ティータイム

映画『ちはやぶる』上の句、下の句、そして…

2017-4-24 NEW!

 

映画『ちはやぶる』上の句、下の句の2編、一気に見させて頂きました!元々は、競技

かるたを題材とした少女漫画で、娘が愛読していた事で、私も知ることになり、どんな

物かと今回は実写の映画で知ることになったわけです。

 

第40回日本アカデミー賞では、売れっ子の広瀬すずさんが優秀主演女優賞を獲得して

いますが、個性的な登場人物が織り成すドラマと躍動感のある競技かるたの描写で

楽しく見ることができました。

 

単行本の発行部数は、2014年12月現在で累計1,200万部を突破しているらしいですよ。

少年漫画に通ずる「熱さ」を有する作風から「熱血スポーツ漫画」と評されるそう

ですが、同時に恋愛や友情、離別や再会といった青春ストーリーも描かれていました。

 

大人でも映画としては充分成立していましたし、話の中で使われる百人一首から抜き

出される短歌の言い回しや解釈、込められた思いなど、日本人の心にはピッタリの中身

だった気がします。

 

上の句では、競技かるた関東大会編、下の句は、全国大会編。現在は、ここまでが

映画化されていますので、今度作られる次回作(今年の春に撮影が始まるとの事で

したが…)は、クイーンズ戦なのでしょうか。

 

対戦が終わると死んだように倒れ込んで寝てしまう主人公や、百人一首に惚れ込んで

タイムスリップしている呉服屋の女の子、学力優秀で部活をする気のなかった机君他

面白いキャスティングもさることながら、競技かるたでは、札が飛んで行って壁などに

突き刺さるシーンなど迫力もあり、是非お勧めの映画でした。
 

 

 

 

 

 

 

 

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実話が基のキャプテン・フィリップス

2017-4-20 NEW!

 

先日、2009年4月に起こった実話を基に作られた、トム・ハンクス主演の映画『キャプテン・

フィリップス』を見ました。あの『ソマリアの海賊』に襲われた貨物船の船長の物語です。

 

ソマリア人漁師のムセたちは、彼らのボスから金を稼ぐよう強要され、ムセはナジェとエルミ、

10代半ばのビラルを連れて海賊行為を行おうとしていました。この出だしを見ていないと

ラストシーンの船長の言葉が生きてきません。

 

フィリップス船長が舵を取るコンテナ船アラバマ号は、最初の接触で海賊の追跡を振り切る

ことに成功しますが、2度目の接触では振り切ることができず、梯子を使って船に侵入した

わずか4人に。武装していなかったアラバマ号はあっという間にシージャックされてしまい

ます。

 

海賊がブリッジに乗り込む前に、フィリップス船長は、乗組員を機関室に隠れさせます。

乗組員たちも連携して海賊の隙を探し、海賊リーダーのムセを捕らえ、解放する条件に下船を

求めますが、救命ボートに海賊が乗ったとき、フィリップス船長を解放せずにボートを海に

落とし、船長は人質として連れ去られてしまいます。

 

船員の救出と引き換えに4日間にわたって海賊の人質となった船長の運命と、海軍特殊部隊

ネイビーシールズによる救出作戦を、緊張感あふれる演出で描いていきます。船長としての

誇りと拘束された恐怖を体現するトム・ハンクスの熱演と、リアルで迫力ある救出劇に目が

行ってしまい、シールズの凄さをアピールしているかのように見えてしまいますが…。

 

ラストの緊張感あふれる中で船長が10代のビラルに話しかけたワンカットの言葉が、オープ

ニングで命令されてやってきたムセ達の状況を思い起こさせ、何とも貧しい海賊と若者の死が

哀しく心に残ったのです。一瞬で終わるこのシーンを見逃してしまったら、シールズ凄いなぁ

で終わっていたでしょう。

 

もっと、こうした海賊の貧しさ、10代半ばの成人しきっていない若者が巻き込まれている事

…そんな部分をしっかり描けていれば、ノミネートだけでなく受賞までたどり着けたのでは

ないかと感じ、残念でもありました。それにしても円熟期を迎えたのか、トム・ハンクスの

演技は素晴らしかったです・・・。


 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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家族の良さが分かる映画『はなちゃんのみそ汁』

2017-3-9 NEW!

 

先日、映画『はなちゃんのみそ汁』を観ました。この作品は乳ガンを患う千恵さんの闘病と

その最中に産まれたはなちゃん、ご主人の信吾さんの生活を綴ったブログ『早寝早起き

玄米生活』の書籍化された作品をさらに映画化したものです。以前、日本テレビ系列

「愛は地球を救う」ドラマスペシャル』として、2014年8月30日にも単発でドラマとして

放送されています。

 

新聞記者の信吾さんは、音大生の千恵さんと出会い、結婚も考え始めた矢先、乳ガンが発覚

します。それでも信吾さんは千恵さんを支えようと誓い、二人は結婚。左乳房が摘出され、

抗ガン剤を用いた治療が始まり、苦しみぬきながらも治療は成功します。しかし、医師から

再発のリスクを説明され、子どもを産むとガンが再発する可能性が高くなることを告げられ

ます。

 

千恵さんは、あきらめかけたものの、父親からの『死んでも良いから産め』という一言。

夫の子供が欲しいという気持ちを感じ取り、長女・はなちゃんを出産していきます。一旦は

治ったガンでしてが、何度となく再発し娘に自分が居なくなった後の健康への願いを込めて

『はなちゃんのみそ汁』が作られていくのです。

 

父親からの『死んでも良いから産め』という言葉は、子供がいれば生きようとする力が強く

なるという深い思いのあったことについて、千恵さんが話すシーンは、母親の強さを実感

しました。また、映画の中では『ガン』という言葉が悪いと千恵さんが語るシーンがあり

『ポン』にしてくれと言われて会話が進むところがありますが、泣きながらも笑えてしまう

…重苦しいばかりの映画ではなくて、涙あり笑いあり、人の温かさや強さを感じられる素晴

らしい作品として仕上がっていました。

 

後半のステージでうたわれる歌は一青窈さんの『満点星』でしたが、曲を構成している歌詞も

素晴らしく、是非お勧めの感動ものの映画でした。沢山、笑いながら泣かせて頂きました。
 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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映画『ラストナイツ』を見ました

2017-3-6 NEW!

 

『ラストナイツ』という映画を週末に見ました。日本では年末定番の『忠臣蔵』を題材

にした洋画で、忠臣蔵を封建的な架空の帝国に置き換え、騎士たちが活躍する映画に

仕上げた作品で、紀里谷和明監督のハリウッド初進出作品だったようです。

 

似た様なタイトルで『ラストサムライ』という映画もありましたよね。確かトム・クルー

ズが主演で、日本人も多く出演しており、明治初頭の日本を舞台に、時代から取り残され

た侍達の生き様を描いたものでした。

 

話は元に戻して、この『ラストナイツ』…日本では2015年11月14日に公開され、14日・

15日の国内映画ランキングで12位となった…という事がwikipediaには、書かれていま

したが海外での評価も低く、日本でもあまり話題にはならなかった様です。

 

私の中ではわりと評価の良かった『ラストサムライ』よりは、こちらの方がしっくりきま

したが…。何て言えば良いのでしょうか、忠臣蔵を元にして作られているせいか、多少の

違和感はあったものの、勧善懲悪という、日本人にはお馴染みの水戸黄門や遠山の金さん

みたいな展開が、鑑賞後の気分も良く馴染めたのでしょうね。

 

紀里谷和明監督と言うと、歌手の宇多田ヒカルさんと2002年に結婚し、5年ほどで離婚

した人…映画作品では『キャシャーン』…そんな事がよく知られているのかも知れま

せんが、映画の中ではありがちな残酷なシーンや見苦しいシーンは想像できる形で

映されていないので、不快な思いも殆どなく見られました。

 

厳しい評価に終わった本作でしたが、娯楽作品としての映画作り、これからに期待したい

です。
 

 

 

 

 

 

 

 

 

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不屈の精神…映画『シービスケット』

2017-2-27 NEW!

 

先週末、映画『シービスケット』を見ました。この映画は1930年代、大恐慌下のアメリカで

あった実話をもとにして作られたもので、第76回アカデミー賞では、作品賞を初め7部門に

ノミネートされました。その他、報知映画賞海外作品賞を受賞。日本アカデミー賞優秀

外国作品賞も受賞している感動の映画です。

 

大恐慌時代。息子を事故で亡くし、それを機に夫婦仲まで悪くなって離婚…という悲しい

過去を持ったオーナー(馬主)ハワードと、裕福だった家庭が大恐慌によって家を失い、

生活苦から幼少にして両親に売られてしまったジョッキー(騎手)レッドと、馬の命を、

足の怪我ぐらいで簡単に奪う事に嫌気がさした調教師スミス…3人の奇跡と感動の物語です。

 

映画のタイトルにもなっているシービスケットは体高150センチの小柄な馬です。性格は

穏やかで1日の大半を睡眠に費やし、小さい割りに食べる量は他の馬の2倍をたいらげて

いました。その性格の穏やかさゆえに競走馬にはなれず、競走馬のトレーニング相手として、

環境の悪い中で育てられていきました。

 

やがて不満と怒りがたまってか、シービスケットは、手のつけられない荒馬になっていきます。

その様子が騎手であるレッドと重なる部分があって、人と馬のつながりを感じさせる様に

描かれていくのです。

 

馬主のハワードは調教師スミスの勧めもあり、シービスケットを2,000ドルという安値で

買いました。馬の気持ちを理解できる調教師スミスと騎手のレッドは、荒馬のシービスケットを

うまく馴らし、馬場を使った練習では、コースレコードをたたき出せるまでに能力を開花させ、

レースでも連戦連勝を続けていきました。

 

世間は小柄なシービスケットが活躍する姿に声援を送り、シービスケットは時代のヒーロー

となり、やがて蹄鉄のサイン会をするなど、西部では一躍大人気者となっていきます。まぁ、

ここまででも映画としては充分満足できる作品になっているのですが、まだまだ山場は

続いていきます。

 

全部ご紹介してしまうと面白くないので、ここからは簡単に触れますと、その後、マスコミも

巻き込んでの東部の最強馬との対決。対決直前の波乱。レッドのトラブル、レース後の

シービスケットの怪我。レッドは騎手を、シービスケットは走ることが不可能とされ、

レースから離れて、心で結ばれた穏やかな生活を送っていくのですが…。

 

人と馬との絆によって起こされていく奇跡…それは、奇跡ではなくて、努力から得られた

物であって、奇跡が待つだけのものではない事を、不屈の精神で起こせる事を教えられた

そんな気がした素晴らしく、また、感動した映画でした。機会があれば是非一度ご覧下さい。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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映画『コードネーム U.N.C.L.E.』…『0011ナポレオン・ソロ』

2017-2-6 NEW!

 

『コードネーム U.N.C.L.E.』は、2015年の英米合作のスパイ映画ですが、1960年代に

アメリカや日本で放映されたテレビドラマ『0011ナポレオン・ソロ』のリメイク

映画という事で、映画の中に「ナポレオン・ソロ」という人物が登場してきた瞬間に、

「これって・・・」と…。久々に見た、スパイ感溢れる名作に仕上がっていました。

 

東西冷戦の最中の1960年代前半。CIAエージェントのナポレオン・ソロとKGB

エージェントのイリヤ・クリヤキンは核兵器拡散をたくらむ謎多き国際犯罪組織を

制圧するために、長年の政治的対立を超えて手を組むことになります。そもそも

アメリカとソ連が手を組むなんてところからギクシャク感満載で面白く・・・

 

思考や方法論も異なる二人は、組織につながる手掛かりである行方をくらました

科学者の娘を守り、核兵器の大量生産を阻止すべく奔走していくのですが、出だし

からソロとクリヤキンのやり取りがお国柄満載で、全く飽きずに最後まで見る事が

出来ました。

 

0011ナポレオン・ソロ と言えば、1960年代、日本では『ビートルズか!?ナポレオン・

ソロか!?』と言われるほどの大人気番組となっており、1961年生まれの私でさえ、

再放送で見ていたのか、番組名だけは覚えていたほどのもの・・・。

 

U.N.C.L.E.とは世界の法と秩序を守る国際機関で“United Network Command for Law

and Enforcement”(法執行のための連合網司令部)の略だそうで、勿論、このドラマ

内のオリジナルの組織ですが、番組のエンディング・クレジットでは、あたかも

実在の組織のごとく、番組がアンクルの協力で制作されたと明記されているそうです。

 

こんな洒落っ気のあるところからも伺えますが、キャラの設定がしっかりしている

ことから、見ている側も行動が分かりやすく、笑いながらスリルを楽しめました。

まだご覧になられていない方、ちょっとお薦めの娯楽作品です。


 

 

 

 

 

 

 

 

 

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『不屈の精神』に感動した『ブリッジ・オブ・スパイ』

2016-11-1 NEW!

 

先日、スピルバーグ監督の『ブリッジ・オブ・スパイ』を見ました!久々の映画ネタです。

 

さて、実話を基にして作られた物語のあらすじはこんな感じです。

冷戦中の1957年、ブルックリンで画家を装い諜報活動を行っていたソ連のスパイ、

アベルは、FBIに逮捕されます。保険担当の弁護士 ドノヴァンは、連邦裁判所

弁護士会の弁護士全員の推薦を受け、アベル担当の弁護士として選出されます。

ドノヴァンは刑事事件を何年も担当していないことやスパイという自国の敵を

弁護し非難を受けることを心配し、即答は避けますが、アベルと会って話すことで

覚悟を決めて行きます。

 

敵国スパイを弁護したことで世間の目が厳しくなるなか無罪を求めて弁護する

ドノヴァンでしたが、陪審評決は全員一致で有罪。死刑判決だけはなんとか回避

しようと判事の自宅を訪問したドノヴァンは、将来アメリカ人がソ連の捕虜となった

場合の交換材料として生かしておくことを提言します。

 

判事からそのことに疑問を呈され、ドノヴァンは切り札としてだけでなく人道的な

面でアベルが祖国に忠誠を誓っているだけの無害な人物だと答えると、判事の心証が

変わり誰もが確信していた死刑判決を回避することに成功し、懲役刑の判決が下されます。

 

ドノヴァンはさらに刑を軽くしようと最高裁への上訴を決め、アベルから危険だと

忠告されながらも弁護を続けますが、マスコミが裁判をスキャンダラスに報じ、

ドノヴァン家は自宅を銃撃されるなど過激なバッシングを受けるようになって

しまいます。

 

一方、時を同じくしてソ連の上空でカメラによる偵察を行っていたアメリカ兵の

パワーズは、偵察機に向けて発射された地対空ミサイルが命中し撃墜。捕らえられた

パワーズはソ連の裁判で禁固10年の判決を下されます。アベルを国民と認めたくない

ソ連は、東ドイツを経由して、アメリカ人パイロットとの捕虜交換を提案し、

ドノヴァンは、民間人としてスパイ交換の交渉役を担うよう依頼されます。

 

そして最後の登場人物…ベルリンの壁が建設されつつあるドイツでは、アメリカ人

留学生 フレデリックが東ベルリンにいる恋人と西側へ逃走を図りますが捕らえられて

しまいます。ドノヴァンはアベルとパイロットの交換交渉を開始するため東ベルリン

にあるソ連大使館を目指し、もう1人の救いたい人、アメリカ人留学生の事を知ります。

 

ここから、アベルとアメリカ人2人との2対1の交換交渉が始まっていきます。映画の

中で強く意識して描かれていたのは『不屈の精神』。ソ連のスパイ、アベルの為に

頑張れたのは、アベルの『不屈の精神』を主人公が受け取ったから。そんなアベルの

弁護や2対1の難しい交換交渉に立ち向かえたのは主人公ドノヴァンの『不屈の精神』。

 

物語の終わりでは、自国に帰れるアベルが、そんなドノヴァンの為に再び『不屈の

精神』で応えて行きます。この辺からはクライマックスなので映画でどうぞ…。

 

ちなみに題名の『ブリッジ・オブ・スパイ』とはスパイ交換が行われたグリー

ニッケ橋を指しています。クライマックスの演出は…さすがのスピルバーグ監督で、

感動間違いなしの是非ご覧いただきたい映画でした。

うーん、SFやスペクタクル、アクションやラブストーリーも良いけれど、実話を

基にして作られた映画には、一味違った深みがあって、やっぱり良いですよねぇ…。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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映画『アミスタッド』

2016-8-17 NEW!

 

先日、映画『アミスタッド』を観ました。この映画はアミスタッド号事件を題材に

スティーヴン・スピルバーグが映画化したもので、感動の名作です。

 

19世紀半ば、アフリカの大地でライオンを倒した24歳の男・シンケは妻と子供の3人で

幸せに暮らしていましたが、ある日突然拉致され、53人の仲間達と共にアミスタッド号に

商品(奴隷)として積み込まれてしまいます。

 

3日後、船はキューバ沖で遭難。その混乱をついたシンケ達は反乱を起こし、乗組員を

次々と殺し自由を取り戻します。シンケを含む39人の生存者達は、殺さずに生かして

おいた舵取り役のルイスとモンテスに生まれ故郷まで、船を操作するよう命じましたが、

騙され、2か月後、アフリカではなくアメリカに連れて行かれます。

 

言葉の通じないアメリカで投獄され、殺人の罪を負わされてしまうのです。裁判に

かけられた彼らを見た元大統領・ジョン・クィンシー・アダムズは、若い弁護士

ボールドウィンの助けを借りながら、シンケ達の自由を取り戻という内容です。

 

1840年、連邦予審法廷は、これらのアフリカ人たちについては、もともとのアフリカ

大陸からの移送が非合法であったと認定し、彼等は法的に奴隷ではなく、自由の身に

あると認めます。1841年3月9日、合衆国最高裁判所によりこれらの事項が認められ、

1842年、これらのアフリカ人たちは故郷へ帰還していくのです。

 

奴隷として船に積まれた人達が、食料不足から鎖に繋がれて生きたまま海に捨てられて

いくシーンは、本当にこんな事が行われていたのかと言葉を失うほどでした。スペイン

からの圧力や南北アメリカのお国事情も絡んでの裁判のやり取りは興味深いものでした。

興業的には成功しなかったそうですが、その内容は史実を忠実に再現したとされ、

『シンドラーのリスト』に続く歴史映画の傑作として高い評価を得ていて、お薦めの

中身の濃い、素晴らしい映画でした。

 

また、映画とは離れてしまいますが、主役のシンケは、ボビー・オロゴンさんに

似ているなぁと思ったり、元大統領役のアンソニー・ホプキンスは、やっぱり

素晴らしい役者さんだなぁと思ったりもして、是非見て頂きたいと思います。
 

 

 

 

 

 

 

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小説『石を積むひと』から生まれた素敵な映画

2016-8-3 NEW!

 

『愛を積むひと』は2015年の日本の映画ですが、原作はアメリカのエドワード

・ムーニー・Jrの小説「石を積むひと」で、日本用に再構成されたもの。

 

 

佐藤浩市と樋口可南子が夫婦役を演じていますが、2人の演技も素晴らしいもので、

北海道で第2の人生を送る熟年夫婦の愛と絆を描いた感動の映画です。

 

東京の下町で営んでいた工場をたたみ、豊かな老後を求めて良子(樋口可南子)の

望む北海道に移住してきた2人。ガーデニングや内装アレンジなど、充実した毎日を

楽しむ良子に対し、仕事一筋だった篤史(佐藤浩市)は暇を持て余すばかり。

 

そんな夫を見かねた良子は、篤史に家の周りの石塀づくりを頼みます。心臓を患い、

良くない状態である事が分かりながらも、夫の事を思い病状を明かさない良子。

ところが、良子の持病である心臓病が悪化し、篤史の願いもむなしく亡くなって

しまいます。

 

妻の死に絶望し、生活も荒んで心を閉ざした篤史でしたが、彼女が死の直前に

綴った自分宛の手紙を、ふとしたきっかけで見つけます。良子は、自分が亡く

なった後の夫の事を思い、前に進めるように手紙で後押ししてくれたのです。

打ち込めなかった石塀にも、手紙を読んだ事で心が込められるようになり、周囲の

人々や疎遠だった娘との関わりも取り戻していきます。

 

映画の中で重要な役割を果たしていた手紙は、アルバムに入れられた1通、それと

アルバイトに来ていた青年の彼女に預けられた1通。それから父である篤史から

娘に宛てられた1通。

 

小さな町工場の仕事だった為に結婚当初から決して裕福ではなかったので、結婚

記念日には毎年『1粒の真珠』を奥さんにプレゼントしていた篤史。1年に1粒だから、

これまで溜まってきた真珠も不揃いで、色も形もバラバラ。それでも、年を重ねる

事で、1つの味わい深いネックレスになっていくという…素敵な話。こんな結婚

記念日のプレゼントも良いなぁと感心してしまいました。

 

物語では途中、これまでためられてきたネックレスになりかけの真珠が盗まれて

しまうのですが、後半では疎遠になっていた娘に送る手紙の中で重要な役割を

果たしていきます。詳しく説明したいところですが、是非見て欲しい映画でした。

 

物の豊かさではなく、人の温かさと語らぬ想いを感じられた、素敵な映画でした。
 

 

 

 

 

 

 

 

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『自由に生きられる』事を映画『あん』から教えられ・・・

2016-7-21 NEW!

 

先日、ドリアン助川さんが書かれた『あん』という映画を見させていただきました。

きっかけは和菓子の源『あん』が好きだからという軽い感じだったのですが、全然

違った意味で中身のある良い映画で、是非、ご紹介したく、書かせて頂きました。

 

あらすじはこうです。

*************************************************************************

桜の咲き乱れる公園に面したどら焼き屋で、辛い過去を背負う千太郎(永瀬正敏)は、

雇われ店長として、どら焼きを焼いていました。物静かで、そんなにやる気に燃えて

いる訳でもない主人公。

 

ある日この店を徳江(樹木希林)という手の不自由な老婆が訪れ、バイトに雇って

くれと千太郎に懇願してきます。ところが、バイト代は少しで良いから働かせて

欲しいと言ってきた彼女を、いい加減にあしらい、帰らせてしまう千太郎。

 

手渡された手作りのあんも、一度はゴミ箱に捨ててしまうのですが、何故か気に

なって取り上げ舐めた途端に、彼はその味の佳さに驚きます。徳江は50年小豆を

愛情をこめて煮込み続けた『あん』の達人だったのです。

 

店の常連である中学生ワカナに話すと、薦められて、千太郎は徳江を雇うことに

します。すると瞬く間に徳江のあんを使ったどら焼きの美味さが評判になり、

やがて大勢の客が店に詰めかけるようになります。

 

ところが喜びもつかの間、店のオーナーが、徳江がかつてハンセン病であったとの

噂を聞きつけ、千太郎に解雇しろと詰め寄ってきます。そして、その噂が広まった為か

客足はピタリと途絶え、それを察した徳江は店に来なくなってしまいます。

 

素材を愛した尊敬すべき料理人、徳江を追い込んだ自分に憤り、酒に溺れてしまう

千太郎でしたが、ワカナが彼を誘い、ハンセン病感染者を隔離する施設に向かいます。

そこにいた徳江は、淡々と自分も自由に生きたかった、との思いを語るのです。

 

『私は、ワカナちゃんと同じぐらいの時に、兄に連れられてここへ来たの』

『家から持参した服さえ燃やされて、私は家族も思い出も奪われて閉じ込められた…』

そんな感じの話をすると、もう。ただ死ぬのを待っているような雰囲気をかもし

出していました。

************************************************************************

 

働くときの様子、死を待つ様子…樹木希林の演技の素晴らしいこと…圧巻でした。

差別や偏見で奪われた自由、それは命を奪うのに等しいほど、残酷な仕打ちです。

思慮深く、小豆にさえ、思いをかけられる徳江の生き様を通して、差別や偏見の

罪深さを思い知らされました。

 

・・・と同時に、自由に生きられるのに、自ら扉を閉じてしまう事を哀れむ徳江の

『もっと自由に生きて良いんだよ』

・・・という優しいメッセージを受け取ったのでした。

映画のラストシーンは、桜に包まれる中、主人公に与えられた『自由』が映し出され

ていました。人間の醜さと、優しさと、差別と自由と…見始めは軽いきっかけでしたが、

終わってみれば、心に染みる、本当に良い映画でした。
 

 

 

 

 

 

 

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