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2017-6-27 NEW!
カテゴリ:つぶやき

 

5月11日放送のカンブリア宮殿『おいしい!ヘルシー!ユニーク商品を連発する老舗が生んだ

チームワーク経営術の全貌!』の回、ご覧になられましたか?「はちみつ黒酢ダイエット」を

業界に先駆けて発売し"お酢ドリンク"のパイオニア企業と言われる110年の歴史を持つ老舗

醸造酢メーカー、タマノイ酢。

 

実は、お酢業界では、ミツカン、キユーピー醸造に次ぐ、業界3位のメーカーとの事。強さ

の秘密は、他社がまだ手をつけていない"ユニーク商品"を生み出す企画力。そこには社長の

播野さんが仕掛ける「若手をあえて最前線におき、会社全体で、それを支える」という常識

破りで独自な"チームワーク戦略"がありました。

 

タマノイ酢では、入社して1、2年という間もない社員に、新商品の開発や大手企業との

商談などを積極的に任せています。若手に仕事を任せることで、業界の先例などに囚われ

ない独自の新商品を生み出せてきたというのです。勿論、ベテラン社員が若手を細かく

フォローできる仕組みも整っています。

 

タマノイ酢では数ヶ月毎に突然、オフィスの掲示板に異動通知が書かれた紙が貼り出されます。

播野さんは、社員たちも驚くような人事異動を、社長就任以来続けてきたそうです。文系、

理系出身者も分け隔てなく、文系大学出身者が研究部門に配属されることもあれば、理系の

大学院を卒業した社員が営業職に就くこともあります。頻繁に人事異動を行えば、その部署に

常に新しい風、つまり、人材やアイデアが入ってくるというのです。こうして播野さんは、

老舗でも進化し続ける組織、タマノイ酢を作り上げてきました。

 

どんなに仕事をしたくても、本社の消灯時間は夜8時。実は、タマノイ酢には夜8時になると

強制退社しなければいけないルールがあります。しかも、この制度、昨今、叫ばれる“働き方

改革”を意識したものではなく、2014年から実践しているというのです。さらに「キャリア制

社員」という独自の制度も生み出していました。これは、アスリートや芸術、芸能などの世界に

挑戦したいという『夢を追いかけている若者』を期限付きで採用する仕組みです。仕事の中身や

福利厚生は、正社員と変わりませんが、残業は一切なし。5年間という期限付きですが「社会人

としての勉強をしながら、夢を追いかけてほしい」という播野さんの思いで作られたそうです。

「いつかタマノイ酢で育った人材が、様々な産業分野で活躍する日が来て、タマノイ酢での

経験があったからこそ」と言ってもらえる会社になることが、タマノイ酢の進化に繫がると

幡野さんは考えていました。器の大きな人ですね。

 

村上龍の編集後記では、こんな風に書かれていました。

『給与が上がらない時代、従業員のやる気を引き出し、維持するのはむずかしい。播野さんは、

社長になってから1年間、全国の営業所、問屋を回り、数千人と会って営業のトレーニングを

積んだあと、社員研修に着手した。「恐竜ではなくゴキブリになれ」と、最優先で変化への

対応力を求め、人の生きがいこそが目的で、会社はその手段に過ぎないと明言する。酢は、

なくなることはないが、今後大きく消費が増えることもない。そんな状況でどう生き延びる

のか、タマノイ酢の成果は多くのことを示唆している。』

 

頻繁な配置換えが、多くの同僚との出会いを生み、よりまとまりのある会社になっていくのと

同時に、特定の部署で働いた経験を、他の部署で活かされるという常識破りの働き方がそこ

にはありました。『熟練』といった、『他が入り込めない世界』を作るのではなくて、

『多様性』という『多くが関わり合いながら1つになる世界』…全てを共有し分かち合える

世界が、そこにはあり、だからこそマンネリになって退化してしまうのではなく、刺激を受け、

新鮮でいられるのかもしれませんね。
 

 

 

 

 

 

 

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