2月6日放送のガイアの夜明け『後悔しない"供養"』ご覧になられましたか?今回の番組は、冒頭から砕かれた墓石がゴミのように扱われるというシーンから始まりました。
いま、東京都内の「お墓」の平均価格は、200万円を超えると言われていましたが、我が家は田舎なのに周辺のお墓はもっと高い気がします。資金的な問題で墓を買うことができず、手元にある遺骨の扱いに悩むケースも多く見られ、そんな悩みを抱える人たちが首都圏には約100万世帯でみられるとも言われているそうです。やはりお墓参りで遠出をしたくないと思うと近場の霊園を探したいけれど、なかなかないんですよね。
これまでの「お墓」の他に、マンションのような霊園であったり、樹木葬であったり、遺骨を宇宙へ打ち上げて散骨する「宇宙葬」といった新しいケースも登場しているらしいのですが…。供養の形は多様化しているものの、故人をどう見送るか、残された家族の選択肢が広がる中、身内を亡くした人たちの中で、「葬式で弔いきれなかった」と後悔している割合は45%にも上るそうです。
ある人は、3年前に夫を癌で亡くし、闘病で大金を費やしたためお金がなく、お墓も買えないままでいました。首都圏では、自分が入るお墓を持たない家庭が約4割あるそうです。また、ある人は、父親が五男のため、自分で用意するしかお墓が持てず、7カ月間も自宅に父の遺骨を保管しておられました。大好きな父のために、墓を建てたいと願うその人の為に提案されたのが、合同のお墓と、自宅にも置ける小さなお墓。
番組では、この他、息子さんが6年にわたって介護を続けてきた寝たきりの母が、医師から「余命1週間」を宣告されると…「母との思い出が詰まった自宅から母を送り出したい」と願って、手作りの葬式をあげる話も取り上げられていました。自宅での手作り葬に、決められた葬式プランはありませんから、母親の想い出の味「ハヤシライス」を、弔問客に振る舞い、母親が好きだったクチナシの花を飾っていきます。心のこもった素敵な葬儀でした。
今、一般葬や社葬は、減少傾向にあり、家族葬、直葬(葬儀を行わない)が増えているとか。私も実は身内だけで故人を偲ぶ家族葬が、今の社会には合っている気がします。他人に気兼ねなく、仕来たりやルールに縛られない、訳の分からない高額な相場に従うことなく弔ってあげた方がと…。
こうした番組を見ると自分が意思表示できなくなる前に、エンディングノートは書かなければならないなぁと思ってしまいます。Wikipediaにはエンディングノートとは、高齢者が人生の終末期に迎える死に備えて自身の希望を書き留めておくノートと説明されていますが、自身が死亡したときや、判断力・意思疎通能力の喪失を伴う病気にかかったときに希望する内容を記すものとされています。
書かれる事柄は特に決まっているわけではなく任意なのですが、主に「病気になったときの延命措置を望むか望まないか」「自身に介護が必要になった際に希望すること」「財産・貴重品に関する情報」「葬儀に対する希望」「相続に対する考え方」「プロフィール・自分史」「家系図」といった中身になります。
法的効力を有する遺言とは異なり、存命中や死後の家族の負担を減らすことを目的としたもので、書籍や文具として実際にエンディングノートが販売されています。私も自分の親に渡したことがありますが、手をつけてはいないようです…。自分の意思表示ができるうちに、健康なうちに、その思いを残してもらえると、残された家族は助かると思うのですが、これはこれで、なかなか難しいようです・・・