誰もが食べ物にアクセスできるセーフティーネットの構築を目指しているそうです。
また、チャールズさんはこんな事も言っておられました。【資金が足りない】【配布場所が足りない】【人員はいるが、スペースが足りない】【どの国にも困窮している人達がいるけれど、自分の国にもいることに目を向けない】・・・
今や食料支援の代表的な存在となったセカンドハーベスト・ジャパン。支援企業の数もスタート当初はわずか2社だったそうですが、現在は1,400社にまで増えているとか。支援の輪が偏りなく全国に広がるだけでなく、上下関係のない自然な支援の在り方も広がっていくと良いですよね。いつもの村上龍の編集後記ではこんな風に書かれていました。
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今の日本で、空腹を抱えている人々がいることをイメージしづらい。ファストファッションを身につけ、スマホを操ったりしている。スマホを買うお金があったら食事を何とかしろと思う人も多いだろう。だが、どんな時代でも、空腹は辛く、社会を不安定にする。マクジルトンさんには壮絶な過去があり、だから、なのか、しかし、なのか、考え方も行動もフェアだ。「可哀想だから助ける」のではなく、「ここに暖かい食事があるから、よかったらどうぞ」と呼びかける。「共に生きる」という意味を、シンプルに示している。
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「共に生きる」・・・大切な気持ちですよね。
1月7日放送のNHKスペシャル【神秘の巨大ネットワーク 人体 第3集 ”骨”が出す!最高の
若返り物質】の回ご覧になられましたか?
『骨なんて、単に体を支える棒っきれだと思っていませんか?ところが、骨の中には沢山の
細胞がうごめき、なんと体全体の“臓器を若くする”ための「特別な物質」を出していることが、
最新の研究でわかってきました。』そんなくだりで始まった今回の放送も、まさにただの棒と
思っていた凡人の私には、とても興味深い、中身の濃いものでした。
骨芽細胞が作り出している「脳の記憶力を司る」オステオカルシン。このオステオカルシンは
「筋肉のエネルギー効率を高め」、「精力アップ」にも貢献しているそうです。そして免疫力
を高めるオステオポンチン。この2つが、実は人体の若さの門番をしているというお話。
スクレロスチンという骨細胞が出すメッセージ物質のバランスが崩れることによって起きる
骨粗しょう症…。骨細胞には「骨にかかる衝撃を感知する」という働きもあって、衝撃がある
かないかによって、新しい骨を作るペースを決めているらしいのです。
骨に「衝撃」がかからない生活を続けていると、骨細胞が「スクレロスチン」をたくさん出し
て、骨芽細胞の数を減らし、骨の建設を休憩させてしまうというのです。つまり運動をしない
で一日の大半を座って生活している現代人は、骨粗しょう症になりやすい状況下にあるという
訳です。
私の家内も昨年秋に骨粗しょう症の疑いありと診断されていたので、タイムリーなテーマで
した。年齢などに関係なく、気を付けなければならないという事がよく分かりました。また、
対処法としての週3回30分、ジャンプ運動と、筋トレで、骨に刺激を与える対策…見ていた
家内は、すぐにジャンプしていたので、ちょっと苦笑。でも、本人は切実なんでしょうねぇ。
番組では、骨が増え続けることで頭蓋骨の層が厚くなり脳を圧迫してしまうという難病患者が
紹介されました。厚くなる骨の層を薄く削る為に、脳の手術を4年に一度続けているという
話は、本当に可哀想で…。それでも、そんな難病患者自らが製薬会社に入り、病気を治す為の
研究をしている姿も映され、目頭が熱くなりました。良い対策が一日も早く見つかると良い
ですよね。
次回第4集は来月の第1日曜日かと思いきや、12月にやらなかったせいか、すぐまた次の日曜日
1月14日の放送となっています。第4集のテーマは【万病撃退!“腸”が免疫の鍵だった】。腸に
ついては、家内が難病を患ったこともあって、普通の人よりは知識があるつもりですが、また
最新の情報が得られるのではないかと、今からとても楽しみです。また、録画して、しっかり
見たいと思います。
先日『トルデジアン』という過酷なレースについて書いたばかりですが、その後またNHKの
ザ・プレミアム『限界に挑め!天空の超人たち!激走日本アルプス』という番組を見てしまい
ました。日本にも過酷なトランスジャパンアルプスレースというものが存在していたのです!!
このレース…2年に1度お盆の時期に、日本アルプスで開かれるレースなのですが、なんと
日本海は富山湾をスタートしてから、3000m峰が並ぶ北アルプス~中央アルプス、南アル
プスと…次々と縦断し、太平洋側の駿河湾まで…約415㎞を、8日間以内に踏破するという、
日本一過酷な山岳レース。
劔岳、立山。薬師岳、槍ヶ岳、上高地…まずは日本海から出発して、普通は一週間かかる
この北アルプスのコースを2日で回らなければならないとか…。どう考えてもまともでは
ありません。
前人未到の全コース5日切りを目指す優勝候補の望月選手、その回を最後の挑戦と語るライ
バルの紺野選手、このレースに賭けるため仕事を辞めた男性や、亡き父の思いを胸に完走を
誓うサラリーマン、完走した例がないと言われる50代でのゴールを目指す男性など…、29人
の選手たちはみな、それぞれ熱い思いを持ってこのレースに挑んでいました。
平均年齢40歳。正直、そう若くもない人たちが、なぜ、過酷なレースに引き込まれていくの
か。身体が悲鳴をあげ、幻覚まで見えてしまう人も居るというのに、簡単には投げ出さずに
走り続けさせるものは何なのか…。見ている側からすれば、「もう駄目だろう」というシー
ンを何度も迎えながらも、諦めない選手たち。
自らを鞭打っても走り続ける姿は、「簡単に諦めてはいけない」というメッセージと勇気を
与えてくれるように思えました。平々凡々の日々を送っている私たちが忘れかけていた何か…
気づかせて貰えた気がします。
この番組を見損ねてしまった方、またいつか再放送される機会もあるでしょうが、なんと
DVDとしても販売されています。興味を持たれた方は購入、或いはレンタル屋さんで借りる
こともできますので是非ご覧になってください。勿論、日本アルプスですから、景観も大満足
いただけるものになっていると思いますよ!!
お正月、『ドクター・ストレンジ』という映画を見ました。「マーベル・コミック」のコ
ミックヒーロー『ドクター・ストレンジ』を実写映画化した作品です。ストーリーをいつ
ものWikipediaから簡単に書き出しますと…
ニューヨークの病院で働く天才外科医、スティーヴン・ストレンジが、ある日交通事故に
巻き込まれて、外科医としては致命的な、両手にマヒが残る怪我をしてしまいます。一瞬に
してその輝かしいキャリアを失った彼は、あらゆる治療法を試し、最後にカトマンズの修行
場カマー・タージに辿り着きます。
そこで神秘の力を操る指導者エンシェント・ワンと巡り会ったストレンジは、未知なる世界を
目の当たりにして衝撃を受け、ワンに弟子入りします。そして過酷な修行の末に魔術師として
生まれ変わっていくストレンジ。
そんな彼の前に、闇の魔術の力で世界を破滅に導こうとする魔術師カエシリウスが現われ、
人類の存亡をかけた戦いの渦に巻き込まれていく…というお話。
映画は冒頭から圧巻の特撮で始まって、これまでの映画とは全く違った印象を受けました。
テンポも良く、楽しく見る事が出来ました。異次元に行ってからの展開は、ちょっと…と
思う所もありましたが、楽しもうという気持ちがあればそれで十分。
ということで、長かった年末年始の時間、皆さんはどう過ごされましたか?
長期休業もアッという間に過ぎて、今日から仕事始めになりますが、今年も宜しくお願い
申し上げます。皆さんにとって、ますます良い1年となりますように。