会長挨拶

 皆様におかれましては益々ご清栄のこととお慶び申し上げます。
 この度、第38回日本炎症・再生医学会を2017年7月18日(火)、19日(水)の2日間、大阪国際会議場で開催させて頂くことになりました。大変光栄なことと存じますとともに、この伝統ある学会に恥じない立派な学術集会にできるように全力を尽くす所存でございます。
  本学会は、昭和55年7月日本炎症学会として、塩川 優一先生、水島 裕先生、鶴藤 丞先生らのご尽力により東京で開催されました。特別講演には、翌年ノーベル賞を受賞されるカロリンスカ研究所のサミュエルソン教授が招待され、プロスタグランジン・ロイコトリエンの発見について講演され大盛況であったと聞いております。平成12年からは日本炎症・再生医学会として、学際的領域をより広く包含する学会へと発展致しました。
  本学会は、炎症学と再生医学の垣根を超えて、熱い討論の中から、ヒトの疾患の病因・病態を解明し、新規治療法を開発し、その作用機序解明することを使命としています。炎症―免疫―線維化―再生修復は一連の反応であり、切っても切れない関係にあります。2012年、本学会理事である山中伸弥教授がノーベル医学生理学賞を受賞されたように、日本の再生医療研究は世界をリードしています。また、サイトカインを標的とした生物学的製剤は多くの炎症性疾患治療にパラダイムシフトを齎しました。基礎・臨床、炎症・再生の分野を超えて、縦断的・横断的な講演と討論が、本学会の特徴です。このような背景から、第38回日本炎症・再生医学会のメインテーマは、「炎症制御と再生医療の調和〜Beyond the Border〜」と致しました。
  今回、会長招聘講演には細胞膜脂質研究の世界的第1人者であり、長年の友人であるハーバード大学Hla教授をお招きし、「スフィンゴシン―1-リン酸シグナルの恒常性、病理、再生における役割」というタイトルでお話をお聞きします。特別講演は、炎症の立場から「プロスタグランジンからみた炎症の慢性化、がん、免疫炎症、線維化から精神疾患まで」という興味深いテーマで、京都大学の成宮 周教授、再生分野からは慶應義塾大学の岡野 栄之教授から「疾患特異的iPS細胞を用いた様々な疾患発症メカニズムの解明」についてのご講演を頂きます。
  招聘講演は、トムソン・ロイター引用栄誉賞の受賞者3名 、大阪大学の審良 静男教授、坂口 志文教授、東京大学の水島 昇教授にお願いしています。
  シンポジウムは、専門領域と関係なく、分野横断的かつ疾患克服に繋がるホットなテーマを中心に、長期的な視野から16の企画を致しました。また、日本再生医療学会、日本骨免疫学会との共同シンポジウムも行われます。教育講演は15企画、すべてスポンサードとし、両分野に跨る最新知見を本邦のトップランナーの先生方から講演して頂きます。勿論、会員からの一般公募演題は学会研究発表の中心であり、ポスター形式で発表頂きます。その中から、優秀ポスター賞を数題選び表彰し、若い先生の励みにして頂きたく存じます。多数のポスタ―演題の応募を心よりお待ちしています。
  第一日目の会員懇親会は元宝塚歌劇団花組トップスターの安奈淳さんによる楽しいイベントを予定していますのでこちらもご期待ください。
  関西の水の都「大阪」では歴史的には太閤秀吉が大阪城を築いて以来、文化と商業の中心として発展してきました。教室員が描いた学会ポスターは、梅田スカイビルを含む水の都に相応しい夜景は「再生した大阪の街」を表しております。充実した内容の学術集会になるよう、また御出席の皆様が全員満足して頂けるように全力で準備致しております。
 多数皆様のご参加を心よりお待ち申し上げます。

 

 第38回日本炎症・再生医学会
会長   佐野 統
兵庫医科大学内科学講座リウマチ・膠原病科 主任教授