ティータイム

選挙は、【木を植えられる人】が代表になれる政党へ

2019-7-19 NEW!

ご無沙汰しております。6月決算に加えて会社システムの切り替えやら、就業規則の大改定やらも重なって、アップアップの状態が続いてしまい、アップができずに間が空いてしまいました。…と、姉妹サイトの出だしをコピペ(^^;)…とは言え、21日の選挙も近づいている訳で、世の中を良い方向に向かわせたいと切に願っている私としてはブログを通して訴えるくらいしか「できる事がない…」と今回の更新に至っております。・・・とここまでがコピペです。

 

姉妹サイトと言えば【リーダーとして望まれるもの】そんなタイトルのシリーズものとして書かせて頂いたことがありますが、正に今週21日は選挙の日。私たちがリーダーを選ぶための大切な日になっていきます。ちなみに前回姉妹サイトのシリーズはこちらから・・・
https://www.labinnew.net/blog/リーダーとして望まれるものプロローグ/

 

選挙の直前には年金の騒ぎがあって、そんな事が選ぶ基準と語る人も多いようですが、年金の無駄遣いについては、グリーンピアの損失から、不必要な高級車の購入等、それこそ【悪夢の自民党】が長年メチャクチャにしてきたので、簡単に改善できるものではなくなっています。そんな事より、まだまだ安倍首相が語る良さげなアピールはデータ改ざんやら良いところだけアピールと言った裏が沢山あるではありませんか。

 

注目すべきは所得が増えて豊かになったというお話。1世帯当たりの平均所得金額は2017年に551万6千円。全世帯の「平均」は551万円ですが、「中央値」は423万円。「100万円~200万円未満」と「200~300万円未満」がそれぞれ13.7%、「300万円~400万円未満」が13.6%と多く、平均の551万円以下の割合は62.4%に上っています。平均値で良さをアピールしようとも、平均値を押し上げているのは、極一部の富裕層であって、大半は平均以下なのです。

 

「老後2000万円」問題が取り沙汰されていますが、収入は公的年金・恩給だけという高齢者世帯は51.1%と、ほぼ半数。生活意識では「大変苦しい」(24.4%)、「やや苦しい」(33.3%)が合計57.7%だったのに対し、「普通」は38.1%、「ややゆとりがある」「ゆとりがある」は合計4.3%にとどまりました。安倍さんや麻生さんの周りにいる豊かな人たちしかゆとりは感じられないものかと…。特に児童のいる世帯では、「大変苦しい」(27.4%)、「苦しい」(34.6%)が合計62.1%にも上っていました。

 

姉妹サイトのラビニューでも昨日書かせて頂きましたが、「日本には民主主義によく似た形があるだけ」を彷彿とさせる、加計学園の獣医学部新設問題、文書改竄問題、沖縄への強硬、役人の自殺、挙げ句の果てには数で相当有利に立っているはずなのに、立憲民主党の枝野幸男代表を「民主党の枝野さん」とわざと「言い間違い」をして選挙妨害とも思える言動を続け、ズル賢いのかSNSを上手く活用して若い世代を手玉に取ろうとしています。

 

立憲民主党の枝野さんが「一種の選挙妨害だ」と批判をすると、今度は「毎回(党名が)変わると間違えてしまう。そんなに怒るんだったら、何年も同じ党名で頑張ってもらいたい」と発言するなど、悔い改めるどころか数の有利に立っている事で「言いたい放題」「やりたい放題」。それこそ民主党の歴史をちゃんと知っているハズなのに、狸もほどほどにして欲しいもの。

 

これこそ「日本には民主主義によく似た形があるだけ」であって、新たな法案を通す過程にしても、討論ではなくて強硬ばかり…。今、『新聞記者』が大ヒットしているそうですが、こんな政治の状況に酷似した中身となって注目を集めているようで、今一番見たい映画となっています。

 

原作は、菅官房長官の会見で、他の記者が聞かない質問を次々に浴びせかけ、菅の顔を歪ませたことで名をはせた、東京新聞の望月衣塑子さんの『新聞記者』(角川新書)というもの。菅義偉官房長官が記者会見で「ここは質問に答える場所ではない」と発言した時は、本当に驚かされましたよね。ちなみに公式サイトはこちら。https://shimbunkisha.jp/
関連する映画の紹介ニュースがこちら。
https://headlines.yahoo.co.jp/article?a=20190710-00029272-president-soci&p=1
記事の中では、筆者がこんな事を話していました。

 

『安倍政権になって、言論・報道の自由度はさらに狭められている。国民に寄り添うといいながら、都合の悪い質問は、無視する、答えない、話を違う方向にねじ曲げてしまう。これほど、国民をばかにした政権を、私は知らない。』全く同感です。

 

また昨今気になるのが韓国との関係。今や77%もの人が日本人嫌いという数字まで見せつけられ、韓国に在住の日本人の身の安全まで心配になってきました。沖縄問題にしてもそうですが、どうも真摯に向き合って、話し合う事が出来ない人なんでしょうね。それゃ、韓国がしている可笑しな事は沢山ありますが、常任理事国を目指しているのであれば、トランプの様なやり方ではなく、負けても会場の掃除をしていくサッカー選手の様に、日本人としての誇りを持って接して欲しいものです。

 

先日の事務レベルの話し合いにしても、あんなに酷い会場での対応は日本人のおもてなしの心に反するし、失礼極まりないこと。相手の話を受け入れるかいなかは別として、国としての品位に欠けていたかと私は感じました。韓国の可笑しなことを、しっかりと提示してそれを広く伝え、納得のいく対応をして欲しいものです。争いごとは好きではありません。話し合う事で分かりあえる道を探すべきです。

 

とは言え、出口調査では、相変わらず自民党の支持が多いようで、こんな事を書いている私は異端なのかもしれませんが、例えば「国の安定」さえ良ければ、人として納得できない首相が上に立っても構わないという事なのでしょうか。恥ずかしい首相をトップに立たせて、ただ同調ばかりする政党も信じられません。長きに渡って政治を動かし、様々な利権を手にし、富裕層と癒着している現状を守る事が、平均以下の所得を得ている私たちが望むことなのでしょうか。

 

野党の中から新たに政権を得る政党が出たとしても、当面は不安定になるかも知れません。それでも、これからの若い世代に自信を持って日本を自慢できるようになってもらうために、新たな勢力に任せてみませんか。

 

「木を植えた男」というお話をご存知でしょうか。フランスの作家ジャン・ジオノの短編小説で、1953年に発表されたものですが、私はこのお話がとても好きで、1987年には同作を原作として、フレデリック・バックの監督・脚本で同名の短編アニメが公開され、アカデミー短編アニメ賞を受賞。1989年には絵本も発表され、私はそれを宝物のように保管しています。

 

物語は若者が荒れ果てた高地で、一人暮らしをしている初老の男と出会う所から始まります。選別された【どんぐり】を荒野に埋め続ける初老の男。直ぐに結果を見る事は出来ませんが、年月が流れると荒野は豊かな森へと変貌していくのです。誰にも知られることなく【どんぐり】を埋め続ける男。自民党なら【安定】ではなくて、本当に真摯に国民と向き合う、声を聞ける人たちに、木を植える時間を持ってもらいませんか?今の自分の都合ではなくて、これからを担う若い人たちの為に「芽が出て木が育ち、本当に豊かになる世の中」を目指しませんか??

 

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ご無沙汰しておりましたが・・・君の名は・・・?

2018-8-20 NEW!

 

資格獲得の取り組みやら、決算、更には、お盆休みと…長々とご無沙汰しておりました。今年は、更に少し長めのお休みを頂きましたが、時間があっても先立つものがなく、自宅でテレビ&ゲーム三昧…。そして、今更ながら、映画【君の名は。】を観させて頂きました。このお盆休み期間中も出勤し、担当業務を頑張って頂いている方々には本当に感謝しなければなりません。

 

さてさて、いつもなら…ここから本代へと入りたいところですが、今週半ばに前期決算の会計監査が行われる為…申し訳ありませんが、姉妹サイトの方で、とりあえず我慢して頂けると有り難いです。姉妹サイトのブログもしばらく休んでおりましたが、こちらは本日、更新させて頂きましたので・・・m(_ _;)m・・・姉妹サイトも宜しくお願いします。

 

 

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運命の2人…零細工場の息子と大企業の御曹司

2018-6-26 NEW!

先週末、池井戸潤の【アキラとあきら】全9話を一気に観ました。いつもなら、土日のどちらかで、家族をショッピングモールに連れていき、残る一日は家事のお手伝いといったパターンなのですが、先週は家族バラバラの予定が入っていたので、ドップリWOWOWドラマ三昧。

 

この【アキラとあきら】は、昨年の夏から秋にかけてWOWOWで放送されたものですが、オンデマンドという便利な利用法がWOWOWにはありまして、今回はそれをフル活用させて頂いたという訳です。

 

ドラマは斎藤工演じる零細工場の息子・山崎瑛(あきら)と向井理演じる大手海運会社東海郵船の御曹司・階堂彬(かいどうあきら)という同じ年齢の全く異なる人生を歩いてきた二人が、メガバンクへの就職という形で出会い、苦難を乗り越えて成長していく様を描いています。

 

宿命という言葉が何度も出てくるので、【アキラとあきら】ではなくて【宿命】というタイトルでも良かったのではと思ったりもしましたが、それはそれ。互いに宿命を背負い、2人の人生が幼少からの30年という長い月日の中で、何度か交差していたことを知り、深い絆が結ばれていきます。

 

物語は、そんな2人の「アキラとあきら」が、過酷で大きな試練を打ち砕いていくという痛快なもの。物語の舞台が、1970年代前半から2000年代前半の約30年間、あのオイルショックからバブル期、失われた10年を背景としていたので、そんな中を生きてきた私は、納得しながら楽しく観る事ができました。

 

そもそも、この【アキラとあきら】を観ようと思ったのは、同じWOWOWのドラマ【メガバンク最終決戦】を観た事がきっかけだったのですが、もうすっかりWOWOWドラマにド・ハマリ中。この【アキラとあきら】は、以前から気になってはいたのですが、そもそも斎藤工と向井理っていう格好良すぎる2人が主役を演じている事から、見かけ重視で中身は…なんて思いもあったり、ヒガミもあったりで放置していたのです。だって、ズルいと思いませんか?こんなに格好良くて、おまけに声も良くて、身長も184㎝と182㎝って…。

 

おっと、話がズレてきたので元に戻しますが、このドラマ、観終わるまでは池井戸潤の作品とは知らなかったのですが、観終わって『銀行員』が多く絡んでいたことから、気になって調べてみたら、やっぱり池井戸さんの作品。本作は、2006年から2009年の約3年かけて『問題小説』に連載されました。

 

約30年という年月を丹念に語るスタイルが、池井戸さんとしては新鮮であり、二人の主人公を対等に描くなど、それまでの作品と比べて革新的な要素が含まれていると評価されたようです。ところが、本作の連載終了後、約8年間も単行本として出版されないままで、昨年ドラマ化されたことがきっかけで、同年5月に書籍化されたという妙な経歴の作品。

 

池井戸さんは【半沢直樹】や【下町ロケット】【陸王】など、ヒット作を多く出していますが、この銀行員の絡み方が気になったので調べてみると、やっぱり元銀行員だったのです。大人向け、それも、ある程度社会経験を積んできた人たちが、臨場感を持ちやすく楽しめるのかもしれません。

 

いや、池井戸さんに限らず、ちょっとビジネスドラマ・社会派ドラマ、面白いですよねぇ・・・。今度、一気に観ようと目論んでいるのは、【不発弾~ブラックマネーを操る男~】ですかねぇ…椎名桔平さんにも、【メガバンク最終決戦】でハマったのですよねぇ・・・

 

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音楽が3つの点を繋いでいく感動の映画【奇跡のシンフォニー】

2018-5-16 NEW!

 

先日『奇跡のシンフォニー』という2007年公開のアメリカ映画を見ました。主演は『チャーリーとチョコレート工場』で知られるフレディ・ハイモアで、助演男優として1990年『いまを生きる』や1995年『ジュマンジ』で知られる今は亡きロビン・ウィリアムズが悪役で登場しています。

 

音楽が奇跡の再開を果たしてくれるという展開で、何となくエンディングの予想はできてしまうのですが、とにかく映画の中で流れる曲は、素晴らしい曲ばかりで、第80回アカデミー賞歌曲賞にノミネートされたのもうなづけます。さらに主役の子供は、あの『シックスセンス』の名子役を思い出させる澄んだ瞳の持ち主。久々に感動して、単純に泣けてしまいました。

 

半ネタバレの物語は…

 

ニューヨーク近郊の孤児院で暮らす少年エヴァンは、両親が必ず迎えに来ると信じているものの、11歳になるまでその願いがかなう事はありませんでした。ある日不思議な音に導かれるように彼は孤児院を抜け出してしまいます。たどり着いたマンハッタンで様々な出会いを経てエヴァンは音楽の才能を開花させていきます。

 

一方、彼の母ライラは、自分の子供は死産でこの世にはいないと思って、クラシック音楽の世界を離れて、学校の先生をしていました。ある日、子供が死産と言い聞かせていたライラの父親が、死を目前に子供の存在を教えてくれます。生きていることは分かったものの、実の息子の名前も居場所も分からないライラは、必死になって孤児院を探していきます。

 

ライラと結ばれること無く、ライラの父親に間を引き裂かれ、一時は悲嘆にくれていた父ルイスも、それを機にバンド活動を辞めてビジネスマンとして生きていました。ところが、ビジネスのトラブルが起こると、音楽に導かれるかのようにマンハッタンへ向かいます・・・。

 

全く、繋がりのない息子・母親・父親の3つの点が、それぞれが支えにしてきた音楽を通して、手繰り寄せられるようにセントラルパークに引き寄せられていく・・・。分かっていながらも、感動もので、涙が込み上げてしまったのは、やはり主役の子供の演技力だったのでしょうか…。

 

奇跡を信じたいという方には、是非、お薦めの感動の映画でした。

 

 

 

 

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珍しい映画で【懐かしさ】の宝探しを!!

2018-4-20 NEW!

 

先日、『おじいちゃんはデブゴン』というカンフー映画を見ました。あの『燃えよデブゴン』シリーズのサモ・ハン・キンポ―が主役という事で、懐かしさのあまりに見てしまったのです。この映画は、香港映画界の重鎮であるサモ・ハン・キンポーが20年ぶりにメガホンを取り、主演も務めたアクション映画です。

 

故郷の村でひとり暮らす66歳の退役軍人ディンことサモ・ハン・キンポー。初期の認知症と診断されたディンが唯一心を許していたのは、隣に住むチュンファという孫娘のような存在の少女でした。

 

ギャンブルで中国マフィアから借金を重ねていたチュンファの父レイは、マフィアのボスであるチョイから借金返済を待つ代わりに、ロシアのマフィアから宝石を奪うという危険な任務を与えられますが、奪った宝石を持ち逃げ。

 

激怒したチョイは娘のチュンファ誘拐を画策しますが、その計画をサモ・ハン・キンポーが老人とは思えぬカンフーで阻止するといった中身です。記憶は薄らいでも拳法の腕前は落ちていなかったという想定の主役は、マフィアたちを掃討するため立ち上がるのです。

 

まあ結構無理のある話ではありましたが、サモ・ハン・キンポーの動きは相変わらずキレキレ。レイ役で出演したアンディ・ラウを御存知の方は多いかも知れませんが、ジャッキー・チェンが中心となってカンフー映画を盛り上げていた頃の名優たちが、あちらこちらに出てきたのも嬉しい展開。

 

映画の後半で年老いたお巡りさん役でユン・ピョウが登場してきた時も、「これユン・ピョウじゃ?」などと、まるで宝探しのように楽しんでしまいました。レジェンドが多数ゲスト出演していますので、昔流行った頃の役者を御存知の方は、宝探しをしてみるのも楽しいかも知れません。街中のベンチに座っている3人の老人もなかなかでしたよ。

 

デブでキレキレと言えば、渡辺直美さんを思い浮かべてしまいますが、元祖はこちらでしょうかねぇ。同じデブでも、私のように膝や腰を痛め、殆どの肉が脂肪となってしまっている人が多いでしょうから、ひたすら感心してしまうのでありました。

 

膝や腰を痛めると、運動する事が困難になって太る。太ると更に膝や腰に負担がかかって動きにくくなる…そんな悪循環から抜け出す良い方法はないものでしょうか・・・。やはり、手遅れなのでしょうかねぇ・・・
 

 

 

 

 

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安楽死【リビング・ウィル】を扱った映画『終の信託』を観て

2018-4-13 NEW!

 

先日、映画『終の信託』(ついのしんたく)を観ました。朔立木さんによる小説を映画化したものです。単行本は当初、『命の終わりを決めるとき』というタイトルで刊行されていたそうですが、2度目の文庫化の際、『終の信託』と改題されています。ネタバレしても問題ないと思いますので物語のご紹介・・・。

 

主役の女医綾乃は未婚でしたが、同僚の医師と長年愛人関係にありました。しかし、中年となった綾乃は、冷たい言葉で簡単に捨てられてしまいます。失意の綾乃は、あてつけのために病院で自殺を図ります。幸いにも看護師に発見され、一命は取り留めますが、いつの間にか職員はおろか入院患者までも知るところとなって、肩身の狭い思いをすることになります。そんな綾乃に、唯一向き合ってくれたのが喘息で入院している江木でした。

 

江木は、慢性だった喘息が急性化していることに気付いていました。自分に死期が迫っていることを感じた江木は、綾乃に語りかけます。「妻は私が死んでも働けるような女ではありません。入退院を繰り返している私は、3年間働いていないので、医療費は大変な負担です。」、「信頼できるのは先生だけだ。最期のときは早く楽にしてほしい」と懇願するのでした。空気の良い田舎の環境を綾乃は薦めますが、家族は受けいれません…。

 

数か月後、江木は心肺停止となって緊急搬送されます。一命は取り留めますが、人工呼吸器に依存しなければならない状態が続きました。綾乃は江木の最期の願いを思い出し、医師として、人間として選択すべきはどちらなのかと思い悩みます。そして、綾乃は江木の妻に彼の病状を伝え、子供を呼ぶようにと伝えました。

 

翌日。家族の見守る中、綾乃は江木に付けられたチューブを引き抜きます。しかし、その直後、意識のないはずの江木が苦痛のあまり暴れはじめたのです。綾乃は江木を押さえつけ、鎮痛剤と鎮静剤を投与します。江木は家族と綾乃が見守る中、息を引き取りました。

 

3年後、綾乃は検察庁に呼び出されました。内部告発でした。問題となった行為は、鎮静剤の投与でした。延命治療を望まない患者の生命維持装置を外すことは、消極的安楽死と認められることだったかもしれませんが、脳死でもなければ植物状態でもなかった患者が一度息を吹き返したにも関わらず鎮静剤で止めを刺したことで、綾乃は殺人罪に問われているのでした。

 

綾乃は江木に生きていて欲しかったことや、彼の願いから、楽にして挙げたかったことなどを必死に訴え、反論します。しかし、塚原検事は、それを認めてはくれませんでした。その理由は、被害者が死に瀕していたとは言えないこと、被害者の最期の状態を見る限り、生きようとしたといえるのではないかととれること、被害者が死を望んでいたことが綾乃自身の証言しかないことなどがあげられました。

 

綾乃は20日にわたる勾留の後、起訴されました。江木の妻は61冊に上る江木の喘息日記を法廷に提出します。その最後のページには「延命治療を望まない」というリビング・ウィルに相当する一文がありましたが、回復の見込みが完全になかったわけでもなく、家族への説明も不十分だったとし、執行猶予付きの懲役2ヶ月の判決が下されたのでした。

 

主役の綾乃は草刈民代が演じ、江木を役所広司、検事役の塚原は大沢たかおが演じるという豪華な顔ぶれ。勿論、申し分のない演技でした。映画が良かったかどうかは別として、というか、不倫関係の描写はそんなにいらなかったかなとは思うものの、命や患者と向き合う医師、問題を抱える家族…とても考えさせられる中身でした。

 

映画の中では江木の両親や幼くして亡くなった妹の逸話などもあり、江木の心の傷の深さが…何気ない一言が、その人の人生にどれほどの影響を与えてしまうのかといった所まで考えさせられるものでした。とても悲痛な中身で重い映画でしたが、沢山の事を考えさせられる物でした。

 

エンディングノートなるものが随分と取り上げられるようになってきていますが、こういう物は、どうやら早めに残しておいた方が、残される人たちにとっては大切な事なんだと気づかされた気もします。私も、もう書いておいた方が良いのかなぁ・・・。
 

 

 

 

 

 

 

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お化けとの交流が感動を生み出していく『双葉荘の友人』

2018-3-20 NEW!

 

つい先日ですが、第八回WOWOWシナリオ大賞受賞作のドラマW『双葉荘の友人』を見ました。

 

プロ・アマ問わず優れたシナリオ作品を発掘し、脚本家の育成を通じて広く映像文化の発展に貢献することと、その映像化を目的に創設された「WOWOWシナリオ大賞」。2014年に行われた「第8回シナリオ大賞」は、応募総数482編。そんな中で大賞を受賞した川崎クニハルさんの「双葉荘」を映像化したのが『双葉荘の友人』ということになります。

 

監督には、山田洋次監督作品の助監督を長年務め、脚本家でもある平松恵美子さん。丁寧な人物描写が本作でも発揮され、分かりやすく、ゆるやかな時間の経過を楽しむことができます。テラスハウス「双葉荘」では、見えないはずのものが見える・・・。作者の川崎さんが若いころに体験した実話をベースにした“ロマンティックミステリー”です。

 

物語はこんな感じで始まっていきます。

2000年3月。舞台監督の川村正治と雑誌編集者の妻・美江は、横浜の街を望む高台のテラスハウス「双葉荘」に移り住むことになります。大家の高飛車な態度は気になったものの、隣の部屋に住む住人との相性は良く、ご近所付き合いをしながらの新しい生活が始まっていきます。

 

やがて、正治は気持ちの入らない舞台監督の仕事を退職し、美江の計らいで自宅でのライター業を始めることになっていきます。

ある朝美江を送り出した正治は、家の中に不穏な気配を感じます。誰もいないはずの家に人影が…。それは26年前に「双葉荘」の同じ部屋に住んでいた倉田誠司という画家の“幻影”でした。驚く正治に反応する倉田。似たような境遇の2人は次第に交友を結ぶようになります。

 

・・・とまぁ、こんな具合に始まっていくのですが、このお化けとのメモを通しての会話がなかなか面白く、過去と現在が同じ場所にリンクしていく様は、これまでにない感覚でした。お化けにハマり過ぎて夫婦仲が壊れかけたり、事件が発生して双葉荘に招かれた理由が分かっていき、「普通ならここで終わるようなぁ」というところから感動の真実に展開していったり…と流石のシナリオ大賞でした。

 

素直に面白かったです。機会があれば是非どうぞ。
 

 

 

 

 

 

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陸王と重なる熱い「下町ボブスレー」の心意気

2018-3-15 NEW!

 

2月27日放送のガイアの夜明け『下町ボブスレーの"真実"』の回、ご覧になられましたか?平昌オリンピックは、既に終わりましたが、そんな平昌オリンピックを目指して、東京都大田区の町工場がジャマイカ代表と組んで取り組んでいた「下町ボブスレー」が、今回のお話。

 

ボブスレーは"氷上のF1"とも言われるそうですが、そのソリの開発には、フェラーリ、BMWなど、世界の名だたるメーカーが参戦しているとのこと。巨額の資金を投じ、しのぎを削っているらしいのです。そこに、ニッポンの町工場が技術を結集して挑む「下町ボブスレー」。

 

2014年のソチでは日本代表に採用されなかったものの、その後、ジャマイカ代表とともに2018年平昌オリンピックを目指していたらしいのです。リーダーは、自身も町工場を営む細貝さん。前回の雪辱に賭ける職人など40社の技術を結集し、最新のソリを仕上げてきました。

 

昨年11月、カナダのウィスラーで行われた北米選手権。乗り込んだジャマイカの女子代表ジャズミン選手は、2位を獲得と良好な滑り出し。ところがその後、成績は安定しませんでした。そして12月、ドイツのヴィンターベルクで行われたワールドカップで、不測の事態が…。

 

なんと、フェンレイター選手が乗っていたのは下町のソリではなく、BTCというラトビアのメーカーのソリだったのです。輸送機関のストライキで下町のソリが届かなかったから、というのが理由でしたが…。実は、ボブスレー会のレジェンドである元ドイツ代表のサンドラ選手がコーチに就いたことで異変が起こっていたらしいのです。

 

その日を境に、ジャマイカ側の「下町ボブスレー」に対する評価は、厳しさを増していきます。「遅い」「振動が多い」…指摘を真摯に受け止め、突貫でソリの改良を進める町工場の職人たち。結局、色々な背景があってジャマイカ代表が、「下町のソリを平昌オリンピックで使用しない」との通告を受けてしまいます。4年越しの夢は、実現目前でまさかの結末に...

 

それでも、ここからがあの『陸王』を思わせる神対応。下町ボブスレーを採用されなかったにもかかわらず、町工場の人たちはオリンピックでジャマイカの選手を応援しに行ったのです。思いは、少なからず届いたはず…。『いくら技術があっても、すぐに受け入れられるものではない』という現実の厳しさは、痛感できたものの、心意気が動かすこともあるはず…そんな思いを抱かせてくれた素敵なお話でした。

 

『下町ボブスレー』がんばれ!!

 

そうそう、余談ですが、今回のお話に絡んでいたジャマイカのボブスレーチーム。実は、『クール・ランニング』というタイトルで映画化もされています。南国ジャマイカのボブスレー男子4人乗りチームが、カナダのアルバータ州カルガリーで1988年に行われた冬季オリンピックに初出場した実話を基に制作された作品。なかなか面白い映画でしたので、興味ある方は、こちらも是非どうぞ。

 

ついでにもう一つ・・・せっかく日本の町工場が頑張っているのですから、日本代表が使っていく流れにはならないものでしょうかねぇ・・・うーーむ 

 

 

 

 

 

 

失って分かる人の思い、心の絆、友情、再生…【人生の約束】

2018-2-27 NEW!

 

先日、【人生の約束】そんな、ストレートなタイトルの日本映画を観ました。主演は、昨年私がハマっていた【この声をきみに】の竹野内豊さん。あのドラマの主人公も変わりゆく人の心が描かれていましたが、この映画も大切なものに気付いていく主人公の姿が描かれていました…。大雑把な展開に触れますと・・・

 

会社の拡大にしか興味が無く、その為に全てを捧げる日々を送っていた主人公。会社は自分の物だと思い込み、周りの人たちのことなど顧みることもなく、ただ数字を積み上げ大きくすることに喜びを見出していたのです。そんな竹野内豊演じるCEOの携帯に、ここ数日、かつての親友から何度も着信が入っていました。

 

その親友とは、若い頃に想いを共有し、二人で起業し、会社をここまで大きくしてきたのでしたが、会社の規模を大きくすることを最優先してきた主人公と創業の想いを大切にする親友はいつしか意見を異にするようになっていきました。会社の拡大を目指す主人公、それに対して危なさを覚え、そして、大切なものを忘れかけているんじゃないかと進言する親友。結果・・・主人公は親友を会社から追い出してしまいます。

 

共に起業して会社を二人三脚で成長させながらも、その会社を追い出す形で決別した、かつての親友。疎く思う反面、無言の留守番電話に胸騒ぎを覚えた主人公は、仕事の予定をキャンセルして、親友の故郷に向かいます。そこで主人公が直面したのは、予期せぬ親友の死…。

 

親友が最後の命を振り絞ってもう一度繋がろうとしていた『曳山』。それは、町の人々にとっては単なる祭りのひとつのアイテムではなくて、先祖や知り合い、そして自分自身の過去といった大切なものと時間や距離を超えて繋がるものでした。

 

人と人が繋がることが、当たり前ではなくなってしまった今の時代に、石橋冠獲得が捧げる、普遍的な「絆」と「再生」の物語。この監督さん、実は「池中玄太80キロ」シリーズをはじめ「新宿鮫」、「点と線」、「刑事一代」などのヒットドラマを手がけながら長年「1本だけ映画を撮りたい」と考えてきたそうです。

 

そんな想いから生まれた【人生の約束】…生きていく中で、必死に前ばかり見て進んでいく事で、いつの間にか見失い、置き去りにしてしまった大切なもの…。言葉では表しきれない心の描写…観終わって心に沁みる映画となりました。大雑把に展開には触れましたが、映画は、もっともっと中身の濃いものです。是非、見て欲しい映画です。

 

 

 

 

 

 

 

 

感動の日本映画『風に立つライオン』を観ました。

2018-2-19 NEW!

 

先日、大沢たかおさん主演の映画『風に立つライオン』を観ました。この映画は実在する「柴田紘一郎」さんという医師のエピソードに刺激を受けた「さだまさし」さん自身が作詞・作曲をした作品を基に、主演を務めた「大沢たかお」さんが、原作小説制作を「さだまさし」さんに依頼をしたことで、2013年に小説が出版され、映画化までされたものです。

 

企画段階から携わった「大沢たかお」さんは、企画がなかなか進まなかったため、自らアフリカのドキュメンタリーの仕事を引き受け、それを「さだまさし」さんに見せたりもしたそうです。映画化作品の主題歌には、セルフカバーをした「風に立つライオン」を採用し、2015年2月18日にデジタル配信を開始。売り上げの一部は、「さだまさし」さんが1995年に立ち上げた「NPO法人ピーススフィア貝の火運動」基金を通じて、ケニアの医療施設などにおくられているとのこと。

 

肝心の映画は、3つの時間軸で進行していきます。中身はざっと、こんな感じです・・・。

 

…1987年。ケニアの熱帯医学研究所の所長・村上の元へ、2人の青年医師が派遣されます。青木医師と、飛行機に乗り遅れ、3日遅れで赴任した大沢演じる島田航一郎。研究所では研究が主目的ですが、現地人の患者の診察もします。

 

半年後、赤十字戦傷病院へ1か月の応援要請があります。1か月の任務を終える頃には航一郎の顔から笑顔が消えていました。幼い子供が麻薬を打たれることで戦場で受ける恐怖心を消され、兵士として人に向けて銃を撃つ世界…。病院で治療を終え出ていく人に、これからどうするのかと尋ねると、また戦場へ行くと答える退院患者…

 

明るさをなくした航一郎は、しばらくして、村上所長の計らいでケニアのマサイ村で最大のもてなしを受けます。すると、翌朝…まだ朝日も登らないうちから「頑張れ~!!」と叫び、気持ちを入れ替えていきます。

 

主役の航一郎は、映画の中で再三「頑張れ~!!」と一人叫びますが、これは群れに属さないライオンは辛いんだと…自分をライオンに例え「頑張れって自分に言っているんです」と映画の中で語っていきます。まもなく航一郎は、自ら、再び赤十字病院への転籍を志願します。

 

目の前で両親を殺害され心の傷を負ったンドゥングという少年との出会い…。まともに会話することを拒み、殻に閉じこもっていくンドゥング…。好きな事はと尋ねると、人を撃つことだと答える可哀想な少年でした…。クリスマスがやってくると、航一郎は、サンタに扮しプレゼントを渡していきます。ンドゥングには、なんと銃の玩具…。

 

銃を手にしたンドゥングは、涙ながらに心の内を開け、銃を火の中に投げ捨てます。本心を話してもらえた航一郎は、ンドゥングを強く抱き締め、もう一つ用意していた聴診器をプレゼントすると、医師になれと伝えていきます。9人の命を奪った自分に、そんな資格はないと涙する少年。だからこそ一生をかけて10人の命を救えと話す航一郎。ネタバレですみませんが感動のシーンでした。でも、映画のほんの一部のネタバレですからご了承ください。

 

映画は、航一郎の恋人とのやり取りや、子供たちとのやりとり、命がけで施設外の往診に出かけたりと見どころは沢山あります。映画のラストでは、冒頭の東北大震災で被害を受けた石巻の廃墟とリンクしていき、全てが繋がっていくと「さだまさし」さんの名曲が流れていきます。話したくて共有したくなってしまうラストですが、それは是非ご覧頂いて欲しいので我慢します。

 

子供の怪我だけでなく「命」そのものを守ろうと、危険な土地で命を注ぐ医者に感動される事間違いなし…良い映画でした。
 

 

 

 

 

 

 

 

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