会長挨拶

第15回総会・第6回日本感染管理ネットワーク学会学術集会の開催にあたって

会長 桐 則行
市立旭川病院 医療安全管理課 感染対策 課長補佐
一般社団法人日本感染管理ネットワーク北海道支部長

この度、第6回日本感染管理ネットワーク学術集会が2017年5月19日(金)から20日(土)の2日間、北海道函館市の函館アリーナで開催されることになりました。本学会を担当させていただくこととなり関係する皆さまには心から感謝申し上げます。
本学術集会のテーマを「次代をつくるICN 〜シームレスな感染管理を目指して〜」とさせていただきました。医療環境は今後の人口動態を見据え、地域包括ケアシステムにより急性期と慢性期に分けられ、病院から地域・在宅へシフトされ明確になってきました。感染管理担当者(ICN)においても感染管理の専門的な視点で医療・看護の次の世代を見据えた積極的な介入が求められていると思います。
「つくる」とは創造の意味「新しいものを自分から生み出す」を参考に新たな時代や感染症に対する感染対策を生み出すことを期待した言葉です。「創る」「造る」「作る」様々な意味を込めて、「つくる」といたしました。エビデンスは理解しているが、現場に合わせた実践を「つくる」ことに苦慮し成功と失敗を繰り返しているのではないでしょうか。当学術集会ではその知識を知恵に変えるきっかけになると思います。
プログラムの教育講演・シンポジウムでは、そのつくり上げたものを「シームレス」の意味するつなぎ目のない繋がりで考えたいと思います。それは行政との協力体制はどうするのか、地域・在宅とはどう関わるのか、ICT以外の職種間は、院内の複数の感染管理担当者との関わり等が今回のポイントになります。2016年4月に発生した熊本地震でも東日本大震災の感染対策の教訓が連携し生かされたことも同様だと思います。
また、Evidence & Practiceという交流集会では医療関連サーベイランス、手指衛生、耐性菌対策、この3つのカテゴリーで行います。
開催地北海道の新たなキャッチフレーズ「その先の、道へ。北海道」に感染管理担当者だけではなく感染リンクナース・学生など多くの方々にお越しいただくことを関係者一同心よりお待ちしています。
最後に本学術集会の開催にあたり、ご支援、ご指導賜ります諸先生方、企画や準備にご尽力いただきます会員各位、ご協賛いただきます法人会員に厚くお礼申し上げます。