今年の1月下旬から4回にわたってNHKで放送された【心の傷を癒すということ】というドラマを見られた方は居られますか?阪神・淡路大震災の時、被災者の【心のケア】のパイオニアとして奮闘し続けた精神科医の、実話を基にして作られた物語です。
本作のプロデューサー京田光広さんは神戸市出身で、阪神・淡路大震災の時に実家が半壊されたそうです。東京で勤務していた京田さんは使命感に駆られて神戸へと戻り現地取材班の一員として寝る間も惜しんで取材に従事しますが、はたして取材活動は被災者の助けとなっているのか、家族が被災し故郷が悲しみに暮れる中で取材を続ける意味に疑問を抱き続けたそうです。
後に大阪へ異動となってからも被災地取材や震災番組から目を背けてきましたが、安克昌著の『心の傷を癒すということ』と出会い、自ら被災しつつも被災者に寄り添い続けた安氏の姿に触れたことを契機に、「自分も故郷を覆った悲しみに、もう一度しっかりと向き合ってみよう」と決意。
当初は安氏のドキュメンタリー番組の制作を検討していたそうですが、その大きな人間性や生い立ちを知ることで「ドキュメンタリーでは描ききれない」と感じ、ドラマとして表現することにしたそうです。「心のケアのパイオニアだった安さんのことをみなさんに知ってもらいたい」として企画を温め続け、約10年の年月を経て制作へと至った作品。
脚本は第54回ギャラクシー賞奨励賞を受賞し本作が初の連続ドラマとなる桑原亮子さんが担当。中学2年生の時に兵庫県西宮市で被災した桑原さんは、地震体験装置に入って当時の記憶を呼び起こすことで同じく25年間「小部屋の中に閉じこめていた」と語る震災体験と向き合い、「想像で書いてしまうと、失礼な気がした」として安氏の遺族へ丁寧に取材を重ねて、生い立ちや苦悩、家族との絆から、夫人との出会いやデートのエピソードまで細かく聞き出し、本作を執筆しています。
主演の柄本佑さんもまた、遺族に会って話を聞いた上で、「寄り添う」ことをテーマに本作の撮影に臨みました。また、撮影開始の2か月以上前から「まったく初めての体験」と語るジャズピアノの練習を続け、劇中では華麗な演奏シーンをたびたび披露。本物の役者さんですよね。そんな物語のあらすじは、こんな感じです。
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ジャズピアノはプロ級の腕前、レコードと読書をこよなく愛する“はにかみ屋”の若手精神科医・安和隆(柄本)。自分の居場所を探し続ける青年時代を送ってきましたが、明るい妻・終子(尾野)と出会い、同じ在日としての悩みを共にできたことでようやく心穏やかな日々を送っていきます。第一子が誕生した直後、阪神・淡路大震災が起きると、精神科医としてできることは何か…模索の日々が始まります。
和隆は被災者に寄り添い話を聞き続ける中で、精神科医にできることは、被災者を治療することではなく、治癒力を回復させる手助けをすることだと気づいていきます。その後、精神科医として見た被災地の様子を一冊の本にまとめ、学芸賞を受賞。明るい兆しが見えはじめた、39歳のある日、がんが発覚します・・・。
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私は、「心の傷を癒すということ (角川ソフィア文庫)」を読んだことがないもので、本屋さんで探しましたが見つける事が出来ず、Amazonで検索すると、とても高額で取引されていて断念・・・。いつか、読んでみたいと思いますが・・・
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