NHKで放送されているGREAT RACEのシリーズは、これまでもブログでご紹介させて頂きましたが、今回はグレートトラバース外伝ということでNHKの再放送で『田中陽希 世界の頂点に挑む』パタゴニアンエクスペディションレースを、またまたご紹介させて頂きます。
このレース、「世界の果ての冒険レース」として知られ、なんと10日間にも及ぶ過酷なレースが、湿地帯や湖、氷河や強風吹き荒れる海岸沿いなどで行われます。メンバーは男女を含む4人のチーム制で、トレッキング34キロ、マウンテンバイク272キロ、トレッキング76キロ、マウンテンバイク110キロ、カヤック6キロ、トレッキング56キロ、カヤック17キロ、トレッキング41キロ。総距離612キロにも及ぶとんでもないレース。
未踏の荒野を、当日配布される地図とコンパスだけで移動するオリエンテーリングと同じ形態で、非常に過酷なコースのため、「最後のワイルドなレース」、「世界でもっとも過酷なアドベンチャーレース」、「アドベンチャーレースのダカール」とも称されています。
そんな「まとも」ではない過酷なレースに参加しているのが、田中陽希さんを含むチーム・イーストウインド。このチーム・イーストウインドは、2010年から過去4回にわたりパタゴニア・エクスペディション・レースに出場しており、回を重ねるごとに順位を上げて、2012年、2013年と2位に食い込んでいます。残すは、優勝のみという展開での2016年の大会でした。
キャプテンを務めていたのは田中正人さんでしたが、今回は途中マウンテンバイクで転倒し、動けなくなって救護車で搬送されてしまいます。レース途中でありながらも1週間の安静が宣告されて、普通ならそこで終了のはず。ところが、この種のレースは信じられない展開ばかり。
首にコルセットをしているにも拘らず、レースを継続すると…。しばらく頑張るものの、地に足をつくだけで首まで痺れが起きるようになって、とうとう動けなくなってしまいます。それでも、コース途中で休むところもなく、中継地点までなんとか辿り着いてレースも終わりかと思いきや…。悪天候で再開までに時間があると告げられて、案の定、再開するとまた参戦…。無茶苦茶です。
4人制のチーム参加だけに、それぞれが支えあって前進していくところは、単独のレースとは違った良さがありました。結果は治療中の20時間を加算されたにも拘らず、トータル157時間26分で2位!!ゴールできたのは20チーム中わずか4チーム。なかなか根性のある日本チームでした。それにしても簡単に諦めない人たち…凄いですよねぇ…。
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