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【トルデジアン】という、とんでもない山岳レース…

2017-12-25 NEW!
カテゴリ:つぶやき

 

NHK BS1のドキュメンタリー2時間スペシャル【GREAT RACE▽絶景!アルプス大激走~イタリア・トルデジアン330km】という番組を先日見ました。

 

モンブラン、マッターホルンなど数々の名峰を望むイタリア北部で行われる驚異のレース…『トルデジアン(巨人の旅)』は最高標高3,300m、全長330キロを駆け抜ける壮絶な山岳レースでした。ポピュラーながら凡人にはあり得ないフルマラソン…更にその上を行くトライアスロン…これも、信じ難い世界でしたが、この【トルデジアン】は、そのはるか上を行くメチャクチャな世界で、桁外れな世界に見ているこっちまでおかしくなってしまう世界でした。

 

険しい山道をわずかな休憩だけで走り続けるという過酷な世界にも拘らず、世界のランナーが完走を夢見る憧れのレースだそうで、参加希望が多すぎて参加者を抽選で決める事もあるそうです。…とは言うものの、このレースはベテランランナーにさえも恐れられているレースで、全長330km、登坂24,000m、標高2,000m級20峰を走り抜けるという信じられない世界。

 

最短記録3日間というこのタフなレースを完走できるランナーは50%しかいないというのです。天候は、山ですから、当然、時として最悪となり、強風、低温、雨、みぞれ、雹、雷が襲い、にも拘らず、昼夜問わず走り続けるのです。アルプスの絶景の中のレースですが、夜中や吹雪、10m先さえ見えない霧の中では、とても、それどころではありません。

 

そんな過酷なレースに挑んでいた4人の日本人ランナーが、番組では取りあげられていました。1人目は5位で見事にゴールした小野選手。途中、足を地面につけるだけでも痛いという捻挫で、待機する医者に診てもらうも、「テーピングすれば大丈夫」と医者から一言…。医者も狂っている…と思った瞬間でした。日本人2人目は、初挑戦という飯野選手。睡眠不足から幻覚を見たり、こちらも足の指を痛めたりと、とても走れそうもないのに走り続けていました…

 

日本人最年長、64歳の堀選手…こんな年齢で挑む人がいるのかと絶句です。若ければ良いというわけではないようですね。夜の吹雪の中、一歩間違えれば谷底に落ちてしまうのではないかという中を走ったり、途中仮眠を取ろうとしても神経が高ぶって眠れずに、続けて走る事を選択する選手の姿など、とても信じ難い世界で頑張る高齢者…正直、50代の私より全然若く見えました。

 

制限時間は150時間ということでしたが、この回は悪天候に見舞われて2人行方不明となつて、途中で大会中止…。行方不明者が出た段階で上位にいた望月選手は、『悔いはない』と言いながらも、とても残念そうに見えました。それゃ十分な休養を取る事もなく、殆ど眠りもせずに何十時間も走り続け、ゴール目前で中止にされてしまったのですから…。なんと、この回完走出来たのは、中止が発表されるまでにゴールできた6人だけという結果でした。

 

1位になったのは、これも驚きの51歳。綿密に行程を練り、経験と頭脳で勝ち取った勝利でした。ふと気になって、世の中には、正気の沙汰ではないレースが他にもあるのではないとかと調べてみたところ…あるある・・・

 

Hardrock Endurance Run 100…距離:160km、登坂:10,000m
The Grand Raid Réunion / Diagonale des Fous…距離:164km、登坂:9,917m
Jungle Marathon…距離:254km、登坂:なし
Spartathlon…距離:246km、登坂:1,200m
Dragon’s Back Race…距離:300km、登坂:15,000m
MONTANE® Yukon Arctic Ultra…距離:700km、登坂:6,000m
La Ultra – The High…距離:333km、登坂:5000m x 3セクション
そして、今回のTor des Géants…距離:336km、登坂:24,000m

もはや人間のレースではないようで・・・凄かったぁ・・・
 

 

 

 

 

 

 

 

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