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小説『石を積むひと』から生まれた素敵な映画

2016-8-3 NEW!
カテゴリ:つぶやき

 

『愛を積むひと』は2015年の日本の映画ですが、原作はアメリカのエドワード

・ムーニー・Jrの小説「石を積むひと」で、日本用に再構成されたもの。

 

 

佐藤浩市と樋口可南子が夫婦役を演じていますが、2人の演技も素晴らしいもので、

北海道で第2の人生を送る熟年夫婦の愛と絆を描いた感動の映画です。

 

東京の下町で営んでいた工場をたたみ、豊かな老後を求めて良子(樋口可南子)の

望む北海道に移住してきた2人。ガーデニングや内装アレンジなど、充実した毎日を

楽しむ良子に対し、仕事一筋だった篤史(佐藤浩市)は暇を持て余すばかり。

 

そんな夫を見かねた良子は、篤史に家の周りの石塀づくりを頼みます。心臓を患い、

良くない状態である事が分かりながらも、夫の事を思い病状を明かさない良子。

ところが、良子の持病である心臓病が悪化し、篤史の願いもむなしく亡くなって

しまいます。

 

妻の死に絶望し、生活も荒んで心を閉ざした篤史でしたが、彼女が死の直前に

綴った自分宛の手紙を、ふとしたきっかけで見つけます。良子は、自分が亡く

なった後の夫の事を思い、前に進めるように手紙で後押ししてくれたのです。

打ち込めなかった石塀にも、手紙を読んだ事で心が込められるようになり、周囲の

人々や疎遠だった娘との関わりも取り戻していきます。

 

映画の中で重要な役割を果たしていた手紙は、アルバムに入れられた1通、それと

アルバイトに来ていた青年の彼女に預けられた1通。それから父である篤史から

娘に宛てられた1通。

 

小さな町工場の仕事だった為に結婚当初から決して裕福ではなかったので、結婚

記念日には毎年『1粒の真珠』を奥さんにプレゼントしていた篤史。1年に1粒だから、

これまで溜まってきた真珠も不揃いで、色も形もバラバラ。それでも、年を重ねる

事で、1つの味わい深いネックレスになっていくという…素敵な話。こんな結婚

記念日のプレゼントも良いなぁと感心してしまいました。

 

物語では途中、これまでためられてきたネックレスになりかけの真珠が盗まれて

しまうのですが、後半では疎遠になっていた娘に送る手紙の中で重要な役割を

果たしていきます。詳しく説明したいところですが、是非見て欲しい映画でした。

 

物の豊かさではなく、人の温かさと語らぬ想いを感じられた、素敵な映画でした。
 

 

 

 

 

 

 

 

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