「AIが変えていく未来と人間・・・②」って??・・・と①もないのに②から?と思われた方、今回は姉妹サイトと連続物で書かせて頂いておりますので、「①巨人が群がるAI集団、株式会社プリファード・ネットワークス」の回は、そちらでお読みください。また、昨年の7月にも「まるで映画の様に、人工知能が世の中を治める時代が…」というタイトルでAIについては書かせて頂いておりますので、興味がおありの方は、そちらもどうぞ。
さて、今回はNHKドキュメンタリー『 コズミック フロント☆NEXT「宇宙開発を変えるか?人工知能・AI」』から…
今、宇宙開発のありかたを人工知能・AIが変えようとしているというお話。人間の知能を再現することをめざし、恐るべきスピードで進化を遂げつつある人工知能。番組では、未知の惑星を見つけたり、コンピューター・シミュレーションによる画像と、実際の銀河の進化のプロセスを結びつけたりと、大発見に貢献する人工知能の現場を紹介していました。
そう言えば1月18日に放送された同番組では、私の大好きな作家も取り上げられていました。
150年前、19世紀フランスの作家ジュール・ヴェルヌが「月世界旅行」を産み出します。後に宇宙開発を牽引する科学者の多くが少年時代にこの物語を読み宇宙をめざしました。しかもその内容は100年後に行われる実際の月計画と驚くほど似ていたんだとか。なぜ彼はそんな物語を描けたのか。今につながる宇宙開発のきっかけを作った偉大な作家の謎に包まれた創作の秘密・・・
最後にベルグが懸念を示した小説の原稿が最近見つかり出版されました。それは今までのベルグの考え方とは真逆でした。パリは公害が進み計算機により人間は支配されるという暗い内容・・・計算機…今でいうAIが人間を支配するというのは、近年映画の中でも多く取り上げられるようになってきていますが、まだ実感としては薄いAI ・・・
まず今回の番組の中で知らされたのは、「人工知能が未知の惑星を発見」というお話。その一つはケプラー90の惑星で、見つけた方法は人と同じとは言え、人間が見落としていた物を、画像を通してAIが見つけるというもの。やり方はシンプルです。犬を認識する流れで言うと、まずは、ひたすら犬の画像の情報だけを与える。そうすることで、犬の特徴を掴ませ、正確に当てるようにさせる・・・それだけです。
同じことを宇宙に当てはめたというのです。惑星がある情報を学習させる。次に他の物と混ざった情報を与えて訓練し、正確に選べるようにしていく。そして、人では判断できなかった物を見分けることが出来るようになった。・・・ということだそうです。人工知能がまだ分析していないデータは20万もあるのだとか。宇宙人のいる惑星を見つけるのも時間の問題かもしれませんね。
また「人工知能が地球を守る」・・・そんなお話も聞くことができました。記憶に新しいところで、2013年2月のロシアに落ちた隕石。100km以上にわたって、建物の壁や窓ガラスが壊れ、1,500人以上の人がケガをしました。
そもそも、地球事変GIGA MYSTERY (3)「大量絶滅」でも取り上げられていましたが、超巨大隕石の衝突によって、生命体の99%が死に追いやられ、地球全体を揺るがす大事変に至った過去を持つ地球。『アルマゲドン』という映画では、主人公のブルース・ウィリスが、巨大な小惑星から地球を救うために核爆弾を使っていましたが、そんな話を思い出させる瞬間でもありました。
そんなロシア隕石落下事件をきっかけに、人工知能を使った地球防衛プロジェクトが2016年に発足したそうです。現在発見されてる小惑星は水星から木星の間あるメインベルトだけでも73万個以上と言われ、地球に接近しうる小惑星が約2万もあるそうです。
数も多く、形も複雑、未発見の小惑星から地球を守るためには、正確な形や大きさを把握し、中心を特定して、その軌道をつかみ、地球までの到達時間を正確に知る必要があるそうです、ところが、現段階では、その99%以上が、形すら把握できていないとのこと・・・。だから落ちてからビックリしている訳なんですね…。
そこで登場してくるのが今回の主役AI。レーダーを使って得られる実在データの他、小惑星のサンプルデータが不足していたので、シュミレーションで数百万個の3Dモデルとそのレーダー画像を作り、実存していない小惑星の形までAIにディープラーニングさせました。人間だけで行うより大幅な時間短縮に貢献してくれるはずです。
2008年10月6日には、レモン山天文台の望遠鏡で小惑星2008 TC3を発見されていますが、この小惑星は、発見から約20時間後にスーダン上空で地球の大気に突入しています。堕ちた場所と隕石があまり大きくなかったため、惨事にはなりませんでしたが、人が手間をかけてやってきた従来の方法では対策できない事が分かっているだけに、一日も早く、システムが確立される事を期待したいですね。
番組ではこの他、宇宙で"人間では入る事ができない所"で活躍してくれるというAI ロボット ドイツの『ジャスティン』や潤滑油の働きをするコミュニケーションAIロボット『サイモン』も紹介されていました。過酷な仕事から人間を守り、危険な環境から命を守ろうとするAI …頼りになりそうですが…AI…歓迎できない話もあるようで…。
(つづく…次回は、NHKスペシャル『人工知能 天使か悪魔か2018 未来がわかる その時あなたは…』というタイトルで姉妹サイトの方で書かせて頂きます。ちなみに、これはパスワードが一時的にかかりますので、すぐ読みたい方は①の最後に書かれている問題を解いてご覧ください。)
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