ティータイム

企業にとってもっとも重要で、普遍的なこと

2018-1-15 NEW!

 

昨年12月21日放送のカンブリア宮殿『大復活スペシャル2017"奇跡の大逆転"の舞台裏』の回、ご覧になられましたか?どん底の経営危機から、昨年大きな復活を遂げたマクドナルドと西武の"復活劇"を描く、年末のスペシャル企画でした。

 

2013年、業績低迷に苦しむ日本マクドナルド。よくテレビに登場していた原田社長の後任としてトップに就いたのはカサノバさんという女性の社長でした。そう言えば、あの原田さんは、がっちりマンデーの年始番組にも出なくなりましたねぇ…。出だしから外国人のカサノバ社長ということで正直、「大丈夫なの?」と思っていた私。

 

カサノバ社長就任の翌年、いきなり上海の取り引き会社による、期限切れチキン問題がありましたよね。これを機に業績は急降下…。そうでなくてもマックの肉については、色々と変な噂もありましたから、2016年には過去最大の300億円を越える赤字へと転落してしまいます。そんなどん底の中でカサノバ社長は、47都道府県の店舗を回るなど徹底的な現場目線での改革を行い、昨年の決算では、純利益が上場後の過去最高を更新する見通しで、V字回復への道筋をつけました。

 

お客様に耳を傾けなくなっていた事が低迷の原因ではないかと話すカサノバ社長は、のべ6,000人の客の声を聞いてマクドナルド社が、他国では扱っていなかった日本人向けの柔らかいハンズの開発もやってのけました。また、ビジネスの成功には社員の満足が不可欠というカサノバ社長は、動画コンテストの様な面白い取り組みも行って、アルバイトから取引企業までを一致団結させた空前の意識改革まで行いました。

 

大変身を遂げた日本マクドナルド社長のカサノバさんが大切だと語った4つのキーワード。
1つ目は『お客様目線になる』…顧客第一
2つ目は『一緒に取り組む』
3つ目は『現場にいく』
4つ目は『まず行動…積極的に動く』
大事な事だと誰もが分かっているはずですが、再認識させられますよね。番組では西武HDの話も取りあげられていましたが、マックで長くなったので、こちらは省略します。

 

【村上龍の編集後記】でも、こんな事が言われていました。
《2つの企業は、見事に、どん底からの復活を遂げたが、それは奇跡などではない。2人の社長は、企業にとってもっとも重要で、普遍的なことを実行した。つまり実際に現場に行き、従業員と徹底して話し合った。会社を支えるのは人であり、その真理は、戦国時代から不変だ。》と。
成功した状態が長く続いてしまうと忘れがちな『大切な事』…忘れないようにしたいですよね。
 

 

 

 

 

 

 

 

 

相手の立場に立って初めて見えてくる支援の在り方

2018-1-12 NEW!

 

昨年12月14日放送のカンブリア宮殿『「もったいない」を「ありがとう」に変える奇跡の食料支援』の回、ご覧になられましたか?

 

まだ食べられるのに捨てられている食べ物、いわゆる「食品ロス」が日本では年間約632万トンにも上るそうです。日本人1人当たり、毎日お茶碗約1杯分(約136g)のご飯の量を捨てている計算とのこと。一方で、日本人の6人に1人が相対的貧困状態にあるという現実。そんな時代に、処分される食品を集めて、困っている人々や団体に届ける取り組み…それが「フードバンク」です。

 

以前、ガイアの夜明けだったかで取り上げられたのではないかとウル覚えの私ですが、確かに1度テレビで取り上げられたことのある会社「セカンドハーベスト・ジャパン」さんが今回の主役。正確には、その代表であるチャールズ・マクジルトンさんが主役で、この人なくしては語れない今回のお話でした。

 

チャールズさんが東京・山谷の修道院に下宿していた頃、毎週行われていた炊き出しを手伝うことがきっかけとなって、いつしか自身も隅田川沿いで普通の仕事をしながらホームレスを体験。それも、1年3ヶ月にわたって…。そんな中、ある日、おにぎりが投げ込まれて「嬉しくない」という気持ちを理解したと言います。動物園の生き物ではない…対等な立場に立った支援でなければ受け入れられない事が分かったのです。

 

そうして2002年、日本初のフードバンクを設立。「あげる側ともらう側に上下関係はない」、「必要としている人のプライベートには過剰に踏み込まない」それがチャールズさんの哲学でした。恵まれない人を助けるという目的だけではなく、誰もが食べ物にアクセスできるセーフティーネットの構築を目指しているそうです。

 

また、チャールズさんはこんな事も言っておられました。【資金が足りない】【配布場所が足りない】【人員はいるが、スペースが足りない】【どの国にも困窮している人達がいるけれど、自分の国にもいることに目を向けない】・・・

 

今や食料支援の代表的な存在となったセカンドハーベスト・ジャパン。支援企業の数もスタート当初はわずか2社だったそうですが、現在は1,400社にまで増えているとか。支援の輪が偏りなく全国に広がるだけでなく、上下関係のない自然な支援の在り方も広がっていくと良いですよね。いつもの村上龍の編集後記ではこんな風に書かれていました。

 

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今の日本で、空腹を抱えている人々がいることをイメージしづらい。ファストファッションを身につけ、スマホを操ったりしている。スマホを買うお金があったら食事を何とかしろと思う人も多いだろう。だが、どんな時代でも、空腹は辛く、社会を不安定にする。マクジルトンさんには壮絶な過去があり、だから、なのか、しかし、なのか、考え方も行動もフェアだ。「可哀想だから助ける」のではなく、「ここに暖かい食事があるから、よかったらどうぞ」と呼びかける。「共に生きる」という意味を、シンプルに示している。

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 「共に生きる」・・・大切な気持ちですよね。

 

 

 

 

 

 

 

【骨】は、体を支えるだけでなく、若さの鍵まで握っていた!!

2018-1-11 NEW!

 

1月7日放送のNHKスペシャル【神秘の巨大ネットワーク 人体 第3集 ”骨”が出す!最高の

若返り物質】の回ご覧になられましたか?

 

『骨なんて、単に体を支える棒っきれだと思っていませんか?ところが、骨の中には沢山の

細胞がうごめき、なんと体全体の“臓器を若くする”ための「特別な物質」を出していることが、

最新の研究でわかってきました。』そんなくだりで始まった今回の放送も、まさにただの棒と

思っていた凡人の私には、とても興味深い、中身の濃いものでした。

 

骨芽細胞が作り出している「脳の記憶力を司る」オステオカルシン。このオステオカルシンは

「筋肉のエネルギー効率を高め」、「精力アップ」にも貢献しているそうです。そして免疫力

を高めるオステオポンチン。この2つが、実は人体の若さの門番をしているというお話。

 

スクレロスチンという骨細胞が出すメッセージ物質のバランスが崩れることによって起きる

骨粗しょう症…。骨細胞には「骨にかかる衝撃を感知する」という働きもあって、衝撃がある

かないかによって、新しい骨を作るペースを決めているらしいのです。

 

骨に「衝撃」がかからない生活を続けていると、骨細胞が「スクレロスチン」をたくさん出し

て、骨芽細胞の数を減らし、骨の建設を休憩させてしまうというのです。つまり運動をしない

で一日の大半を座って生活している現代人は、骨粗しょう症になりやすい状況下にあるという

訳です。

 

私の家内も昨年秋に骨粗しょう症の疑いありと診断されていたので、タイムリーなテーマで

した。年齢などに関係なく、気を付けなければならないという事がよく分かりました。また、

対処法としての週3回30分、ジャンプ運動と、筋トレで、骨に刺激を与える対策…見ていた

家内は、すぐにジャンプしていたので、ちょっと苦笑。でも、本人は切実なんでしょうねぇ。

 

番組では、骨が増え続けることで頭蓋骨の層が厚くなり脳を圧迫してしまうという難病患者が

紹介されました。厚くなる骨の層を薄く削る為に、脳の手術を4年に一度続けているという

話は、本当に可哀想で…。それでも、そんな難病患者自らが製薬会社に入り、病気を治す為の

研究をしている姿も映され、目頭が熱くなりました。良い対策が一日も早く見つかると良い

ですよね。

 

次回第4集は来月の第1日曜日かと思いきや、12月にやらなかったせいか、すぐまた次の日曜日

1月14日の放送となっています。第4集のテーマは【万病撃退!“腸”が免疫の鍵だった】。腸に

ついては、家内が難病を患ったこともあって、普通の人よりは知識があるつもりですが、また

最新の情報が得られるのではないかと、今からとても楽しみです。また、録画して、しっかり

見たいと思います。
 

 

 

 

 

 

 

 

 

日本一過酷な山岳レース、トランスジャパンアルプスレース

2018-1-10 NEW!

 

先日『トルデジアン』という過酷なレースについて書いたばかりですが、その後またNHKの

ザ・プレミアム『限界に挑め!天空の超人たち!激走日本アルプス』という番組を見てしまい

ました。日本にも過酷なトランスジャパンアルプスレースというものが存在していたのです!!

 

このレース…2年に1度お盆の時期に、日本アルプスで開かれるレースなのですが、なんと

日本海は富山湾をスタートしてから、3000m峰が並ぶ北アルプス~中央アルプス、南アル

プスと…次々と縦断し、太平洋側の駿河湾まで…約415㎞を、8日間以内に踏破するという、

日本一過酷な山岳レース。

 

劔岳、立山。薬師岳、槍ヶ岳、上高地…まずは日本海から出発して、普通は一週間かかる

この北アルプスのコースを2日で回らなければならないとか…。どう考えてもまともでは

ありません。

 

前人未到の全コース5日切りを目指す優勝候補の望月選手、その回を最後の挑戦と語るライ

バルの紺野選手、このレースに賭けるため仕事を辞めた男性や、亡き父の思いを胸に完走を

誓うサラリーマン、完走した例がないと言われる50代でのゴールを目指す男性など…、29人

の選手たちはみな、それぞれ熱い思いを持ってこのレースに挑んでいました。

 

平均年齢40歳。正直、そう若くもない人たちが、なぜ、過酷なレースに引き込まれていくの

か。身体が悲鳴をあげ、幻覚まで見えてしまう人も居るというのに、簡単には投げ出さずに

走り続けさせるものは何なのか…。見ている側からすれば、「もう駄目だろう」というシー

ンを何度も迎えながらも、諦めない選手たち。

 

自らを鞭打っても走り続ける姿は、「簡単に諦めてはいけない」というメッセージと勇気を

与えてくれるように思えました。平々凡々の日々を送っている私たちが忘れかけていた何か…

気づかせて貰えた気がします。

 

この番組を見損ねてしまった方、またいつか再放送される機会もあるでしょうが、なんと

DVDとしても販売されています。興味を持たれた方は購入、或いはレンタル屋さんで借りる

こともできますので是非ご覧になってください。勿論、日本アルプスですから、景観も大満足

いただけるものになっていると思いますよ!!


 

 

 

 

 

 

 

 

赤字企業の再生にもコミットするライザップ!!

2017-12-26 NEW!

 

12月5日放送のガイアの夜明け『 結果を出す〝達人〟』の回、ご覧になられましたか?

驚くほど体系が変化してしまうという印象的なダイエットの宣伝で知名度の高いフィットネス

ジム「ライザップ」。今回はそんな結果にコミットするライザップグループが主役でした。

 

初めて知ったのですが、フィットネスジムを皮切りにゴルフや英語、料理教室にも参入し業容

拡大を続けているらしいのですが、その一方で、不振企業を積極的に買収し、ライザップ流で

次々と再生しているというのです。

 

そんなライザップグループが新たに買収したのが、9期連続で赤字が続くカジュアル衣料専門

店の「ジーンズメイト」。畑違いにも見えるアパレル事業の再生に向け、送り込まれたのが、

ファーストリテイリング出身の岡田さん。またまた元ユニクロ社員の登場ですね。

 

一般的な事業再生では経営陣を一新するケースが多いのですが、今回はあくまで、自らを

“トレーナー”と呼び、現社長をサポートするというライザップ流で再生を目指すというのです。

ブランドの再構築や商品力の強化を始めて、結果が出せるようにしようとする岡田さん。

 

これまでのジーンズメイトは、商品の買い付けが中心で、売れるものなら何でも並べる戦略。

そのため、商品数は多いが、一貫性のない商品が店頭に並んでいたそうです。そうした戦略を

改め、本格的な自社ブランド「メイト」を立ち上げてシャツやジーンズといった核となる商品を

投入することで見事に目標値をクリアしてくのです。

 

【三日坊主をいかにして乗り越えるか】…マンツーマンで付き添って【結果を出して再生

させる】…ユニクロの執行役員だった岡田さん…。フィットネスジムとは全く違いますが、

結果を出すための意識の在り方は、同じなのかもしれませんね。見ていて【トヨタ式】が

広がっていった流れを感じてしまいました。

 

日本を取り巻く経済状況の変化が加速する中、企業の再編が相次ぎ、経営者はこれまで以上に

経営の合理化を迫られていますが、そうした中にあって、「有言実行」をモットーに成果を

上げる〝経営の達人〟。今回、番組では、もう一つ『日本野菜ソムリエ協会』の理事長・福井

さんの「スター農家育成プロジェクト」も取りあげられていましたが、ライザップの印象が

強すぎて、こちらは殆ど記憶に残っていません。申し訳ないです…。

 

とりあえず、お金と時間と気力があれば「ライザップ」の門を叩いてみたいものです…。
 

 

 

 

 

 

 

 

 

【トルデジアン】という、とんでもない山岳レース…

2017-12-25 NEW!

 

NHK BS1のドキュメンタリー2時間スペシャル【GREAT RACE▽絶景!アルプス大激走~イタリア・トルデジアン330km】という番組を先日見ました。

 

モンブラン、マッターホルンなど数々の名峰を望むイタリア北部で行われる驚異のレース…『トルデジアン(巨人の旅)』は最高標高3,300m、全長330キロを駆け抜ける壮絶な山岳レースでした。ポピュラーながら凡人にはあり得ないフルマラソン…更にその上を行くトライアスロン…これも、信じ難い世界でしたが、この【トルデジアン】は、そのはるか上を行くメチャクチャな世界で、桁外れな世界に見ているこっちまでおかしくなってしまう世界でした。

 

険しい山道をわずかな休憩だけで走り続けるという過酷な世界にも拘らず、世界のランナーが完走を夢見る憧れのレースだそうで、参加希望が多すぎて参加者を抽選で決める事もあるそうです。…とは言うものの、このレースはベテランランナーにさえも恐れられているレースで、全長330km、登坂24,000m、標高2,000m級20峰を走り抜けるという信じられない世界。

 

最短記録3日間というこのタフなレースを完走できるランナーは50%しかいないというのです。天候は、山ですから、当然、時として最悪となり、強風、低温、雨、みぞれ、雹、雷が襲い、にも拘らず、昼夜問わず走り続けるのです。アルプスの絶景の中のレースですが、夜中や吹雪、10m先さえ見えない霧の中では、とても、それどころではありません。

 

そんな過酷なレースに挑んでいた4人の日本人ランナーが、番組では取りあげられていました。1人目は5位で見事にゴールした小野選手。途中、足を地面につけるだけでも痛いという捻挫で、待機する医者に診てもらうも、「テーピングすれば大丈夫」と医者から一言…。医者も狂っている…と思った瞬間でした。日本人2人目は、初挑戦という飯野選手。睡眠不足から幻覚を見たり、こちらも足の指を痛めたりと、とても走れそうもないのに走り続けていました…

 

日本人最年長、64歳の堀選手…こんな年齢で挑む人がいるのかと絶句です。若ければ良いというわけではないようですね。夜の吹雪の中、一歩間違えれば谷底に落ちてしまうのではないかという中を走ったり、途中仮眠を取ろうとしても神経が高ぶって眠れずに、続けて走る事を選択する選手の姿など、とても信じ難い世界で頑張る高齢者…正直、50代の私より全然若く見えました。

 

制限時間は150時間ということでしたが、この回は悪天候に見舞われて2人行方不明となつて、途中で大会中止…。行方不明者が出た段階で上位にいた望月選手は、『悔いはない』と言いながらも、とても残念そうに見えました。それゃ十分な休養を取る事もなく、殆ど眠りもせずに何十時間も走り続け、ゴール目前で中止にされてしまったのですから…。なんと、この回完走出来たのは、中止が発表されるまでにゴールできた6人だけという結果でした。

 

1位になったのは、これも驚きの51歳。綿密に行程を練り、経験と頭脳で勝ち取った勝利でした。ふと気になって、世の中には、正気の沙汰ではないレースが他にもあるのではないとかと調べてみたところ…あるある・・・

 

Hardrock Endurance Run 100…距離:160km、登坂:10,000m
The Grand Raid Réunion / Diagonale des Fous…距離:164km、登坂:9,917m
Jungle Marathon…距離:254km、登坂:なし
Spartathlon…距離:246km、登坂:1,200m
Dragon’s Back Race…距離:300km、登坂:15,000m
MONTANE® Yukon Arctic Ultra…距離:700km、登坂:6,000m
La Ultra – The High…距離:333km、登坂:5000m x 3セクション
そして、今回のTor des Géants…距離:336km、登坂:24,000m

もはや人間のレースではないようで・・・凄かったぁ・・・
 

 

 

 

 

 

 

 

埋もれた宝を発掘し、地方を活性化する「地域商社」

2017-12-22 NEW!

 

11月23日放送のカンブリア宮殿『地方を盛り上げる切り札! いま注目の「地域商社」の全貌』

の回、ご覧になられましたか?

 

昨年7月、第1回地域商社協議会なるのものが開かれました。これは、地域の将来を支える名品

等の地域資源を最大限生かした市場の開拓を目指し、司令塔の役割を果たす「地域商社」の

設立・普及と、その効果的な事業展開をめざし、官民共同で実施運営する協議会ということで、

今年の11月には、もう8回目の協議会が行われています。

 

そうした努力もあってか、今や地方経済を活性化しようと、全国各地に「地域商社」が誕生し

ているそうで、特産品はもとより、観光資源なども含めて地域を丸ごと国内外に売り込んでい

るらしいのです。市場動向を探って「地産外商」で地域内に利益をもたらし、新事業を立ち上

げていく集団…それが「地域商社」というわけです。今回は、そんな地域商社で大きく成功を

収めているファーマーズ・フォレストが主役。

 

ファーマーズ・フォレストの松本社長は、不動産会社の一社員として、業績不振の温泉旅館や

商業施設の再生を行い、軌道に乗ったらすぐに売却するという仕事をしていたそうです。そん

な折、赤字だった【ろまんちっく村】を見て、「再生して売却するのではなく、再生した上で

じっくり育てる仕事がしたい」と思ったそうです。そうして立ち上げられたのが、不動産会社を

辞めてスタートさせたファーマーズ・フォレスト。

 

もともと第3セクターが手掛けていた農林公園を、【道の駅うつのみや ろまんちっく村】とし

て再生し、今では年間140万人が訪れる大人気の道の駅にしています。東京ドーム10個分という

広大な敷地の中では、地場の珍しい産品を並べた売り場が多くの客を引きつけ、地場食材をふん

だんに使った飲食店や、温泉、プール、ホテル、地ビール工房などもあって、いわゆる「道の

駅」の概念を超えた施設となっています。松本社長は、この道の駅だけでなく、廃墟と化してい

た「大谷石の採掘場跡」を整備して観光ツアー商品にするなど、栃木県そのものの再生も手掛け

ています。

 

冒頭でお話した「地域商社」のフロントランナーとして、他の地域からも手本とされている

ファーマーズ・フォレスト。松本社長は、ろまんちっく村以外にも、地元農家から農産物を

集め都内のスーパーの直売所コーナーに置いてもらう仕組みを構築したり、栃木産品の通販

ギフト誌「トチギフト」を制作・発行したりと、あらゆる手法で栃木を売り込む販路づくりに

奔走していました。そうして、地方都市ならではの流通の形を造ろうとしているのです。

 

今、1年の半分は沖縄にいるという松本社長。沖縄県うるま市に来年オープンする直売施設の

運営をファーマーズ・フォレストが受託したのです。松本社長はこう話されていました。「沖

縄の産品は大都市では既に飽和状態。しかし、栃木を始めとした地方にはほとんど出荷されて

いない。地域と地域を結ぶことで、新たな市場が創出されるのではないか」と。

 

特定の地域内だけに利益をもたらす「地域商社」ではなく、地方同士をつなぐ、広がりを持っ

た地域商社としても、今後、とても楽しみな会社です。こうした個人の利益を大きく超えて、

みんなの利益を生み出していく取組…おのずと応援したくなるものです。
 

 

 

 

 

 

 

 

同じ日本人として許せない『弱者を食い物にする』日本人

2017-12-15 NEW!

 

12月12日放送のガイアの夜明け『"絶望職場"を今こそ変える!』の回ご覧になられましたか?

4カ月前の8月9日のブログ【悲しい現実…日本の中でアジア人が強制労働を強いられている】

でも書いた腹立たしい現実…その後が番組で取り上げられていました。

 

「外国人技能実習制度」を利用して日本に来ていた中国人実習生の女性5人。10人の仲間と

2年半にわたって岐阜県の縫製工場で働いてきましたが、1日平均15時間、土日も休みなく

働かされ、未払い賃金は一人当たり約620万円。

 

働いていた縫製工場は、「破産に向けた手続きをしているため、未払賃金を支払う金がない」

と弁護士と結託して言い逃れ。それまでの工場を倒産させると、引っ越しをして別会社を設立。

未払い賃金の一部は国の制度で支払わせ、平然と同じ仕事を続けていました。あの弁護士…

資格を剥奪する事は出来ないのでしょうか…

 

縫製された服を販売している親会社を訪ねても、『法的に責任はない』と取材拒否…残念過ぎ

る対応でした。せめて孫下請け会社である縫製工場との取引停止とか、何かしらして欲しい

気もしましたが、安く仕入れて利益ばかりを求める卑しい心…姿がそこには感じられました。

思わず映像で確認できた【服】から販売元を調べてさらし者にしてやろうかと思ったほどです。

同じ日本人として、それ以上に同じ人間として許し難い実情でした…。

 

現在、国内の製造業や農業、漁業といった様々な現場を支える「外国人技能実習生」。約23

万人が日本で働いているそうですが、違法な長時間労働や、法律で定められた最低賃金を

大幅に下回る条件で雇用されているケースがあるという事は悲しい話です。

 

勿論、良い対応をしている就業先も多くあるとは思いますが、こんな一部の酷い人たちのせ

いで、頑張っている受け入れ先や就労者たちが被害を受けるのは耐え難い話です。何とか

制度を導入した国に、しっかりとした対応を取ってもらいたいものです。

 

今回、新たな情報として伝えられたのは、海外にある「送り出し機関」と、日本側の「監理

団体」と呼ばれる組織が連携して現地の人を研修し、日本へと技能実習生を派遣している

というお話。

 

日本に来る技能実習生は、日本で働くために借金をしてまで多額の費用を送り出し機関に支

払い、やって来ていたのです。中には、一人100万円を超える借金をするケースもあって、

その返済をするために、「夜逃げ」してでも条件のいいところで働こうとする実習生もいる

そうです。

 

監理団体は、海外からやってきた実習生を受け入れている企業が、違法な長時間労働をさせ

ていないか、最低賃金を下回る不法な条件で働かせていないか、といったことをチェックする

らしいのですが、その“チェック機能”の役割を果たせていないところが少なくないというの

です。ちゃんと機能している監理団体もあるそうですが、それが当たり前でないのは何故?…

 

番組の中では、ボロボロになった家を建て替えるために多額の借金をして日本にやって来て、

過剰労働を強いられたあげくに体を壊して帰省させられ、借金を返すために働いただけで涙す

る親子の姿が映されていました…。

 

このやりどころのない怒り、何とかならないものでしょうか。良い日本人だって沢山いるのに、

ほんの一部のこうした人たちの印象だけが、実習生の心の中に刻まれていく気がして・・・

あまりにも残念過ぎます・・・一日も早く救済して欲しいものです・・・
 

 

 

 

 

 

 

 

農家の課題を強みにして救う革命児・・・素敵な2人のお話でした。

2017-12-12 NEW!

 

12月7日放送のカンブリア宮殿『"おいしい農業" 新勢力SP 今こそ農業は宝の山だ!楽しく

おいしい絶品アイデアで農業を変えろ!』の回、ご覧になられましたか?農家の抱える規格外

の作物や、高齢化で手が付けられなくなっている農地を救う2人の革命児が今回の主役でした。

 

最初に紹介されたのは、東京で人気を呼ぶ「旬八青果店」。目黒と品川区を中心に10店舗を

展開しているという、なんと八百屋のチェーン店。抜群の鮮度とこだわりの野菜や果物が

圧倒的な安さで手に入ると、リピーターを掴んでいました。安さの秘密は、産地で3割は出る

という規格外品の有効活用。

 

サイズ外と言うだけで売り物にならないものを買い取ってくれるのですから、有り難い話です。

「形は悪いが味のいい」商品を、産地情報を丁寧に説明する接客で人気商品に変えていたので

す。「旬八青果店」を展開する「アグリゲート」社長の左今さんは、全国100件の農家と手を

組み、都会のニーズにあった様々な野菜や果物を独自の流通で仕入れ、チェーン展開することで、

スーパーに負けない価格を実現しています。

 

そればかりか、お客のニーズを農家に戻し、さらに売れる商品を作っていくことで頑張る

農家を支えようとしていたのです。左今社長は学生時代、全国をバイクで旅行をする中、

どこの地域の農家も高齢者である光景にショックを受け、日本の農業が続けていく為には

何が必要なのか、ビジネスで解決しようと起業したそうです。

 

2番目に登場したのが、東京近郊で農業を楽しむ様々なサービスを提供し、農業をレジャーに

変える「アグリメディア」。「シェア畑」という会員制レンタル菜園は、すでに70カ所で、

15,000人の利用者。人気の理由は、従来の菜園と違い、どんな素人でもプロ顔負けの収穫物を

育てることができるから。農園には様々な農業道具や肥料などが準備され、農家や菜園経験者が

手取り足取り教えてくれるのです。

 

さらに会社の懇親会などで引っ張りだこなのが、農家の畑で収穫体験した野菜をそのまま

バーベキューで楽しめる「ベジQ」。どちらも、農地を持て余す農家と手を組んだサービス。

アグリメディアは、農業の知識や技術を持っていても高齢なために困っている農家を、レ

ジャーという形で労働力を提供し救っていたのです。そんな都市の住民と農家を楽しいアイ

デアで結びつけるビジネスを次々と立ち上げているそうです。

 

社長の諸藤さんは元住友不動産で、大規模プロジェクトで腕を振るった異色の経歴。不動産

開発の目線で農作業や農地を見た時、もっと付加価値を埋める活用法があるのではと、農業

ビジネスで会社を起業したそうです。コンセプトは「農業をフィットネスの様に楽しもう!」。

不思議なコンセプトですが、ライバルはフィットネスと話す諸藤社長は「同じ金額で、移住せ

ずとも田舎が持てる」そう話していたのです。

 

諸藤社長が、この道を選択するのに迷いがなかったのは「課題が大きいからこそビジネス

チャンスがあると思った」からだと話されていました。課題が多いと避けたくなるのが普通

ですが、前向きな考え方、素晴らしいですね。

 

今回の社長の金言 【稼ぐことが 改革の絶対条件】

いくら高齢化の進む農家や、規格外で処分されてしまう作物を救おうとしても、生きる為の

お金を稼いでいかなければ存続できないのですから、真理ですよね。今回の2人の社長さん、

農家の大きな課題をビジネスにしてしまう、素敵な方々でした。
 

 

 

 

 

 

 

 

 

ソチ五輪、浅田選手が涙し、日本中が涙した4分間の演技・・・

2017-12-8 NEW!

 

12月5日放送のアナザーストーリーズ運命の分岐点「浅田真央 伝説のソチ五輪」の回、ご覧になられましたか?見逃された方は、また12月11日(月)午後6時からBSプレミアムで再放送されますので、是非、ご覧ください!! ですので、今回のブログでは、肝心なところは見て頂けるよう控え目に書かせて頂きますね。

 

誰もがご存知な浅田真央さん。そんな浅田さんが生涯最高得点を出した、ソチ五輪フリーの演技。滑走終了とともに自身が涙したその演技は、多くの人に感動を与え、その映像も深く心に焼き付いていますが、浅田さん自身、最も強く記憶している演技だったそうです。前日のショートプログラムでは、得意のトリプルアクセルを失敗し、自分らしい演技をすることがでず、絶望のショートプログラム16位…。なぜ1日で、あそこまで立ち直ることが出来たのか?その伝説の4分間が紐解かれていきます。

 

難易度の高いトリプルアクセルは、当時浅田さんしか飛ぶことができませんでしたが、その評価も低く銀メダルに終わったバンクーバー五輪。それから4年、リベンジを誓ったソチ。ところが初日のショートプログラムに失敗して16位と出遅れると、誰もが諦め、当の本人でさえ、「もう日本に帰れない」と思ったそうです。ところが、翌日のフリーで生涯最高得点をたたき出すのだから、本当に物凄い人です。滑走終了と共に涙を流した演技は、同時に日本中が泣いた奇跡の演技でもありました。今回のアナザーストーリーズ、その3つの視点の登場者が、また凄かった!!

 

1人目は、4度の五輪で金メダル2回、銀メダル2回。4回転ジャンプでフィギュアスケート界に君臨したあの「皇帝」エフゲニー・プルシェンコ(ロシア)。同じジャンプのスペシャリストとして浅田さんのトリプルアクセルをこよなく愛する「皇帝」が話した、「たった1日で真央が復活した理由」…スケートリンクの扉を通り過ぎた瞬間…

 

2人目は、17歳でソチ五輪金メダルに輝いたアデリナ・ソトニコワ(ロシア)。浅田さんに勝る得点で優勝したにも関わらず「真央を超えた気はない」と話していました。幼い頃から浅田さんにあこがれ、浅田選手のようになりたいと滑り続けてきた6歳年下の女王が、勝敗を超えた心の底からのリスペクトと知られざる交流を明かしていきます。…アイスショーに招いた浅田さんの素敵な気持ち…心が温まる思いでした…

 

そして最後の3人目は、元コーチのタチアナ・タラソワ。浅田さんが銀メダルを獲得した10年のバンクーバー五輪ではコーチを務め、ソチ五輪では、フリーの演技の振付を行っていました。フリー当日、地元テレビ局の解説席に座り、涙で絶句していました。2度の五輪を通じて浅田さんを見守り続けたタラソワさんが語る師弟の「絆」。…そして、亡くなられた浅田さんのお母さんの思い…

 

わずか1時間余りの番組でしたが、本当に中身の濃い、感動の物語でした。番組最後には、あの日本中が涙したソチのフリーの演技がノーカットで流されます。番組途中でも、ずっと見たいとストレスすら感じさせられていたので、ラフマニノフの名曲に始まるこの終わり方もパーフェクト。有り難うございました。永久保存版にしたいぐらいでしたよ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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