11月17日放送のカンブリア宮殿『いちやまマート』の回、ご覧になられましたか?
「美味しさ・健康・安心」をキーワードに素材選びや作り方にこだり、店内で作られる
惣菜や弁当は、減塩や糖質カットなど、健康を意識した食品ばかりで、食品に気を
使わなければならない人にとっては、本当にありがたいスーパー…そんな山梨の
スーパーが今回の主役でした。
注目されるのは『美味安心』というプライベートブランドで、食品添加物を排除した
オリジナルの食品。国産小麦で作るパンやグルテンフリーのカレーのルー、はたまた
子供向けのお菓子など、商品数は約400アイテムにも及んでいます。
そんな『美味安心』が買えるのは、いちやまマートだけではないそうで、「自分の
スーパーにも美味安心を置かせてほしい」と、今や80のスーパーが提携し、その
店舗数は全国で1,000店を超えるとのこと。思わず、私の家の近くにもないものかと
調べてみましたが、千葉県では3店舗だけ。なかなか厳しいです。
「地域のお客様の健康を守ること」。いちやまマートが健康志向スーパーに舵を切った
のは、身内の死によるものでした。「父は55歳、兄は46歳という若さで病死しているん
です」と語る社長の三科さん。兄の死を機に、「健康志向の食品作り」に目覚めたそう
です。
最初に取り組んだのは、発がん性のあるという「合成着色料」の入った商品を店から
排除することでした。当初は取り組みに乗り気ではなかった社員も『…タール系色素を
排除…着色料を見つけたら1万円…』と告知した新聞広告まで社長が打ったことで、
本気度を見せられ、動いていくようになったのです。
そんな社長の三科さんは、いちやまマートのプライベートブランド『美味安心』を置く
提携スーパーの社員を集め、年に4回、勉強会を開いています。自分だけではなくて、
みんなの健康を考えて動いていく三科社長…本当に、素敵な方でした。
いつもの村上龍さんの編集後記では…
『…誇りと自信を持ってローカルを自称する戦略家だ。「美味安心ブランド」は全国に
浸透しつつあり、無添加の価値を啓蒙するが、目線は庶民に合わせてある。不味い
ものはオーガニックでも売らない。ナショナルブランドも売っているし、ディス
カウントストアの攻勢も受けて立つ。柔軟で、しかもぶれがない。わたしは
「風林火山」という軍旗の文字を思い出した。』と話されています。
…ぶれない力を武田信玄になぞらえて…『風林火山』…そう来ましたか…