歩く
下を向いて歩く
季節ごとの 美しい草花
ところ構わず捨てられた 沢山のゴミ
上を向いて歩く
広く大きな 空
日増しに重く濁っていく 空色
前を向いて歩く
慌ただしく流れる 人の波
自己満足に走り描きされた 荒れた落書き
急いで歩く
落ち着かない周りも 汚れも 気にならない
でも・・・汚れた空気で息が 苦しい
麻痺しながら弱っていく?
ゆっくり歩く
なんと周りは落ち着きがないのだろう
でも・・・薄い酸素でも 苦にならない
毒に染まらずにすむのか?
ゆっくり のんびり
自分のペースが 体にもいい
無理せず 周りも認識しながら
自分を失わず 備えたい
これから 自分に できること
気づいた 人にしか できないことを
詩集『道しるべ』より