ティータイム

地元愛・家族愛・人間愛に溢れた素敵なお菓子メーカー

2017-10-13 NEW!
カテゴリ:つぶやき

 

10月5日放送のカンブリア宮殿『行列のできる地方銘菓スペシャル①地元愛と親子の絆が生ん

だ感動の菓子メーカー』の回、ご覧になられましたか?全国各地の百貨店で開かれる物産展で

必ず大行列を生み出すという菓子メーカー・ホリが今回の主役でした。

 

客を熱狂させるのは、魚介の旨みが染み込んだ「北海道開拓おかき」や濃厚なシュークリーム

など、地元北海道の素材の味を存分に生かした幅広いジャンルの“他にないお菓子”の数々。

北海道に9店舗構えるだけのホリが、年商100億円にまで成長を続けてきた、その裏には、

徹底的に北海道産の原料にこだわり抜く戦略がありました。

 

牛乳や米はもちろん、リンゴだって可能な限り北海道産。「おかき」に使うのは、えりも町の

昆布に、増毛町の甘エビ、枝幸町のホタテなど、道内を探し歩いて発掘した、おかきの食感や

風味を最高に引き立てる素材ばかり。その上、製品には原料を提供してくれた地域名など、

目立つ様にして売っているのです。人口1万7,000人の田舎町・砂川市から北海道の魅力を

全国に発信し続けるホリ。地域の生産者と一体となって作り上げる地元愛には感服するばか

りでした。

 

現社長のビジネスの原点は、炭鉱に囲まれた砂川市で父が始めたお菓子づくり。苦労して炭鉱

夫に手作り菓子を売っていた父は、「息子たちに辛い思いをさせたくない」と、現社長を薬科

大学に行かせ、大手薬品メーカーに就職させました。しかし、時代の流れの中で、地元の炭坑が

相次ぎ閉鎖し、父が経営難に陥るや、現社長は会社を辞め、兄と共に廃業寸前だった家業を継ぐ

決意をしたのです。

 

親子で力を合わせ、北海道中をトラックで回り、懸命にお菓子を売り歩いていた堀一家が目を

付けたのは、夕張で売れ始めていたおいしいメロン。兄は農家へ仕入れ交渉に通い、父が試作、

現社長が生産設備設計。親子3人で必死に商品開発を続け、メロンの果肉をそのまま生かした

「夕張メロンピュアゼリー」を完成させたのです。いまや北海道のお中元ギフト13年連続1位を

獲得するほどの大ヒット商品となった裏には、「絶対に兄弟喧嘩をするな」という父の教えが

あったと言います。

 

ホリは菓子で稼いだ資金を、ビジネスで支えてくれた地元・北海道に様々な形で還元してき

ました。それが、夕張市で減少するメロン農家の支援。そして、本社のある砂川市では、発売

したお菓子がヒットするたびに砂川市内に工場を建設し、地元の雇用も創出してきました。

 

特筆すべきことは、高齢者でも長く働けるようにと、重労働のロボット化も進めていたこと。

ロボット化は、通常人件費を下げるために行われるものと思って来ましたが、高齢者の負担を

軽減する為とは、本当に素敵な話です。現在では社員の13%が60歳以上。80歳になる従業員も

元気に働き続けているそうです。

 

また、祝60周年記念の時には、当初パーティーを企画していそうですが、『社員が喜ぶものを』

という意見をもとに、お金入りの通帳を配布したとか。パートさんも含めて、勤続年数で金額

差をつけて渡されたとかで、地元愛、家族愛もさることながら、人間愛にも溢れている…そん

な印象を受けました。社長の金言…【従業員が誇りを持てる会社をつくる】…納得です。

 

いつもの村上龍の編集後記では、こんな風に書かれていました。

『「お菓子は人を笑顔にする」創業以来の、ホリの企業理念だ。だが、お菓子は、作り手にも

幸福をもたらすのだと、堀さんと話してそう思った。「もう経営継続は無理だ、店を畳むが、

帰ってくるな」という父親の一報に接し、薬剤師として一家をなしていた堀兄弟は故郷に戻り、

家族一丸となって事業を再興させる。まるで心温まる映画を見るようだ。おいしいお菓子の

数々は、そうやって生まれた。家族の愛情が、お菓子開発への強いモチベーションとなり、

努力や工夫は尽きることなく、そして、多くの人の笑顔につながっていく。』

 

経営者としての魅力もそうですが、人として、本当に魅力ある素敵な方でした。
 

 

 

 

 

 

 

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