7月18日放送のガイアの夜明け”食の革命者”たち~「先人の知恵」で絶品を作る!~ご覧に
なられましたか? 美味しいお話なら大歓迎ですよね。
まずは、新潟県新潟市。地元の食品企業など25社が一丸となった地元ブランド「越後雪室屋」
が立ち上げられています。雪室とは、昭和30年代頃まで使われていた、雪で冷やす“天然
冷蔵庫”のこと。なんと冷蔵庫よりも温度や湿度が安定しているそうなのです。そんな雪室に
一定期間貯蔵することで、食材の糖度が増すことなどが実証されています。こうした『先人の
知恵』を活用して食材を熟成させ、付加価値をつけて売り出しているのです。
そんな越後雪室屋の新しい取り組みが「雪室留学」。雪の降らない地域の食材を、新潟の
雪室で熟成させるという雪国発『熟成革命』。昨年11月には、高知県・四万十町の栗の糖度を
約1.5倍に上げることに成功、「雪室栗」として販売しました。そして今回、新たに挑戦する
のが、佐賀県・白石町のレンコン。
熟成に成功すれば、旬を過ぎた時期でも新たな価値をつけて販売することができ年間通しての
提供が可能になるのです。取組真っ最中の蓮根も初めはえぐみが増してしまったりしていま
したが、試行錯誤していく中で糖度も上がり、旨味も増して料理人のお墨付きを貰えるもの
に仕上がりました。
一方、鹿児島県鹿児島市では、”雪”とは真逆な印象を与える”火山”…。そこでは、今も噴火
活動を繰り返す「桜島」からの火山灰がある為に、屋外に洗濯物を干すことができず、火山
灰が付着した農作物は、葉が傷んでしまうこともあるそうで、まさに“やっかいもの”。
そんな”やっかいもの”の火山灰を使って「絶品の味」を生み出そうというのが、梛木春幸
さん。目をつけたのは、灰の中で食材を熟成させる「灰干し」。天日干しは聞いたことが
ありますが灰干しは初耳です。ところがこの灰干し…魚ならば、臭い成分のアンモニアを
含んだ水分を吸い取って、臭みがなくなるとのこと。また、うま味成分であるアミノ酸が
増幅するという驚きのデータも出ているらしいのです。
今、梛木さんが取り組んでいるのは、漁港で買い手がつかない魚たちを、この灰干しで
“売れる魚”に生まれ変わらせること。地元の食材の「新たな価値」を生み出すことで先行き
不安な漁業の未来を明るくしようというのです。
どこでもできる取り組みではありませんが、だからこそ活かせる地元ならではの特徴…
"食の革命"・・・こんな取組、食に限らず他の場でも沢山ありそうですね。嘆いたり我慢
するばかりではなく"活かす"形で前に進もうとする姿勢、素晴らしいですね。