先日、テレビで「博士と彼女のセオリー』という映画を見ました。
この映画は2014年にイギリスで製作された伝記映画で、理論物理学者の
スティーヴン・ホーキング博士と彼の元妻との関係を描いた作品です。
監督はジェームズ・マーシュ、主演はエディ・レッドメインで、その素晴らしい
演技力から第87回アカデミー賞では5部門にノミネートされ、主演男優賞を
受賞しています。
1960年代のケンブリッジ大学で物理学を学んでいたホーキング博士は、
同じ大学で文学を学んでいるジェーン・ワイルドと恋に落ちますが、
まもなく体が次第に自由に動かなくなり、まだ、これからと言う学生時代に
倒れて医者からALS『筋萎縮性側索硬化症』で余命2年と宣告されてしま
います…。映画が始まって間もなくの事で、そこからが凄かった…
1942年1月8日生まれで誕生日は私の母親と同じ…(関係ないですね…)
一般相対性理論と関わる分野で理論的研究を前進させ、わずか21才の
1963年にブラックホールの特異点定理を発表し世界的に名を知られました。
『車椅子の物理学者』としても知られています。ALS『筋萎縮性側索硬化症』は、
通常、発症から5年程度で死に至る病気ですが、途中で進行が急に弱まり、
発症から50年以上たった今も健在です。周りの人の支えや思いが奇跡を
起こしたのかもしれませんね。
映画の中では、公演の最中に倒れ、死か気管切開かと医者に迫られ、声
が出なくなるシーンが登場しますが、気持ちの強い奥さんは後者を選択。
やがて声の出ないホーキングの為に「スペリングボード」を使い、有能な
看護師エレインを雇います。彼の生活の変化がとても分かりやすく描かれ
ており、演技も素晴らしかった…本当に…。
現在は意思伝達のために重度障害者用意思伝達装置を使っており、ス
ピーチや会話ではコンピュータプログラムによる合成音声を利用しています。
著作物『宇宙の誕生・ビッグバンへの旅』 岩崎書店…
今では当たり前のように言われているビッグバンに関するこの本も、
こんな映画をきっかけに読んでみたくなりますよね。良い映画だったぁ…。